第1期・第2期統率者神決定戦レポート
初めまして。台と申します。主にEDHを中心に都内ショップやDiscord環境でMTGを遊んでいる者です。
いろいろな巡り合わせがあり、晴れる屋さん主催の統率者神決定戦(以降『神決』と略します)で優勝し、第1期・第2期の神になることができました。
第3期の開催も間近に迫っておりかなり今更になってしまいましたが、その際のレポートや、使用したデッキについてまとめさせていただければと思います。
こういった記事を自分で書いた経験がないため拙い内容になっているかもしれませんが、よければお付き合いいただけますと幸いです。
※長くなってしまったので、気になるところだけ読んでいただければと思います。
●使用デッキについて
・デッキ概要
第1期・第2期共に、《トリトンの英雄、トラシオス》と《綱投げ、アキリ》の共闘(以降『トラアキリ』と略します)で参加していました。
晴れる屋さん主催のコマンダーサミット内イベント、『最強統率者決定戦』で初めて決勝卓まで進めた思い出のデッキだったこともあり、神決もこのデッキで戦いたいと思い使うことを決めました。
第1期神決のときのリストはこちらになります。
基本的にミッドレンジで戦うことを意識しているものの、固有色に緑を含んでいることもありクリーチャーのサーチ手段が豊富で《波止場の恐喝者》へのアクセスが容易なため、出る宝物の個数によっては早期に仕掛けにいくことも狙えます。
早いデッキに負けないことを意識しながらトラシオスの起動を構えて動き、デッキ内のコンボのいずれかが揃うことを目指してゲームを進めていきます。キルターンが安定して早いジェネラルと同卓している場合はまず妨害を優先のキープ基準として探しにいくことも多いです。
やめとけ(魔法の言葉)。
・採用コンボ一覧
採用しているコンボは下記になります。基本的には無限マナを作り、トラシオスの無限ドローからの《破滅の終焉》無限パワーコンバットでの勝利を目指します。
・脱出コンボ
《死の国からの脱出》・《思考停止》・《ライオンの瞳のダイアモンド》で好き放題するcEDHではよく見かけるコンボです。固有色にジェスカイを含んでいて《セヴィンの再利用》も使用できるため、墓地と手札の枚数によっては《直観》からの1枚コンボになります。
※脱出コンボの詳細については『EDH 死の国からの脱出』などのキーワードで検索いただければ、情報をまとめてくださっている記事が見つかるかと思います。
・サルベイジャーコンボ
《オーリオックの廃品回収者》で《ライオンの瞳のダイアモンド》を使いまわすことで有色無限マナが発生します。《ライオンの瞳のダイアモンド》を使用したタイミングで手札が空になってしまうため打ち消しを構られない状態で仕掛けることになりますが、このデッキの中では特にキルターンが早いコンボになります。
《ライオンの瞳のダイアモンド》への直接のアクセス手段は少ないものの、《粗石の魔道士》を経由することでクリーチャーサーチからも探すことができるためけっこう揃います。できれば仕掛ける前に《沈黙》などの対話拒否カードを挟んでおきたいコンボです。
・波止場エミエルコンボ
《波止場の恐喝者》で宝物が4つ以上出る状況で《祝福されたエミエル》で波止場をブリンクすると、無限に宝物を生成できます。波止場の出力次第ではかなり早く仕掛けることができます。
どちらもクリーチャーのためサーチしやすく、個人的にも好きなコンボなので目指すことが多いです。
・即時換装ドルイドコンボ
《献身のドルイド》に《即時換装》をつけると、ドルイドが機体になり-1/-1カウンターをいくつ置いても死ななくなるためアンタップを繰り返し緑の無限マナが発生します。
《即時換装》が瞬速を持っているため、ドルイドを先に戦場に出しておいたり、《召喚の調べ》から奇襲的に出すとインスタントタイミングで無限マナが出せます。
揃えば要求マナが少なくかなり早く仕掛けられるコンボなものの、《即時換装》への直接のアクセス手段が《悟りの教示者》と《ギャンブル》しかないため、揃えばラッキーくらいで考えています。
それぞれのコンボに対して有効な妨害置物が少しずつ異なるので、そういった置物が置かれているときはそれをすり抜けられるコンボルートを目指します。
