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第10回「ムビシナ」参加シナリオ

 こちらは第10回「同じ映画から作る千差万別TRPGシナリオ」、「ムビシナ」へと投稿させていただくシナリオです。
今回の題材は細田守監督による感動大作「バケモノの子」!
 使用システムは恒例かつ、今回の原作にぴったりな「ふしぎもののけRPG ゆうやけこやけ」(追加サプリメント「よいやみこみち」使用)となっております。
 細田守監督と言えば、自身の性癖を対策に昇華する手腕でも有名ですが、私もそれに負けないように趣味を詰め込みました!
 それでは、下部よりどうぞ!


『バケモノの娘』

●登場人物
乱暴者な狼の変化「トオル

トオルと暮らすことになった人間の少女「蓮沼 壱(はすぬま いち)

壱の過去を知る少女「楓 双(かえで つかさ)

●必要時間2~3時間くらい

●【ふしぎ】と【想い】
 このシナリオで語り手が各[場面]に使える【ふしぎ】は20点、【想い】も20点です。

●物語の概要
[場面]数:4つ

 狼の変化である「トオル」は、とても寂しがりやな変化。けれど、乱暴者な一面があることから友達は少なく、PCたちくらいしか友達がいません。
 そんなある日、トオルが昔お世話になった土地神様の紹介で「蓮沼 壱」という人間の少女が彼女を訪ねてきます。ある事情から人間の世界で暮らせなくなった壱を最初は迷惑がるトオルでしたが、もしかしたら自分とずっと一緒にいてくれる相手なのでは?と思い始め、PCたちの協力を得て何とか歩み寄ろうとします。
 ところが、少しずつ歩み寄り始めた一匹と一人の前に、壱の過去を知る「楓 双」が現れて……?
 果たして、トオルと壱の共同生活はどうなっていくのでしょうか?

●はじめに

 このシナリオはゆうやけこやけのシナリオを何度か遊んだことがある人向けのシナリオです。
 主な登場人物が3人と比較的に多く、ゆうやけこやけを何度か遊んだことのある人向けのシナリオかも知れません。。
 最初は自分の孤独を埋めるために壱を手元に置こうとしていたトオルがどう変わっていくのか……PCたちは時に優しく、時に厳しく見守ってあげてくださいね。
 

●語り手の準備

 このシナリオには以下の3人のNPCが登場します。

▼乱暴者の狼の変化「トオル」
へんげ1  けもの4  おとな1  こども2

追加特技
《うなる》 《おおがみ》 《かみかくし》

弱点
《らんぼうもの》 《しょうじき》 《さびしがり》

 《さびしがり》屋の、狼の変化です。
 本来の姿は真っ赤な毛並みを湛える巨大な《おおがみ》なのですが、普段は一見するとクールそうに見える赤髪の美女の姿をしています。
 見た目に反して《らんぼうもの》なところがあり、こまったことは何でも力で解決しようとするところがあります。ただ誰に対しても《しょうじき》で、《さびしがり》屋な自分を理解しているので、その分孤独なものに寄り添おうとする優しさも持っています。
 とある理由から一緒に暮らすことになった人間の娘「蓮沼 壱」との共同生活で、少しずつ変化していきますが……?
   

▼トオルと暮らすことになった人間の少女「蓮沼 壱(はすぬま いち)」
へんげ0  けもの1  おとな1  こども2

追加特技
《ちからもち》

 かつて「トオル」が世話になった土地神様からの紹介で、トオルと一緒に暮らすことになった人間の女の子です。
 感情が薄いように見えますが、それは感情を意識して抑えている結果で、本当は明るく、表情豊かな女の子です。
 普通の人間とは思えないほど《ちからもち》で、どうやらこれが原因で人間の世界で自分は暮らせないと考えているようなのですが……?


