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「怪獣8号」1話感想…こんな怪獣は嫌だけれども

以前から気になってはいたものの未読だった漫画が、この春の新アニメとしてスタートしたので昨晩、第一話を観てみました。

「怪獣8号」です。

先日、乗り換えで新宿駅構内を歩いたのですがちょうどアニメ開始当日だったのも手伝ってか、大々的にプロモーションされておりました。
「そっか、今日から始まるのか。なら…」と、久しぶりの(自分的に)真新しい作品として摂取してみることにしたんですね。

「ワクワク」より「フムフム」が先に立って

主人公カフカは「不遇系」とでも言うんでしょうか

日常的に怪獣の脅威にさらされる日本。怪獣を討伐する「日本防衛隊」への入隊を目指していた日比野カフカは、夢をあきらめ怪獣専門清掃業で働いていた。防衛隊第3部隊隊長として活躍する幼馴染・亜白ミナとの、ともに怪獣と戦うという約束を想いやるせなさを感じる日々の中、カフカは、防衛隊員を志す後輩・市川レノと出会う。(公式サイトより引用)


第一話を観ての印象としては、
「ちょっと嫌だな」
という感想が第一にありました。

冴えない主人公が奮起する物語、これは好きです。
冴えない主人公がその人間性で周囲を惹きつけていく、これも好きです。
冴えない主人公が特別な力を得て戦う、ここはもう大好物の域です。

ですが、日常的に異形の生物が出現する世界観や専門の討伐機関、あと主人公自体も…ですが「見た事あるな」という感じで、強く引き込まれる要素が無い、という感じでした。
小見出しの表現はあるグルメ漫画で主人公が使っていたものですが、なるほどと理解は出来ても興味をそそらない…どちらかと言えばNO、な評価で一話は終わってしまいました。この作品、ジャンプ+での連載でスパイファミリーと並ぶヒット作だそうですね。

しかしここもアニメから入った人間としては引っかかるポイントで、原作がまだ未完なのでアニメも途中で終わるんだろうな…と思ってしまうんですね。これはもう近年の作品の宿命でもあるのですが。

なので、まとめると「一話切り」してしまいそうな作品、だったんですね。

嫌悪感を以て、少し様子見の構え

あえてnoteに書いたりしてないだけで、実は私は一話切りした作品が結構あります。最初だけ観て「続きを観たい」と思わなければそれで終わりです。この「怪獣8号」もそうなのですが、単純に合わない作品とは少し毛色が違う部分がありました。

それは、「怪獣」という呼称に対するイメージの相違です。
先に書いた「嫌な部分」なのですが、一話でカフカと市川を襲った怪獣、その後病室でカフカにとり憑く?怪獣など、見た目が不気味で気持ち悪い。私の中で「怪獣」とは架空の生物であり想像の産物でありながら、どこか実在することを夢見させてくれるような魅力のある存在です。これはウルトラシリーズを観て育った人間であれば等しく持っている感覚だと思っています。基本的に生理的嫌悪感をもよおすような忌避の対象ではないんですね。

数年前この作品の最初のシーンと重なる、怪獣の処理をテーマにした映画がありましたが、とんでもない駄作でした。私は面白い、つまらない以前に怪獣特撮を侮辱しているような作品に思えて怒りを覚えたものです。前評判で覚悟はしていたもののここまで酷いとは…と。
今作はそれとはベクトルが異なりますが、「怪獣」に対する解釈が違うな、と感じる作品です。ですが一話の時点で判断するのも早計なので、ひとまず追っていこうと思っています。

ちなみに女性陣が頼りがいありそうなのは、好みのポイントです(またそれ)

これも時代か、の「丸さ」

一方で、一話で描かれたカフカと市川の関係は現代的で、かつ魅力的だなと思いましたね。ひと昔前なら、市川はカフカにとって邪魔なキャラになるところですが、すぐに打ち解けた上に戦いを経て相棒の域にまでなりました。嫌味な後輩、から正体を知る唯一の仲間に至ったスピード感は面白かったですね。
後に引っ張る対立関係よりも、まず仲間から…な部分に今の時代のソフトな感性を感じました。そこがカフカの性格によるものだというのも、「主人公の強さ」であり魅力として描かれているのがいいですね。

ルックス的にはダークヒーローですが、
今後どうなっていくのかは不透明なので楽しみにしています

最近のアニメで割とよく見ますが、一話のみ?の映画風エンドロールもまぁ好みですね。スタジオカラーのロゴが出てきて少し嬉しくなったり。

ともかく、現時点では面白い!と絶賛出来る作品ではないですがそれゆえに続きも観ようか、という作品であります。
この「怪獣」の在り様を、見極めていこうと思っています。


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