ただ、どうしても避けられなかった弱点として、どのルートもアーティファクトの起動が止まってしまうとコンボが成立しなくなってしまうため《無のロッド》系のカードは天敵です。
出されてしまった場合は、トラシオス起動でなんとか延命しつつデッキ内に入っている除去呪文を探すしかありません。けっこうまずい脆弱性だと思っているので、なんとか解消できないかと日々試行錯誤しています。
●第1期神決
大会全体のカバレージはこちらになります。
・予選
だいぶ時間が経ってしまったため間違っている箇所もあるかもしれませんが、簡易のレポートも記載します。手番順にジェネラル名を記載します。
【Round1】
・《簒奪者、イクラ・シディーキ》/《ルーデヴィックの名作、クラム》
・《眷者の神童、キナン》
・トラアキリ
・《織り手のティムナ》/《ルーデヴィックの名作、クラム》【WIN】
キナンがぶん回りで2、3ターン目くらいにはコンボが決まりそうだったところをなんとか全員で止めて事なきを得る。
キナンの猛攻をなんとか止めたと思ったら次はティムクラから《むかつき》が飛んできて止められずそのままティムクラの勝ち。
なんでこの《赤霊破》っていうカードは《むかつき》に当たらないんですか?(クソクレーマー感)
【Round2】
・《野生の魂、アシャヤ》
・トラアキリ【WIN】
・《軍団のまとめ役、ウィノータ》
・《ロフガフフの息子、ログラクフ》/《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》
ウィノータのスタックス生物でログテヴェがもじもじしていたところ(トラアキリも走れない状況)、ログテヴェから《毒の濁流》が飛んできてスタックス生物がすべて流れる。
仕掛けてくるのかと思ったらそのままターンが回り、今度は《耳の痛い静寂》が出てきて再び状況が停滞。
耳痛さえなければ走れる状況だったため何度か除去を打って剥がそうとするものの、すべてログテヴェに妨害され失敗。このログテヴェさんガード堅すぎでは?
制限時間がギリギリになってきたところでアシャヤが《クウィリーオン・レインジャー》をサーチしてコンボ宣言してきたため、なんとか《沈黙》で1ターン凌ぐ。
最終ターンでトラシオス起動からなんとか除去が見つかりようやく耳痛を退かせたため、脱出コンボに入って勝ち。
【Round3】
・《鍛冶の神、パーフォロス》
・《ロフガフフの息子、ログラクフ》/《求道の達人、サイラス・レン》
・トラアキリ【WIN】
・《鋭い目の航海士、マルコム》/《激情の薬瓶砕き》
ログサイが1ターン目に《伝国の玉璽》で嫌な予感がしたので、土地と《水蓮の花びら》を置いて構える。次のターンにマナ加速から《ボーラスの城塞》を唱えてきたため《マナ吸収》で対応。構えてよかった公文式。
パーフォロス卓だったこともあり全員ライフがどんどん削られ、ログサイはコンバットでのダメージが集中したこともあり《むかつき》するにはキツいライフまで落ち込む。
パーフォロスバーンのダメージはキツかったもののある程度トラシオス起動をする猶予もあったため、最終的にはログサイとマル砕きの妨害をなんとか切り抜けて波止場エミエルで勝ち。
【Round4】
・トラアキリ【WIN】
・《ヨーグモスの息子、ケリク》
・《織り手のティムナ》/《クローサの心胆、カマール》
3人卓。自分が過去に長い付き合いの友人と遊んでいた際ケリクにボコボコに負け続けていたことや、自分でも一時期ケリクを使っていたこともありキルターンの速さにかなり怯えてしまいプレイングがめちゃくちゃになる。
ケリクによる最速キルはなくティムカマの《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》が間に合い、ケリクはそこに除去を打とうとする。
まだ走れる準備が整っていなかったこともありこの除去を自分が打ち消しで対処してしまった結果、ケリクとトラアキリがどちらも失速してしまいティムカマ動物園の太いクロックにボコボコに殴られる展開になる。
※ヤシャーンがいるとトラアキリ側は即時換装ドルイドでしか走れず、《異界の進化》のような生け贄要求系のサーチも使えなくなります。ヤシャーンは友達じゃない、いいね?