▼壱の過去を知る少女「楓 双(かえで つかさ)」
へんげ0  けもの0  おとな1  こども2

 「トオル」と「」が打ち解けた始めた頃に街へとやって来た人間の女の子で、壱に自分の元へと戻ってきてほしいと考えている様子です。
 もののけが存在することについて知らない為、接し方には少し気を遣うことでしょう。
 大きな怪我をしたあとなのでしょうか、少し走ったりするのが苦手な様子が見られます。

 

最初の[場面]
場所:街中
時刻:昼
どういう[場面]:PCたちと話すトオルの元に、壱が訪ねてくる場面です。

 そろそろ夏も本番、暑さもじわじわと増してきていますが、もののけであるPCたちは今日も元気に遊んでいます。
 今日はどんなことして遊ぶのでしょうか?川遊び?木陰で昼寝?それとも少し早いですが、虫取り?素敵な提案をしたPCには[夢]をあげてください。
 さて、遊んでいるPCたちに【けもの】で判定をしてもらい、一番大きな数字が出た人はこちらを見つめている赤い髪の毛の女の人の姿を見つけます。
 彼女はPCたちの知り合いで、トオル。狼の変化です。寂しがり屋な性格なのですが、つい何か困りごとがあると力で解決してしまおうとする悪い癖があり、怖がって近づかないもののけも多い娘です。
 PCたちは、彼女が根は優しいもののけであることを知っていますので、気付いたPCを中心に彼女に話しかけてあげるよう促してみてください。
 トオルは、PCたちが話しかけれくれないとずっと遠巻きにこちらを見ているだけです。変なところで小心者なのです。
 話しかけられたら、トオルとの[出会い]の処理をしてください。

「よ、よう。今日もお前らは楽しそうだなあ。いや、混ぜてほしい訳じゃなくてな。今日はちょっと、相談があって来たんだけど……」

 そう口にしつつ、トオルは自分から悩み事を言い出しににくそうにしています。《しょうじき》なトオルは、質問さえすれば何でも素直に答えます。今の内にトオルとの付き合い方に慣れておくといいでしょう。

「いやな、俺は知っての通り、弱い奴らに気を遣うのが苦手だ。お前らくらい気安い奴らならいいんだが……だから、この街に来るまでは色々とややこしいことも多かった。そんな俺をここに住まわせてくれたのが、土地神様の足童姫様だ。あの人には、俺は頭が上がらないんだ」

 足童様というのは、とても力の強い蜘蛛の変化の土地神様です。みためはちょっとおどろおどろしいのですが、本当はもののけたちや、恋に悩む人間たちに寄り添う優しい神様です(詳しくは、私の過去作で第7回ムビシナ参戦シナリオ『もののけ・いんべぇだぁ・ぶらいど!』をご覧ください)。

「それでな、足童姫様が、ちょっと事情があるという人間と一緒に暮らせと言って来たんだ!もののけたち相手にだって気を遣うのに、人間だぜ!なんとか断る手段は無いかと考えているんだが、なんにも浮かばない。それでだな、お前らに少し相談を……」
「ああ、ようやく見つけた。あなたがトオル?聞いていた住処に居ないから探したわ」

 トオルが相談をしている半ばで、どこか表情に乏しい女の子が話に割り込んできます。彼女はの名前は蓮沼壱、足童姫様からの紹介で、トオルとしばらく暮らすようにと言われた人間の女の子です。壱はPCたちに気付くと丁寧にあいさつをしてくるので、[出会い]の処理をしてください。
 もしかしたら、PCたちの中には人懐っこく握手などを求めたりする者もいるかも知れませんが、壱は身体的な接触については何故か徹底的に避けようとします。

壱「これからしばらく、お世話になるわ。もののけと一緒に暮らすのは初めてだけれど、どうかよろしく」
トオル「よ、よろしくって、俺は別に受け入れた訳じゃなくて……」
壱「足童姫様に断りの言葉は無かったと聞いているわ。ともかくよろしく」

