見出し画像

ぬかだき

ホームタウンは福岡県北九州市の小倉です。こちらで出来た関東出身の友だちに、小倉出身であることを伝えると、「ああ、ヤクザで有名な」というリアクションでした(笑)。

決してそんなことないんです。まあ確かに暴力団反対を唱えたお店が手榴弾で襲撃されたり、銃火器の倉庫として使われていた一般住宅からロケットランチャーが押収されたり、という物騒なニュースもありましたが、まあその程度です。今住んでるデルフトでも数年前に自動小銃でマリファナカフェが銃撃されたというYouTubeを見かけたので、まあどこでも似たようなもんだなと思った次第です。

その我がホームタウンでは、We Love小倉協議会というまちづくり団体の副会長をさせていただいてました。会長は地元の有名な老舗日本茶専門店「辻利茶舗」の会長Tさんです。Tさんのもとで約5年間、各種のイベントや行政との折衝などいろんな活動をしましたが、いざ小倉を離れるときにはTさんはとても残念がっていただきながらも「いつか戻ってきてね」という優しい声も掛けていただきました。

内容物が食品だったのでしっかり9%の税金がかかりました

そのTさんからなんと「支援物資」が届きました。中身は、お店で扱うほうじ茶や煎茶、梅昆布茶、羊羹(ようかん)などのほか、小倉「旦過市場(たんがいちば)」の名物でもある「ぬか炊き」(じんだ煮とも呼ばれています)が入っていました。それも「宇佐美商店」さん謹製!!

Tanga Ichiba ent.JPG
旦過市場

イワシやサバなどの青魚を醤油やみりんで甘辛く煮たものに床漬けに使う「糠(ぬか)」を加えて、風味豊かな郷土料理にしたものです。1600年代小倉を統治した小笠原藩の時代に、乳酸菌やアミノ酸が豊富な「米ぬか」が調理に推奨され、市民に広まっていく中での応用料理としてぬか炊きが生まれたと聞いたことがあります。

スペアリブのぬか炊き。箸をあてるだけで肉がホロホロと崩れ落ちる柔らかさ

煮詰められたイワシやサバは骨を一緒に食べても大丈夫なくらい柔らかく煮込まれています。これと白いご飯が合うんです。焼酎や日本酒のアテにしても最高のマリアージュとなります。

大食漢の娘に取られないように、こっそりとちびちび食べていこうと思いますが、市場に行けばサバやイワシが手に入るので、いつかこちらでも「ぬか炊きづくり」に挑戦しようと思います(糠をどうにかして手に入れなきゃ)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?