とどめと言わんばかりに《野生の魂、アシャヤ》も投入されてもう1周回ったら全滅という状況でなんとかトラシオス起動から《直観》が見つかり、《至高の評決》をケリクさんに選んでもらったことで盤面を更地にすることに成功。
ようやく仕掛けられそうな状況になり、手札に《献身のドルイド》と《ギャンブル》があったため《即時換装》賭博チャレンジしたものの、バッチリ《即時換装》を墓地に落とす。《ギャンブル》は赤い《納墓》だよ(芸人感)。
走るのに失敗したものの、なんとか数ターンは凌ぐことに成功して最終的に《永遠の証人》が見つかったので墓地の《即時換装》を回収して無事コンボが成功して勝ち。
【Round5】
・《運命の炎、ユースリ》
・《首席議長ヴァニファール》
・トラアキリ
・《野生の魂、アシャヤ》【WIN】
ユースリとヴァニファールが1~2ターン目には着地する爆速スタート。《金粉のドレイク》を持っていたためどちらを取るかで死ぬほど悩んだものの、ヴァニファールさんが過去に何度か同卓したことがあり着地したら次のターンには勝てるデッキという認識だったためヴァニファールを指名。
フリーになったユースリはコインの結果も上振れが多く全知モードまではいかないものの完全に魔王状態だったため、3人がかりで抑えにかかる。
こちらやヴァニファールもタイミングを見て仕掛けにいったものの、青ジェネラル3人がお互いに止めあう展開になり全員失敗。
青同士で対処札を使いあってしまったこともあり、最後はアシャヤがコンボを通して勝ち。
【Round6】
・トラアキリ【WIN】
・《浄火の戦術家、デリーヴィー》
・《儀式の大魔導師、イナーラ》
・《暴動の長、ラクドス》
デリーヴィーの《石のような静寂》でデリーヴィー以外ほぼ全員が減速。なんとかトラシオス起動のマナまでは届いたため、起動しながら手札を整える。
《イーオスのレインジャー長》を戦場に出して無事にターンが返ってきて、手札に《波止場の恐喝者》・サーチカード数枚・バウンス呪文が揃ったためレインジャー長を切ったところ無事に通る。
対戦相手の宝物が静寂で切れない状態で波止場を出して大きく宝物を出した後にバウンスで静寂を退かし、そのままエミエルをサーチして勝ち。。。
といきたかったものの、静寂が退いた後に自壊できるアーティファクトの数を数え間違い、波止場エミエルが成立しなくなったことに気付く。
頭真っ白になりながらなんとかできないかを考えたところ、サルベイジャーコンボに手持ちのサーチカードからたどり着けることに気付けたためなんとかパーツを揃えて勝ち。死ぬほど冷や冷やしました。
かなり危ない試合も多かったものの、最終結果4-2で4位で予選ラウンドを抜けることができました。
・準決勝
・トラアキリ
・《黎明起こし、ザーダ》
・《騒々しい写本、コーディ》
・《トリトンの英雄、トラシオス》/《織り手のティムナ》
ここからは晴れる屋さんの生放送で試合の様子が映っているため、動画で紹介をさせていただければと思います。
準決勝を4卓同時にやっていて自分はカメラが入っていない卓で対戦していたものの、撮影していた卓の決着がついたため途中から撮影卓に移ることになりました。
卓移動する前までの状況は下記のようになっていました。
・コーディが着地・能力起動まで成功して1マナの呪文を唱えて仕掛けてこようとしたのをトラアキリが《沈黙》で対処
・一旦コーディの脅威を止めた後、次はザーダがまずそうという雰囲気になりトラティムがザーダを除去して対処
・2回目のザーダが出てきたものの、トラティムから《滅ぼし》が超過で唱えられ一旦盤面が更地になる
このあたりで移動になったと思います。
動画には対戦中の選手達の音声が入っていないため、どう考えていたかも含めてトラアキリ目線で一部のシーンの補足をできればと思います。
※動画での該当シーンも一緒に載せておきます。
・《Mystic Remora》でめちゃくちゃ引いてて打ち消しも持っていたのにザーダの《Wheel of Fortune》を通したのはなぜ?