 壱は強引に話をまとめてしまい、さっさとトオルの住居の方へ歩き出してしまいます。トオルが小さく、困ったように「がぅ……」と吠えたら、この場面は終了です。

[場面の終了]:トオルと壱が出会い、二人の共同生活が何だかんだと始まったら場面を終了してください。。


第二の[場面]
場所:トオルの住居
時刻:昼
どういう[場面]:トオルと壱が打ち解けるのを手伝う場面です。

 数日後、PCたちはトオルが住んでいる森の住居へとやって来ていました。トオルから再び助けを乞われたからです。もし前の場面で、トオルのことを心配しているPCが居たら、自分から何か困っていないか気にしてやってきたことにして、[つながり]を一つ多く取ってもいいでしょう。
 トオルの住居は木の上に作られた小さな小屋のような形をしており、この森に住まう土地神様・足童姫様の力によって人間からの目からは隠されています。変に小心者な彼女の内面の表れか、もののけの住処にしては色々と行き届いた造りになっており、木登りさえ得意なら快適な家となっています。

トオル「よう、よく来てくれたな……なあ、人間ってどう接したらいいんだ?あいつ、俺のことなんて全然かまわずにここで暮らしてるけどさ。自分の家なのに、なんか居心地悪いんだ」

 トオルは壱とどう接したらいいかわからずに困惑しているようですが、壱の方に聞いてみると「私はここで暮らすの、とっても快適よ。人間の世界で暮らすより楽なくらい」と、トオルとの暮らしに前向きな様子です。
 壱の言葉をトオルに伝えてあげるのですが、今のトオルは緊張と困惑でこちらの話をちゃんと聞いてくれません。まずは《すりすり》、《おっちょこちょい》、《なつく》などの特技で彼女の緊張をほぐしてあげるか、つながりが2以上の強さのPCが根気よく説得する、あるいは前の場面で最初にトオルに気付いたPCが【おとな】の判定に成功すると、トオルは壱がトオルとの日々を前向きに受け入れてくれていることを知って上機嫌になります。

トオル「そうか、そうか!俺といて嬉しいのか、あいつは!なんだ、人間ってのは可愛いもんだなあ。そんなこと言われたら、色々してやりたくなるじゃないか……そうだ!おい、相撲しようぜ!俺がお前のことを強くしてやるよ!」

 すっかり舞い上がったトオルは《らんぼうもの》な一面を覗かせてしまい、PCたちや壱が何か言う前に《かみかくし》で地面に下りて、そのまま壱とがっぷり四つに組み合ってしまいます。
 PCたちの中には、壱が身体的な接触を避けていたことを覚えている人もいるでしょうし、そうでなくても、もののけの中でもトオルは特別力が強いのです。怪我をしないか心配して見守るPCたちの前、壱は最初はひきつるような顔をしていましたが、やがてびくともしないトオルに安心したように表情が穏やかになっていきます。

壱「トオル……すごく、強いんだね」
トオル「あっはっは!そうだ、俺は強いんだ!お前も俺と一緒に暮らせば、これくらい強くなれるぞ!力の遣い方がすぐわかるはずだ!」

 トオルは上機嫌なので気付いていませんが、流石にトオルの方が優位ではあるものの、もののけと組み合いになっても平気な顔をしている壱は、かなり頑丈というか……特別な人間だと言うことに、PCたちは気付くことでしょう。
 とは言え、ぎくしゃくしていた二人の関係が少しずつ改善し始めるのを見届けたら、この場面は終了です。

