成果主義についてのまとめ

👆こういうのを、だからクリエイティブで責任ある処遇に女性も付けろって言説に変換しちゃうと人件費抑えたいネオリベの思う壺なわけで、在籍期間のみで昇給も昇格もしていく年功制度でルーティンワークも評価しろ、貢献してないわけないだろって言わなきゃいかんのよ。

「成果主義」なんてのを、とにかく人件費を絞りたい下心で導入すると、「あたりまえの仕事をあたりまえにやる」地の塩のような人々を格別評価するところはないって見下げ始めるんですよ。ほら、どっかの貧乏帝国の軍隊でも言われてましたねえ「輜重輸卒も兵隊ならば蝶々蜻蛉も鳥の内」って。

流通を「替わりの幾らでもいる誰でもできる仕事」って軽視した結果が戦闘死より餓死の多いあのアホみたいな負け戦だったのは皆さん御存じの通りですが、おまえらだってたかがコンビニ店員たかがドラッグストアの店員たかが宅配便の配達員ってナメくさちゃいませんかね。

「クリエイティブな発想を手厚く評価したい」なんて言い訳をかますせいで、ツイッター社員もモーメントだのフリートだのスーパーフォローだの要らん仕様変更を成果の申告のためにやらざるを得なくなるんですよ。

氷河期からバイト上がりで中間管理職まで上ってきた連中なんか、そういう「経営サイドにアピールする機会は逃さない」仕草が素で身に付いてて「ああ苦労したんだな」って本当に可視化されてますからね。

俺ら世代のようにぼーっと働いてきては、上司と「本部はこう言ってきてるけど帳尻はこの辺でしょ」「まあそうだな」みたいなプロレスをしないの。総合格闘家みたいなガチ感があるの、もちろん優秀ではあるのだけど「今だけ」やん、ジジイになるまでセメントでやる気か、みたいな。

「仕事を全力でやる」って、誰でも時と場合によってはそう見せることもあるでしょうが多分かつての日本兵でさえロールプレイみたいなところがありましたからね、ああ何か「抜く」ところがないなあ大丈夫かこいつらっていつも思いますよ。

「兵隊やくざ」でも「独立愚連隊」でも「拝啓天皇陛下様」でもいいけどさ、本物の戦争を知ってる人間が作った戦争映画中の日本兵、もちろん極めて悲惨ではあるのだけどその地獄の中でもまだしっかり怠けたりふざけたりしとるよね。あーいう余裕がロスジェネ以降から失われてる思うのよ。

👆いや、一般的な労働者でもそうですって。30くらいまでバイトで正社員登用されて飛び級みたいに中間管理職にアガってきたようなアラフォー前後の「常に他人より得点稼いでないと落ち着かない」身のこなしなんか、よく言えば「面構えが違う」なんだけど悪く言えば「あざとい奴」でねえ。

👆そうなっちゃうと、もう自分はリストラ対象な下から数えて何十人目って自分の社内HPが絶対安全圏なこと頭に入ってますから「働かない中高年はがんがんクビ切れ」なんて経営者やコンサルの戯言にあっさり同調したりしますね。

👆まあ氷河期の狂風の中をを全力で走ってきた分、知識に余裕なかったり視野が狭かったりで、案外自己評価ほどでもなかったり重大な欠落が発覚したりしてコケたりもするんですけどね、そういう人。

いや決して（当たり前だけど）性悪な人たちではないんですよ、気配りができてコミュ力が高いから飛び級で昇進してくるわけで、ただその「コミュ力仕草」すら全身全霊っぽさがあって重いんよね。「いかにも気の合いそうもない俺にわざわざ話題探して話しかけてこなくてもよかろうもん」的なね。

結局ねえ、成果主義いうても現場の目端利く奴を上司が優先的に打席に立たせて「成果を作り（それで潰れる奴もいる）」それを以て人事に推挙するという、わりと前近代なシステムになるだけなんよ。要はオキニを抜擢するだけなんだから公平性は当然損なわれる。

そういう成果主義者ってねえ、自分がカイカクやカイゼン提案で偉くなったから上手くいってるものでも何かと難癖つけて変えちゃうんですよ、まるで強迫観念みたいに（氷河期組で苦労してたら猶更）。結果は報告書の粉飾次第でどうとでもなるの知ってるから。ほら大阪の某カイカク政党の有り様にも似て。

結局これ、三國志時代の人材登用と変わんねえんだよな。

だから俺はずーっと、成果主義よりも年功賃金のほうが人は要らん苦労もなく自由に生きられると言うてきてる。