この時点で《ギラプールの希望》に対処できるカードを持っておらず、攻撃を受けるとトラティムのコンボを一切止められなくなるという恐怖から通しました。
※上記の理由でザーダさんからも「対処できないなら通したほうがいいんじゃない?」と熱いご提案がありましたが、それも踏まえて自己判断のうえ通しました。
《祝福されたエミエル》が墓地に落ちてしまいましたが、他のコンボルートが揃うことに賭けることにしました。
・なんで《思考停止》を持っていたのに《リム=ドゥールの櫃》後の《ギタクシア派の調査》の上から打たなかったの?
《ギタクシア派の調査》のキャントリップが完全に頭から抜けていました。純度100%のプレミです。。
・手札を全体に公開していたのはなんで?
トラティムの即時換装ドルイドコンボが決まりそうなところで、コーディさんがどうしようか。。みたいな空気を出していたのでトラティムさんから「トラアキリも即時換装ドルイド揃ってますよ」と情報の開示がありました。
※トラアキリ側には《堂々たる撤廃者》まで出ているため、コーディさんからすればどちらを勝たせるか問題のような状況になっていたかと思います。
ただ、トラアキリ側は即時換装ドルイドは揃っているものの《ドラニスの判事》を除去するカードをこの時点で持っていなかったため、無限マナが出せてもトラシオスが出せず勝てない状況でした。
そのため、トップで解決してしまったら申し訳ないですがと前置きをしたうえで、ジャッジの方に手札公開を行って問題ないことを確認して手札情報を開示していました。
※《ギタクシア派の調査》で前方確認されているうえでトラティム側の即時換装ドルイドを止められる手段も持っていなかったため、情報を公開して他の方に優先権を渡すしか選択肢がありませんでした。
・最終ターン
コーディさんが《Demonic Consultation》から《意志の力》でトラティム側の《即時換装》を打ち消したことでトラアキリまでターンが回り、
トップから《召喚の調べ》を引けたため、そこから《永遠の証人》サーチ→墓地の《呪文探求者》を回収→《サイクロンの裂け目》をサーチで《ドラニスの判事》を対処し、即時換装ドルイドコンボからの勝ちとなりました。
・決勝
・《厚顔の無法者、マグダ》
・《トレストの密偵長、エドリック》
・《ロフガフフの息子、ログラクフ》/《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》
・トラアキリ
※試合時間3時間弱の超ロングゲームとなったため、ダイジェスト版の動画も上がっていました(それでも46分近くありますが。。)
4番手かつ安定したキル速度を持つログテヴェとマグダが相手だったため、とにかく負けないための札を最初のマリガンでは探しに行きました。
結果的にマリガン回数も増えてきてしまい妨害札は《耐え抜くもの、母聖樹》のみでのキープになってしまいましたが、エドリックの《Mystic Remora》でログテヴェが減速し、マグダのコンボパーツに対しては《耐え抜くもの、母聖樹》が回答になったためなんとか序盤を凌げました。
こちらでも一部のシーンの補足をできればと思います。
・トラアキリ1回目の仕掛け時の心情について
エドリックの盤面に《溜め込み屋のアウフ》が出ておりそこに《野生の狩りの達人》まで出てきてしまいました。
デッキのコンボの大半がクリーチャーコンボに寄っているため、クリーチャーをこまめに除去することができるカードが定着してしまうとほぼ仕掛けることができなくなってしまうと思い焦ってしまいました。
手札には波止場エミエルでコンボに入る準備ができていて、《溜め込み屋のアウフ》を除去するための《サイクロンの裂け目》、前方確認用の《堂々たる撤廃者》もあったため、ここで仕掛けることに決めました。
結果的には除去を溜め込んでいたマグダに上から勝たれてしまいそうな状況を作ってしまい、完全に裏目でした。
※《野生の狩りの達人》がマグダ側の脅威を除去してくれる可能性もあったため、まだ仕掛けるのを我慢していたほうがよかったかもしれません。
とにかくゲームが終わってしまうことだけは避けたいと思い、手札で何かできそうな札を探したものの《即時換装》しかなくダメ元でマグダにつけようかと思ったところ、そうしてもコンボは止まらないと指摘をいただき卓の合意をいただいたうえで一度考え直すことになりました(同意を許可してくださったマグダさん本当にありがとうございました。。)。