[場面の終了]:トオルと壱の関係が少し深くなるのを目撃したら、場面を終了してください。


第三の[場面]
場所:街の駅
時刻:昼~夕方
どういう[場面]:壱と彼女を知る少女・楓双との話を聞き、壱の過去について知る場面です。

 トオルと壱の共同生活は何だかんだと上手く行き、上機嫌のトオルはPCたちにお礼を言います。元は壱との生活を阻止する手伝いをしてもらいたがっていたはずなのですが……まあ、トオルがそんな細かいことを覚えている訳も無いでしょう。PC全員に夢をあげてください。
 そうやってトオルと一緒に歩いていると、街の駅で誰かを待っている様子の壱を見つけます。トオルに確認してみても、どうやら彼女も今日、壱がここにいることは知らなかったようです。
 PCたちは普通に壱に話しかけようとするかも知れませんが、トオルによって止められます。《らんぼうもの》の彼女に逆らい続けると、最悪の場合は[けんか]になってしまうので、ここは素直に一緒に隠れるようにするといいでしょう。《おねがい》や《うそつき》を使えば説得することはできますが、そうこうしている内に壱の待ち人がやって来るので、結局話しかけることはできません。
 壱の元にやって来たのは、どこか儚げな印象のある人間の女の子です。足をひきずるようにしているので、もしかしたら怪我などをしているのかも知れません。
 《かぜのうた》でこちらに声が流れてくるようにする、《こそこそ》ではっきり声の聞こえる場所までこっそり移動する、ちょっと変わった方法だと《きざし》で「PCたちが何もしなかった場合に二人が交わす会話」を知るなどで二人の会話を聞くと、二人の関係と壱がトオルの元にやって来た理由がわかります。
 女の子の名前は楓双(かえで つかさ)。かつては壱と親友関係にあった女の子でした。壱は昔から普通の人間に比べて力が強く、咄嗟の時の加減などができないことから周りと上手く馴染めない中、彼女だけが親しい友達でした。
 ところがある時、渋谷(!)という都会の街で爆発事故が巻き起こり、降って来た瓦礫から双を守ろうとして、壱は彼女を突き飛ばし、勢い余って怪我をさせてしまったのです。
 大切な双を傷付けてしまったショックで壱は人間の世界を逃げ出し、前から縁のあった足童姫様を頼ります。というのも、どうやら壱の力が強いのはご先祖様に鬼と結婚した人がいたことからの先祖還りらしく、そのことを愛童姫様が気にかけていたのでした。
 とは言え、もののけの存在自体を知らない双にはそれらの事情も、今の状況も上手く説明ができません。「自分は気にしていないから、また壱と一緒に過ごしたい」と訴える双に、壱はただ「ごめん」と謝ることしかできないのでした……。
 背中を丸めてとぼとぼとトオルの住居へと帰っていく壱と、悲しげに駅に佇む双。トオルは壱を追いかけていくので、PCたちは双の方に話を聞くことになります。
 双は壱が普通の人間とは違う存在だとは薄々理解していますが、もののけや土地神様の存在は知りません。それに壱の友人だと説明しても、デリケートな話なので望む情報を聞き出すのには苦労するでしょう。
 《こころのぞき》や《ねこかぶり》を使う、【おとな】での判定で2回成功するといった形で根気よく話を聞き出せば、双は自分が知っていた頃よりもずっと壱が落ち着いていて、以前までの壱なら感情を爆発させてしまうような場面でも抑制が効いているよう見えた、と思っていることが解ります。
 双の所見によって、壱がトオルとの日々で成長していることがわかったら、いよいよ最後の場面へ向かってください。

[場面の終了]:双から話を聞くことが出来たら、場面を終了してください。


最後の[場面]
場所:トオルの住居
時刻:夜
どういう[場面]:トオルと壱が本音をぶつけ合い、壱が選択を下す場面です。

 双から情報を聞いてトオルの住居へと戻ると、二人は取っ組み合いの大ゲンカの最中です。
 壱は自分がトオルの場所にいるのを「逃げ」だとバレたと思い込んでしまっていますし、トオルの方はトオルの方で難しいことの考えられない娘なので、むしろこうやって[けんか]で解決するのなら……と話し合いを諦めてしまっています。
 まずは二人を落ち着かせる必要があります。《にせもの》、《なんでもへんしん》、《かみなり》、《そらみみ》などでびっくりさせる、足童姫様や双などの姿や声を《まねっこ》、《やまびこ》などで再現して話を聞いてもらう、[つながり]の強いPCが根気強く【おとな】で説得するなどの方法で、まずは一旦二人に落ち着いてもらいましょう。
 喧嘩が鎮まると、壱は自身の本音をトオルに向かって吐き出します。

壱「幻滅したでしょ?人間の世界で生きてけなくなったから、トオルを身代わりにして……こんな逃げ癖のある奴、どうやったってトオルみたいに強くなれないよ!きっと、ここだってそのうち逃げ出すんだ!トオルは、私の力でも傷付かないから……やっと、一緒にいれると思ったのに……!私の居場所なんてどこにもない!私は……バケモノだもん……!」

