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映画感想「美少女戦士セーラームーンEternal 後編」(Filmarksより)

僅か一ヶ月ながら、随分待った感覚の後編。
デッドムーンとの戦いに外部太陽系戦士の4人参戦し、悪夢との決着に向かう。

前編はセーラー戦士のプロモーション的な趣があったが、後編は滅んだ月の王国、シルバーミレニアムにまつわる伝説が中心。

何故セーラームーンが四半世紀を経ても人気なのか、その回答の一つがここにある。
男子の様に強くなる為に修行をしたり、強敵との戦いを繰り返す訳ではない。
「一途に想い続ける」事で強くなり、絶望的な状況を跳ね返す。それは一生涯のレベルを超え、前世から繋がる愛というまさにアニメの世界でのみ表現しうるもの。女の子でも世界を救う事が出来る、それが世の女性を惹きつけ続けているのだと思う。

現在でも女性ファンの比率が高い作品、半ば無理矢理「女性の気持ち」になって鑑賞に臨んでみた。
…するとどうだろう、おぞましい状況が怖い怖い。そしてそこに差し込む光がとても暖かい。想い人と手を取り合ってどんどん眩くなるセーラームーン。
「あぁ、これは熱い、心の中の星だ」
もはや感想はこれしか無かった。

一方、少し引いた見方をすると作画面で酷評されていたCrystal一期からよくここまで持ってきた、と言わんばかりのクオリティ。
もう少し日常シーンが観たかった、という気持ちもあるがそれは旧アニメと同じである。
そう、これがセーラームーン。

前後編通してちびうさの恋物語がまとまっているので、アマゾネスカルテットの話も含めて構成も良い。ここは旧作に無かったので、映像で観られたことに20年越しの価値がある。

「力は手に入れるものじゃない。生まれるもの」
今、書いているこの文も、考えるより生まれてきた感じがする。
2021年、ここから闇が晴れますように。

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