エドリックさんから《溜め込み屋のアウフ》につければ除去を回避できると提案をいただきそれしかないと自分も思ったため、《溜め込み屋のアウフ》を《無のロッド》に変えることでなんとかゲームを延命させることができました。
※その際に《紅蓮操作》で1点しかもらってないはずの《粗石の魔道士》が墓地に行っていますが、これは自分が誤って墓地に送ってしまいました。直前でいろいろあって混乱していたのもあってか対戦中は気付けなかったです。。
・《幻影の像》で《終わりなき巣網のアラスタ》を選んだ理由は?
《波止場の恐喝者》が通って宝物が15個ある状態だったので、サーチが計3回使えるマグダ・相当なサイズになれるウルザトークン・墓地の《堂々たる撤廃者》を再利用できる《第三の道のフェルドン》など強い選択肢はいろいろありました。
ただ、少しでも強い動きをしようとした瞬間に《野生の狩りの達人》で指名されて除去されてしまうと感じました。
そのため、コンボに一切関与しない、かつ延命用のブロッカーを生み出してくれそうな《終わりなき巣網のアラスタ》を選択することにしました。
※《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》の奥義でアキリを奪われ盤面がガラ空きになってしまっていたため、1体でも多くブロッカーが必要な状況でした。
・トラアキリ2回目の仕掛け時の心情について
エドリック不在の状況でもエドリックのクリーチャーがこちらに殴ってきたため明確な殺意を感じ、ダメ元でも仕掛けないといけなくなったと感じました。
《波止場の恐喝者》と《サイクロンの裂け目》が墓地にあり脱出コストも十分な状況で《死の国からの脱出》を唱えましたが、案の定エドリックからカウンターが飛んできました。
この時点でもう走れないのは確定していましたが、それならもう本当に現状目無しですということをアピールしたほうがいいと思い、《サイクロンの裂け目》のマナが足りなくなるうえで《精神壊しの罠》を素撃ちしました(もしこれも打ち消されれば蜘蛛トークン1体に変換されるため)。
結果的に《死の国からの脱出》までは許されたため、とにかくブロッカーをという気持ちで《エスパーの歩哨》を墓地から回収しました。
・最終ターン直前の状況について
エドリックが追加ターンも絡めてコンバットを続けていましたが、ギリギリ最後までは繋がらずなんとかターンが回ってきました。
もう次にエドリックにターンを返したらさすがに終わると感じており手持ちのブロッカーで耐えきるのも難しいと考えたため、トップで解決できることを祈って残りライフ1点のマグダに全員コンバットしました。
コンバットが通って6枚ドローすることができ内容を確認したところ、《異界の進化》・《召喚の調べ》・《破滅の終焉》が手に入り一気に仕掛けられる状況になりました。
結果的に、手持ちの妨害がうまく噛みあったこと・サーチの本数が多かったこともあり、なんとか盤面の宝物15個の解放から《最後の賭け》まで繋げることができました。
・最終ターン
ターン開始の時点でもう全員でコンバットすれば倒せる打点が揃っていたものの、エドリックのライフが7点まで減っていることに気付けずコンボで倒さないといけないという考えで頭がいっぱいになっていました。
また、蜘蛛トークンを宝物と勘違いして数えてしまったこともあり、本来目指していたコンボルートまでマナ計算が合わず顔面真っ青になっていました(嘘だろ。。嘘だろ。。言いながらプレイしていた気がします。。)。
どうやってもコンボが決まらないとわかったため、もうダメ元でコンバットに行くしかないとエドリックのライフを確認してようやくコンバットで打点が足りているかもしれないと気付きました。
最終的に全員コンバットでなんとか勝利することができました。
20分近く最終ターンに使ってしまったこと、最後の最後に召喚酔いしているはずの《堂々たる撤廃者》までコンバットさせてしまうというミスをしてグダグダな形で生放送を〆る形になってしまったことについて本当に申し訳ございませんでした。。
※一応、《堂々たる撤廃者》を抜きにしても打点は足りておりました。
そんな形で、いろいろな巡り合わせの末なんとか第1期神決で優勝することができました。
