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映画感想「劇場総集編 SSSS.GRIDMAN」(Filmarksより)

TV版総集編、再来月の新作映画に向けた販促の一環であろうが、映画としても素晴らしい出来だった。

元が全12話のシリーズで、やや変則的なセカイ系とでも呼ぶべきか、オタクが妄想の中で作り上げる世界をシニカルに描いた作品。
2時間にまとめるという主旨で、中心になるのはやはり新条アカネの内面の物語。彼女は結局黒幕の駒だったとわかるが、無邪気な創造主として日常を壊していく様は独特の恐怖感を感じる。
そうでありながら見た目が美少女なのでどうにか救いを…と思わせるキャラ造形がこのアニメのキモなのではなかろうか。

常々思っているがどうしても六花、アカネの二人に関心がいってしまう。それほど魅力的。
基本的に冷めた態度のキャラ達が結束していく様は「とりあえず同盟を結ぼうか」という主題歌の歌詞そのままで、それが六花とアカネのラストシーンに帰結するのはとても感動的。
主人公が裕太である事が吹っ飛んでしまうほど、女子の関係性に「知っているのに」釘付けになってしまった。

ミステリアスな雰囲気を持ちつつ、熱いところはとことん熱い。高校生達が世界を救う、王道ながら誰もが憧れる物語。
世界そのものも含め、綺麗に着地したのでこれをどう続けるのか、という興味の答えは3月を待とうと思う。

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