こゝろ復活祭~10ヶ月の蟹工船日誌~ 配信ライブを観た話。
こんばんは、だだぐろです。
若手お笑いって普段あまり興味がないのですが、珍しいことに最近は二組の推し若手お笑いコンビがいます。
一組はサスペンダーズ。
2013年結成のコント師、東京03の飯塚さんが推していたなどの理由で注目を集め始めており、わりと今アツいコンビです。
個人的には並々ならぬラジオの安定感が推しポイント。
そしてもう一組はこゝろ。2015年結成の漫才師です。
こゝろを知ったきっかけ
これもラジオなのですが「ハライチのターン」という、僕がよく聴いている番組です。ハライチ岩井さんと仲がいい後輩として紹介されていました。
岸和田で最強と噂されるほどのヤンキーで、街じゅうのヤンキーに名前が知れ渡っていたとか、曾祖父が横綱だったとか、笑っちゃうぐらいの最強エピソードがもりもりのツッコミ・山出谷さんと、
ヤンキーとしてはそこまで強くなかったものの、お調子者で愛嬌たっぷり、ついでに剣道ベスト8経験ありというボケの荒木さんの二人。
ハライチ岩井さん曰く「マンガみたいなやつら」。
そんな二人の配信ライブを見た話をしようかと思います。
「笑けずり」とこゝろ
配信ライブの話をする前に、こゝろの原点ともいえる、とある番組の話。
2023年1月時点で、こゝろの二人をテレビなどで見る機会はそこまで多くないですが、テレビに出始めたのはわりと早く、結成1年未満の2015年時点で「笑けずり」というNHKの番組に出演しています。
「笑けずり」とは、まだ知名度の低いお笑い芸人が集められて漫才合宿をし、定期的に実施される「課題」で最下位を取ったコンビが合宿を脱落していく、という番組でした。Aマッソやぺこぱなど、今ではメジャーになった芸人も出演してました(番組の隠れファンが多いと聞くので、いつかどこかで配信してほしい。。)
こゝろの二人は結成1年未満という最若手ながら目を見張るような成長をして勝ち進んでいきました。残念ながら残り5組になったところで脱落してしまいましたが、二人の愛嬌や葛藤、アツさがそれこそヤンキー漫画みたいで、途中脱落ながら強烈な印象を残しました。
突然のカニ漁船
そんなこゝろは2022年5月、公式Youtubeチャンネルで突然「ご報告」動画をアップします。
それによると荒木さんが突然「4月から今年いっぱい、青森でカニ漁船に乗りに行ってしまった」とのこと。
マジでワケがわからないのですが、ここから荒木さんがカニ漁船から帰ってくる12月までの間こゝろは活動休止となり、山出谷さんはピンで活動を模索し続けます。
この期間、山出谷さんが荒木さんのルームメイト芸人にインタビューしながら相方の裏側を探っていく、「荒木を語る」シリーズは必見です。
相方が突然カニ漁船に乗ってしまった経緯や、知ってはいけなかった相方の秘密を暴いていく姿は、さながらドキュメンタリーを見ているようでした。
こゝろ復活祭・開催
そして12月、こゝろ復活祭というライブが開催されます。
荒木さんがカニ漁船から帰ってくるその当日に、こゝろの二人とこゝろにゆかりのある芸人たちが集まって行われたトークライブです。
小規模なライブながら、ゲストがハライチ岩井さんや四千頭身後藤さん、ワタリ119さんなどといっためちゃくちゃ豪華なメンツでした。
ライブはこゝろの二人の10カ月ぶりの再会から始まり、活動休止期間の二人それぞれの活動報告、新生こゝろを考えるコーナー、そして感動のフィナーレ。
予定を大幅に超えて3時間の盛り上がりを見せました。
こゝろ復活祭の見どころ
このライブの見どころは何と言っても、カニ漁船に乗っていた荒木さんの漁師エピソードの数々。
4月から12月まで順を追ってエピソードトークをしていくのですが、どの月の話もめちゃくちゃ面白い。そして12月に待っている衝撃の結末。。
激強エピソードてんこ盛りの荒木さんのほぼ独壇場ですが、山出谷さんのちょうどいい合いの手やゲストの茶々入れのおかげで聞きやすいです。
こゝろは二人とも、トークのテンポがよくて安定感があるので好き。
そして新生こゝろを考えようのコーナー。
こゝろが久しぶりに漫才を披露し、どうすればこゝろがより成長できるかゲストに案を出してもらい、それを実践して漫才をブラッシュアップします。
ここでハライチ岩井さんがガチアドバイスを提案し、こゝろの二人がそれを即興で実践して文字通り「新生こゝろ」を感じさせる即興漫才が出来上がったのはめちゃくちゃドラマチックな見どころです。
8年前の「笑けずり」で二人に感じたスター性やアツさ、ワクワクが蘇ってきたようでした。
配信チケット1,500円にいい意味で見合わない、大満足のライブです。
記事投稿時点ではまだ配信ライブのアーカイブが残っています(1/13まで)。
活動休止を乗り越えたコンビが生まれ変わる瞬間を、出来る限り多くの人に見てもらいたい。
最後に、こゝろへの愛を語る。
昔から実生活ではヤンキーと縁遠い生活をしている僕ですが、ヤンキー漫画ばかり読んでいるのでたぶんヤンキーが好きなんだと思います。
こゝろに興味を持ったのもそんな安直な理由でした。
ただ、こゝろにはただのヤンキー漫才師で終わらない魅力があるんですよ。
荒木さんは一目見ただけで誰からも好かれそうな愛嬌たっぷりだし、常人にはとても真似できなそうな破天荒な人生を送っていて、すごいエンタメ性。
山出谷さんは見た目いかついし、実際Youtubeとかを見ていてもめちゃめちゃ恐そうな面がたまに漏れ出てるんですが、それ以上に破天荒な荒木さんに振り回されて思い悩んじゃうところとか、漫才が好きだけど自分が書くネタに自信が持ちきれなくてがむしゃらになっちゃうところとかが凄く人間臭い。
ハライチ岩井さんがラジオで二人を紹介したときの言葉をそのまま借りると、本当に「マンガみたいなやつら」です。
応援していればいつかマンガみたいなドラマを見せてくれるんじゃないかと期待してしまう、そんなコンビ。
最近の世間の風潮的に、元ヤンキーというキャラの風当たりが強くて大変なこともあるかと思いますが、活動休止を乗り越えて無事新生したこゝろの2023年に期待です。