最後まで試合を続けさせていただけたこと、生放送を最後まで続けてくださったことに関して、晴れる屋の皆様その節は本当にありがとうございました。また、選手の方々も本当にお疲れ様でした。どの試合も最後まで本当に楽しくお手合わせさせていただきました。
神決の後日にインタビューに答えさせていただきました。もしご興味がありましたらご覧いただければと思います。
●【余談】第1期神決を終えて第2期神決に至るまで
第1期神決後も、cEDH用のデッキはトラアキリに絞って各ショップさんの統率者イベントやDiscordのEDH対戦サーバーで調整を続けていました。
ただ、いろいろ試行錯誤はしているものの勝率はそこまで高いとはいえず、基本的に負け越すことが多い日が続きました。
もやもやした気持ちで過ごしながら第2期の神決が近くなった頃、神として防衛戦に臨むのであればちゃんと強いデッキを選択したほうがいいのではないかと迷い始めてしまいました。
そこで、よく一緒に遊んでいる友人達にデッキ候補の相談をしたところ、《ロフガフフの息子、ログラクフ》/《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》(ログテヴェ)がおすすめと紹介してもらい、練習を始めました。
※この時点では防衛戦での神の手番がどうなるかまだわかっておらず、もし確定で1番手に座れるのであれば圧倒的に強く立ち回れるというのも助言の背景にありました。
有識者の方のリストを拝借して回し始めたところ、確かにデッキのキルターンの速さやハンドアドバンテージの取り方がトラアキリより段違いに強く、勝ち越しできた日は少ないもののある程度は勝つことができました。
ただ、《リスティックの研究》など特定の妨害が出ている時にコンボを仕掛ける踏ん切りがつけられなかったり、ゲームが長期戦になった場合の立ち回りがうまくできなかったりで、回していて違和感を感じてしまい練度の高いログテヴェ使いさん達のようにうまく使いこなすことができませんでした。
※もう神決まで1か月を切っていたので、練習が全く足りていなかったという自覚はあります。
その後、対話拒否カード(《沈黙》など)がないと精神的に落ち着かないのが違和感なのかと思い、よく強いデッキとして挙げられる《織り手のティムナ》/《ルーデヴィックの名作、クラム》(ティムクラ)も一度組んで回してみました。
しかし、何でもできるデッキゆえに対処札の使い方を誤る場面が多く、ゲームを壊していると同卓していたよく遊ぶ方々にご指摘をいただきました。
※長くティムクラを使っている方とも同卓していたので、間違いなく的確なご指摘だったと思います。
この時点でもう神決まで残り1週間になっており、どうすればいいんだろうとだいぶ悩んでいました。
そこで、一度思っていることを全部吐き出したいと思い、よく一緒に遅くまで話したりしていた信頼している友人に話を聞いてもらいました。
その際に、「どうせ出るなら、結果はどうであれ自分が一番気に入ってるデッキで戦った方が後悔がないよ」と言ってもらえました。
そのおかげもありなんとか迷いも消えたため、前回の神決やいろんな場所で一緒に戦ってきたトラアキリを再度握りなおすことにしました。
神決前の最後の1週間は毎日Discordに潜ってトラアキリの調整をしました。それでも勝率は悲惨なものでしたが、どんな結果になってもいいのでこのデッキでベストを尽くすと決め、防衛戦に臨みました。
●第2期神決
大会全体のカバレージはこちらになります。
・使用リスト
第2期のリストになります。
第1期からの差分は下記になります。
差分内容についていくつか触れられればと思います。
・即時換装ドルイドコンボのOUT
《即時換装》へのアクセスに難があったものの、《献身のドルイド》は単品で引いてもマナ加速として運用できるため腐らないかと思っていました。
ただ、ドルイドを先出ししてしまうと、常にインスタントウィンされる可能性があると対戦相手を警戒させてしまうと感じました。
その結果、盤面に除去を当ててほしいクリーチャーがいる状況でもドルイドのために除去が温存されてしまう可能性があることを考え、今回はコンボパッケージから外すことにしました。
・《至高の評決》のOUT
予選は対戦回数が多いこともありクリーチャー主体のデッキと当たる可能性もあったためお守りとして採用していました。ウィノータに100回負けてブチ切れて入れたとか言いづらい。