 PCたちは双から聞いた話を元に、壱がトオルとの日々で成長し、自分の力や感情と向き合えるように成長していることを信じてもらえるように説得しましょう。《やすらぎ》、《おねがい》、《しんじる》、《きいてきいて》と言った特技で、親友と新しい友達であるPCたちの言葉を重ねて伝えれば、きっと彼女に届くはずです。
 その上で、壱が一番気にしていること……トオルがどう思っているのかをきちんと伝えてもらう必要があります。《らんぼうもの》のトオルは「うるせえ!面倒くさいことはコイツ(拳)で語れ!」と、話し合いを拒否しようとします(《けんかなかま》の特技があれば、これも有効なんですが……)。
 壱にも使った特技の数々を使って、トオルが本当は友達を思いやる優しい一面のあること、寂しい誰かに寄り添えるもののけであることを伝え、言葉での解決を促してあげましょう。
 トオルの説得が成功すれば、彼女はおずおずと言った口調で、壱に対して本音を吐露します。

トオル「その、えっとだな。俺だって、最初はお前のこと、都合がよく側に居る奴だ、くらいに思ってたんだ。そんな、神様みたいに聖人君子じゃないんだ、欲混じりの関係ってそんなに駄目か?そこからだって、その、ほ、本当の気持ちが芽生えたり、するんじゃないのかよ……なあ、壱よぉ。お前、今も俺のこと、逃げ場としか思ってないのか?一緒に居られるって、言ってくれたよな……?」

 トオルの本音を聞けた壱は泣き崩れ、改めてトオルとの共同生活を続けていきたいと訴えます。もちろん、いつか自分の力をきちんと使いこなせるようになって双と再会する、そんな目的もあるけれど、それ以上に自分を受け入れてくれるトオルとの日々が、自分にとっても心地よいものだと。
 泣きじゃくる壱を、おずおずとトオルが撫でてあげる姿を見ながら、この場面は終了となります。

[場面の終了]:トオルと壱の関係を修復出来たら、最後の場面の終了です。


[後日談]

 少なくとも夏の間は、トオルと壱の共同生活は続いていくことになりました。これまでよりもずっと遠慮なく、距離も近くなった二人。その関係も何と呼ぶかは人によって変わるかもしれませんが、二人にとっては心地よい距離感であるのは間違いないようです。
 そんな二人を見守るPCたちの元へ、足童姫様が姿を現します。彼女は、人を預けるにはとても向かないトオルへ壱を預けた理由についてこう語ります。

「壱は……トオルが、自分の力を……受け入れてくれると……喜んでいたが……それは、トオルの方も……同じこと……。どう成長するか……何を受け取るかは……己次第……あの二人は……互いに、互いを……満たし合う、関係……だったのだよ……」

 もしも、双のことを気にしているPCがいるのなら、彼女が夏休みの間中はこの街に滞在し、少しずつ明るくなっていく壱をそっと見守っていることを告げておきましょう。
 もし【すごいふしぎ】を使いたいというPCがいるというのなら「双の足は精神的なもので完治が遅れており、壱の成長を見たことで歩けるようになった」と治してあげてもいいでしょう。
 少女たちの気持ちが通じ合ったら、今回のシナリオは今度こそ終了です。お疲れさまでした!




蛇足気味のあとがき

 百合やけこやけ(造語)での参加もすっかりと定着してきましたが、今回は特に元より人間ともののけとの物語なので、却ってどうやって物語に落とし込むか悩みました……で、結果がこの通り、ドストレートな喧嘩ップルの話です。性癖に素直になるとやっぱり創作は楽ですね!(清々しい笑顔)
 もしかしたら、と思っている方もいるかもなので補足しておくと、作中で壱と双が巻き込まれたと言っている「渋谷の爆発事故」は、原作の最終決戦での出来事です。オマージュと見せかけて同じ世界の出来事でした!は一度やってみたかったのですが、九太と熊徹、壱とトオルでそれぞれ選んだ答が少しだけ違うことにも、想いを馳せて頂けると嬉しいです。
 それでは、貴重な機会を頂きありがとうございましました!

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