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映画感想「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン」(Filmarksより)

Amazon primeにて、数年ぶりに鑑賞。

前はネット黎明期に、何処かで拾ったファイルで観たような。それほどアンダーグラウンドな作品だが、ここに監督、庵野秀明のエッセンスが詰まっている。

特撮シーンは本家と見紛う迫力。
火薬の使い方は本家以上かもしれない。役者の演技が拙く、失笑してしまう様なやり取りがあるもののおそらく、そこに重きを置いていないのであろうことが後の作品からもわかる。

何より、「核」を用いる状況になりそれを寸前で阻止するという作劇はシン・ゴジラの原型である。ここが監督の「メッセージ」なのではなく、あくまで「好き」なのだという印象だがプロになってからも良い意味でのアマチュア気質を持ち続けている作家性の根っこを感じることが出来た。
そして庵野ウルトラマン、絵面はシュールだが本人はふざけていない。いい歳をした大人が真剣に遊んでいるのだ。これがやがて名を残す映画監督の原点だと思えば一周回って格好良い。

最後に、ハヤカワという主人公の名前がハヤタのパロディかと思わせてフルネームがラストで明らかになり笑わせてくれる。

こういう所も、大好きな監督です。

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