ただ、自分のクリーチャーも一緒に流れてしまうのは普通にキツいので(特にトラシオスのリキャスト)、今回はそういったデッキに当たらないことを祈り外すことにしました。
・《ヤスペラの歩哨》のIN
前回の準決勝で《ギラプールの希望》に怯え続けたのがトラウマになったことから採用しました。
《織り手のティムナ》など、クリーチャーの攻撃を通す前提のデッキでは遭遇率が高いので、マナクリーチャー兼ギラプール除けとして活躍してくれています。
《イーオスのレインジャー長》から探してこれるところも気に入っています。
・瞬速2マナクリーチャーのIN
最後の週の調整時にキルターンの速い暴走族3人に囲まれたりすることがあってタップアウトした瞬間に負けることが頻発していました。
そういう卓と当たってしまった場合に、最序盤にマナを構えつつ何もなければ展開を進められる選択肢として《オグマの文書管理人》と《ディープノームの地形術師》を採用しました。
特にオグマは誘発条件がすごく緩いので、かなりの量のドローを恵んでくれることもあり頼もしいです。
・ハンドを稼げるカードのIN
勝てている試合ではカードをたくさん引いていたなと感じることが多かったため、少しヘイトが上がるリスクはありますが《訓練場》と《森の知恵》を採用しました。
・《帝国の徴募兵》のIN
《新生化》をトラアキリに使っても《波止場の恐喝者》にアクセスできなかったため、サーチ範囲を増やすために採用しました。
・防衛戦
・《ウェザーライトの艦長、ジョイラ》
・《ロフガフフの息子、ログラクフ》/《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》
・トラアキリ
・《織り手のティムナ》/《ルーデヴィックの名作、クラム》
前回の決勝卓は超ロングゲームでしたが、今回は比較的短いターン数での決着となりました。
詳細は動画をご覧いただければと思いますが、自分の試合中での動きを書き残しておこうと思います。
・どんなキープをしたの?
《貴族の教主》《白鳥の歌》《土地》《土地》《土地》という超後ろ向きのハンドでキープしました。
ログテヴェ・ティムクラは即《むかつき》でゲームを決めてしまう可能性があるためどうしても一度止める必要があり、《波止場の恐喝者》があるハンドより妨害札があるキープを優先しました。
ジョイラへの対処札は見つけられませんでしたが、うまくむかつき組の初動が止められればピン除去がジョイラに向いてくれるかもしれないという展開を祈ってゲームを始めました。
・1ターン目
《貴族の教主》を場に出してエンド。2ターン目からしっかり構えよう。。と考えていたら下家のティムクラが1ターン目から《むかつき》。
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
と頭が真っ白になっていたところでジョイラから《狼狽の嵐》。
すみません本当に助かりました。。
その後のログテヴェもマナ加速から5マナ出してきたので第二走者《むかつき》いきますだったら終わっていましたが、なんとかテヴェシュキャストで止まってくれて命拾い。
この卓心臓に悪すぎますね。。
・2ターン目
《Tropical Island》を立ててトラシオスでエンド。
もうログテヴェがいつでも走ってきそうな状況になったため、《貴族の教主》に除去でマナが枯れることをケアして土地のほうを残しました。
・3ターン目
賛美の乗ったトラシオスでログテヴェに2点コンバット。
《古えの墳墓》を出してトラシオス起動までマナを伸ばしてエンド。
このターンまでのドローで《偏向はたき》が見つかったため、なんとか2段構えの妨害は準備できました。それ以外のドローはすべて土地でした。具が無い(白目)。
とりあえず妨害2枚+トラシオス1起動まではいけるのでなんとか頑張って耐えていこう。。と思っていたらジョイラの《リスティックの研究》スタックでログテヴェが《むかつき》。
さすがにこれは自分の仕事かと思い《白鳥の歌》で《むかつき》に対処。
ただここでミスをしていて、手札に《偏向はたき》があるのに《Volcanic Island》から《白鳥の歌》を唱えて赤マナを枯らせました。
トラシオスいるからピッチで打てると思って無意識でやっていたと思います。《貴族の教主》への除去はケアできてるのにトラシオス除去のケアしてないのなんなの?
