わなげチョコ
10月10日(土)から始まる駄菓子絶景写真展「わく わく わく」。
今回の概要を説明する前に、前回の写真展「わくわく」を通して感じたこと、またコロナ禍で考えた駄菓子文化のこと、駄菓子絶景のことについてお話します。
今回の写真展のテーマは「未来の駄菓子屋さんをつくろう」です。
なぜこのテーマになったのかも読んでいただければご理解いただけるかと思います。以下、長文になります。
①駄菓子屋さんは無くなっていく
これは正直な話、写真展をする前からわかっていました。1980年代から駄菓子屋さんの数は減少を続けており、時代の流れと共に少子化や消費税の増税、遊び方・生活環境の変化などの影響を受け続け現在に至ります。
駄菓子屋さんの減少と共に菓子問屋さん・メーカーさん(生産者)相次いで閉業。お菓子を仕入れるのにもままならない状況が続いており、このままでは駄菓子が消えてしまうのは時間の問題です。
そんな中でも頑張っていらっしゃる駄菓子業界の方々は年齢や後継の問題に悩まされています。薄利多売であまり利益にならない商売を自分の子供に継いでもらうには申し訳ない。という思いを抱えている方が多い印象を受けます。
駄菓子メーカーさんも家業でされてきた所が多く、職人気質の方が多く感じます。代々受け継いできた技術と味を次の世代へ残すためには人育てが重要になりますが、メーカーさんも利益が薄いのは一緒。人を育てる余裕とお金がないのかもしれません。
人育てをしてこなかったから廃れたと言えばそれまでになりますが、出来なかった事情は様々あるので仕方がない。大事なのは「今」と「未来」。
駄菓子屋さんが無くなってしまうのは時代の流れの仕方がないこと。ただ「駄菓子屋文化」は残せるのではないか。写真展を通じてそう気づくことができました。
②駄菓子屋さんの定義
第一回の写真展が終わった直後から次の写真展について動き出す予定でした。同じように全国の駄菓子屋さんを巡り、駄菓子屋さんへ足を運んでもらうきっかけになればと思っていました。
しかし、3月ごろから徐々に新型コロナウイルスの影響が身近に。一度写真展のことは頭の片隅へ閉まっていました。
職場も休業になり、色々なことを考える時間が生まれました。その中で「駄菓子屋さんの定義」について考えるようになりました。
実は駄菓子屋さん以外の場所からも写真展をして欲しい!と声がかかってきていました。しかし私は「駄菓子屋さんのための写真展なので・・・」と断っていましたがなんだか頭の中がモヤモヤ。
そういったこともあり駄菓子屋さんの定義を考えました。
笑顔で買い物をする子供たち。みんなで分け合って食べる駄菓子。自然と生まれる友情と会話。子供たちにとって社会勉強の場所であり、自宅と学校以外の自由な場所。子供たちが「駄菓子屋さん」と呼ぶ場所にはどこも同じような笑顔とわくわく感がある。それを体感する場所が駄菓子屋なのではないかと思いました。
上手くまとまっているか分かりませんが【子供の社会性と夢を育む】そして【日本の文化である駄菓子の販売】この2つが駄菓子屋さんの要素なのではないかと今の私は思います。
そう考えると、この2つの要素が含まれるイベントやお店は全て「駄菓子屋さん」になりうる可能性があり、駄菓子文化を未来へ繋げるために必要な要素でもあると考えました。
③未来の駄菓子屋さんをつくる
写真展をお断りしていたお店にも【子供の社会性と夢を育む】【日本の文化である駄菓子の販売】という2つの要素を取り込む企画を行えば駄菓子屋さんになりうるのかなと考え、頭の片隅に閉まっていた写真展の事を引っ張りだし、急ピッチで企画書を作成しました。
未来の駄菓子屋さんとは、つまり、上記の2つの要素を取り込んだ「駄菓子文化を継承する人(お店)」ということだと思います。業種も職種も年齢も性別も関係なく駄菓子というツールを使い、子供たちの笑顔のために頑張る。その人たちこそ未来の駄菓子屋さんです。
それともう一つ、未来の駄菓子屋さんを作る上で大切なキーワードがあります。それは「〇〇×駄菓子」です。「写真×駄菓子」が駄菓子絶景が撮影してきた写真のテーマであり、駄菓子絶景の活動でとても大切にしてきたテーマです。
駄菓子屋さんというのは元々は「商店」です。スーパーマーケットやコンビニのない時代、日用品や食品などを取り扱っていた町の便利屋さん「商店」が駄菓子を置き始めたことで子供たちから「駄菓子屋さん」と言われるようになり、駄菓子屋さんが全国へ広まっていったのです。そもそも始まりが「商店×駄菓子」だったのです。
必然的に駄菓子というものは何かと組み合わさることで大きく力を発揮し、多くの人を笑顔にしてきました。現代に多くあるカフェや雑貨屋さんに駄菓子があるとどうでしょうか。そこは子供たちにとってみたらわくわくが溢れる駄菓子屋さんになるかもしれません。
私は自分自身が未来の駄菓子屋さんになりたいと思うと同時に、そういう思いを持った人を育てることも大切なんだと感じます。とても未熟な私ですが自分にできることを精一杯やっていくだけだと思います。自分の武器である「駄菓子絶景」をツールに、駄菓子文化を未来へ。そんな思いを写真展に込めています。
④写真展で改善すべきこと
1、各会場の展示期間の調整
2、写真の展示枚数・方法
3、写真と駄菓子絶景の取り組みについての説明不足
4、駄菓子絶景グッズのコンセプトと値段設定
5、岡山以外での告知や宣伝
細かな説明は長くなるので割愛します(いつか説明するかもしれません。)が、本当に自分の未熟さを痛感しました。10月からの写真展では前回の反省と経験を活かし、より多くの“わくわく”が生まれるようにしていきたいと思います。
以上が前回の写真展終了後から現在に至るまでの私の駄菓子文化に対する思いと駄菓子絶景のお話しでした。長すぎますね。
これからもInstagramで簡潔に伝えづらい思いなどはこちらで書いていきます。またお会いしましょう。
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