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映像作品感想

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映画中心の感想集です
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#東映アニメーション

OVA感想「仮面ライダーSD 怪奇クモ男」(Filmarksより)

90年代のOVA。 TTFCに追加されたので視聴した。 当時最新だったRXを主軸にしたギャグアニメ。 ジャーク将軍やシャドームーンが登場する。 内容的には終始ギャグだが、アクションシーンはそれなりにキマッている。 中心はRX、ZX、1号であり他のライダーは顔見せ程度で声がないのもいる。 ともあれ懐かしい平成初期の空気を感じさせる良いものであった。 観たのは配信だが、終わったあとで「巻き戻し」しなきゃ、という感覚が残ったものである。

映画感想「映画プリキュアオールスターズDX(デラックス)3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花(Filmarksより)

プリキュアオールスター映画の3作目。 DXシリーズとしては最後となる、ここまでの「劇場版」を総括した豪華な内容。 物語的にはこの世界と妖精達の世界を繋ぐプリズムフラワーを巡り、蘇った歴代の敵キャラと一堂に会したプリキュア達の戦いが繰り広げられるシンプルなもの。 ピンク組、青組、黄組、妖精組の4視点で進行し、やがて集結する王道の展開ながら彼女たちにとって大きな別れと使命を天秤にかけるクライマックスは、単純な外伝的エピソードでは片付けられない。 この映画は時期的に世情が沈んで

「映画プリキュアオールスターズF」感想…プリキュアって何?の答え

つい先ほどこんな記事も出ましたが、映画プリキュアオールスターズF、公開から一週間でまだまだ好調な客足だそうで喜ばしいですね。 特に、個人的にもこれまで観たプリキュア映画の中で出色の出来栄えだったと思うので、改めて感想を書き連ねます。 実は今年の「あの映画」と同タイプ 初見の感想はこちらです、で、本日3回目の鑑賞をしてきて、特に大きく印象が変わったわけではないですが、ある気付きがありました。 今回の映画、まず謎の世界から始まり、そこで他作品のキャラ達と出逢い親交を深め、世界

映画感想「映画プリキュア オールスターズF」(Filmarksより)

毎秋恒例の劇場版ながら、今年は20周年を掲げた記念作品。 と、いうコンセプトでいえば5年前のオールスターズメモリーズとどう差別化してくるか、というところが見ものだったが、堂々たるスペシャルストーリーを届けてくれた。 ソラが謎の世界で目を覚ましたところから始まる。 ひろプリ勢が分かれ、それぞれ4組のプリキュアチームになって世界の謎を解き明かすべく「城」へ向かう。道中キュアシュプリーム、プーカという新しい出会いがあるが、彼らこそが世界の秘密に大きく関わっている…。 中盤までオ

ひろがるスカイ!プリキュア29話の感想…「疑わない、優しさ」

今週のひろプリこと「ひろがるスカイ!プリキュア」29話にて、脚本、演出として切れ味を感じた部分があったので記そうと思います。 夏を感じる導入、しかし… 第29話「ソラと、忘れられたぬいぐるみ」 街はずれの無人の洋館で、ぬいぐるみに話しかけられ驚くソラ。家までついてきたぬいぐるみに怖がりながらも、ソラは何か事情があることを感じ、力になろうとする。(dアニメストアより引用) 空き家となった洋館で謎の声を聴き、戻ってきたらネコのぬいぐるみが付いてきた、という夏らしいホラー展開

映画感想「映画 プリキュアオールスターズDX(デラックス)みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!(Filmarksより)

フレプリTVシリーズ完走記念鑑賞。 この時点での全4組が揃い踏みする、初のオールスター映画。 強敵が現れ、それを倒すというのみのストーリーで特に表立ったドラマは無い。 その代わり全員の活躍が満遍なく描かれ、作画のレベルも高くアクションもスピード感、パワー感抜群。 これはシリーズファンへのサービス作品であり、「夢の共演」を具現化した合作のお手本のような映画。 お互い名前も知らない状態でも阿吽の呼吸で共闘する、そんな彼女たちが眩しかった。 ミラクルライトの出番も、とても美味し

劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」感想・眩しいエンドマークとメッセージ

セーラームーンCosmos後編を、リピート鑑賞してきました。 前作Eternalから前後編必ず二回ずつ映画館に行っているので、勝手に自分に課したノルマのような感じです。 でも今回は内容的にもリピート必須だな、と感じて行きました。一週間以内なので記憶の補完な意味合いが強かったですね。 古来よりの常套句、「見過ぎ、読み過ぎ」について 昔からマンガやアニメのキャラになりきったり、そのストーリーや設定を現実と重ねたりすると、親や先生といった大人たちが「マンガの読みすぎだ」「アニメ