なんとか《むかつき》を止めたと思ったらログテヴェのターンで《深淵への覗き込み》。
これ、たしか曲げられるよなと思い《偏向はたき》で対応。
まさかの解決でじゃあドローもらっていいですか?というところでティムクラさんから「待った」がかかり《汚れた契約》。
《深淵への覗き込み》が打ち消される分には構わないけど、《偏向はたき》が早めに見つかったら普通に負けるなと思ったもののこれ以上対処札がなかったため、ボトムに埋まってくれていることを祈り解決を見守る。
結果、勝ち筋の大半が追放されたうえでかなり底の方に埋まっていたため曲げても勝ちの目があるか怪しいということで、トラアキリのほうに曲がった覗き込みが解決して44枚ドローに成功。脳がバグる。
・4ターン目
《殺戮の契約》が《貴族の教主》に打たれてマナが減っていたものの、《波止場の恐喝者》の出力が高い卓だったこともありなんとか対話拒否の《イーオスのレインジャー長》と《祝福されたエミエル》が見つかるところまでマナが足りて、波止場エミエルコンボが成立して勝ちとなりました。
途中で自分の《蒸気の連鎖》を《赤霊破》で消してるのはストーム稼ぎでもなんでもなく純度100%のプレミです(《呪文滑り》で曲げられた後、コピーを繰り返して波止場のカウントが減らされる可能性があるため)。お見苦しいプレイをお見せしてしまい申し訳ございませんでした。。
というわけで、いろいろな巡り合わせがあり奇跡的に防衛に成功しました。
《汚れた契約》の結果によっては勝者が変わっていた可能性も大いにあり運に救われたとは思っていますが、
愛用していたトラアキリで防衛を達成できたことは本当に嬉しかったです。
試合後にインタビューに答えさせていただきました。もしご興味がありましたらご覧いただければと思います。
●最後に
以上が第1期・第2期の神決レポートになります。
気付けば第3期開催が目前になっており報告が遅くなってしまいすみませんでした。。
第3期も、同じくトラアキリでの参加を考えています。
我流ではありますが今回もいろいろ調整を加えているので、少しでもいい試合ができるよう全力で頑張りたいと思います。
また、自分がよくお世話になっている『飲酒EDH』というDiscordのEDH対戦サーバーでは、神決のときに有志の方々が試合の生放送を実況したり、雑談やチャットをしながら皆で観戦をしたりして盛り上がっているようです。
どなたでも参加できるサーバーになっておりますので、もしご興味ありましたらお気軽に参加してみてください。
自分もここでよくEDH対戦をしておりますので、いろんな方々と対戦できましたらとても嬉しいです。
改めまして、統率者神決定戦という刺激的な大会を開いて下さっている晴れる屋さん、参加にあたって応援をして下さった皆さん、いつも対戦や相談に付き合って下さっている皆さんに心より感謝いたします。本当にありがとうございます!
ここまで長文に付き合って下さりありがとうございました!
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