映画感想「映画 Yes!プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピーバースデイ♪」(Filmarksより)

TV版を完走したので鑑賞。 のぞみの誕生パーティーにチョコラという少女が乱入し、追ってきたブンビーといつものホシイナー戦。その後お礼にと招かれたデザート王国は全てがお菓子で作られた、夢のような国だったが…。 前作「鏡の国」はTVシリーズ未見で観てしまったが今回は完走後。キャラをよく把握した上での鑑賞でこの映画がツボを押さえていることをハッキリ認識出来た。 この「5」は、主役5人の結束力と夢を諦めない、というメッセージを100話近いTV版で訴え続けており、堕ちた仲間が絆で救わ

映画感想「劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos 前編」(Filmarksより)

30年来のファンとして、鑑賞。 2014年から始まった21世紀版が遂に最終章に入った。 原作も読んではいたが、後編に繋ぐ引きにする為のあまりにも駆け足で飛び飛びな展開、筋こそシンプルだが状況を整理するのに頭が忙しかった。これまでも何度も地球の危機を救って来たセーラームーンだが、最強の敵はレベルが桁違いである。終始重苦しく絶望的な展開に気持ちが沈んでしまうこの前編。「後編がある」と思ってなければ見ていられないような苦難が次々にうさぎに襲いかかる。これは逆説的にキャラの美しさを

映画感想「映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」(Filmarksより)

知人の勧めで鑑賞。 主人公達の「闇版」ともいえるダークプリキュア5との戦い。 個人的に「偽物」であるダーク達がビジュアル的にとても魅力的に見えた。 そしてやはり、主人公ドリームの敵ダークドリームがとても人気であるそうで。 底抜けにポジティブでダークにさえ手を差し伸べるのぞみの魅力。のぞみが起点になり5人全員が反撃に転じ、ダーク達を包み込んでいく、やがて仲間になるダークドリーム。 彼女の最期と、「大好きだから…かな」には目頭が熱くなった。 優しさと強さ。客席との一体感はプリ

映画感想「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」(Filmarksより)

スタプリ単独の秋映画。 TV版履修後に鑑賞。 沖縄を舞台に、突如現れた未知の生物、ユーマとの交流が描かれる。 これぞ劇場版、ではなかろうか。 スタートゥインクルプリキュアは宇宙・星座をテーマに異なる種族との交流を描き、心を通わせる事の尊さを訴えている作品。 この映画はそのテーマを「わかり合う為にはどうするべきか」という具体的な部分にまで掘り下げ、既にそれを成したひかるとララの二人を中心に据える事で答えにたどり着いている。 ユーマは驚くべき秘密を持っており、それが最大の障害と

映画感想「映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」(Filmarksより)

予備知識ゼロながら、周囲の高評価に興味を持ち鑑賞。 これでもかとヒーロー物のエッセンスを詰め込んだフルサービスムービーで涙腺が緩んでしまった。 まず初代の二人が先輩ながらまだまだ女の子、決して尊大に描かれてないのがポイントで、今回訪れる大きな困難を乗り越える手本となるシーンに痛みと 力強さを伴って後輩を引っ張るところがとても印象的。 それを終盤の「観客参加」に繋げている巧さに思わず溜息が出た。 敵のミデン、スマホ時代の陰ともいうべきキャラ設定で世代的に共感してしまったしそ

映画感想「映画ヒーリングっど♡プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」(Filmarksより)

本来秋公開であったろう単独の劇場版。 今回はそこにプリキュア5が加わり、東京を舞台に夢を巡ってエゴエゴという敵との戦い。 舞台は東京ながら、ゆめペンダントで仮想空間に変わる設定なのでさながらファンタジー模様。 今作オリジナルキャラのカグヤとその母、サレナの関係がドラマの中心であり、その実態が紐解かれるに連れ熱量が上がっていく。 のどかの母との対比も描かれ、やや重いテーマを「生きてるって感じ」に帰結させているのは素晴らしい。 戦闘シーンの作画、スピード感もさながらジャンプ漫画

映画感想「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な一日」(Filmarksより)

度重なる公開延期の憂き目を越え、7ヶ月遅れで公開と相成った劇場版。 現行作と前二作が共演する恒例の「春映画」である。 今回は時間を戻す敵と明日へ向かうために戦う3組のプリキュア達。鍵を握るのはラビリン達が出会った精霊ミラクルンの様だが…。 お約束のミラクルライトも今回は鳴りを潜め、違和感や寂しさを感じる作品かと思いきや、「失われる思い出の場所」と閉塞感のある世界から明日へ向かおうというメッセージが込められた名作だった。 タイムリープ物の定番である「繰り返しへの戸惑い」と「出