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No.2『ダンジョン飯』

無事に初投稿もできたので、次は好きなマンガの話でも。

九井諒子さんの『ダンジョン飯』です。1~10巻まで刊行されていて、現在もハルタにて連載中です。

自分が子供の頃は、単純に「綺麗」で「可愛い」くて、「登場人物が美形」な作品ばかりを好きになってました。それもそれで立派な技術なんですけど。

成長して色々なマンガに巡り会って読んでいくうちに、ただただ綺麗であることよりも、綺麗であるものは綺麗に、醜いものは醜く表現する、美醜の描き分けが見事な作品に惹かれるようになりました。

醜さ、みすぼらしさ、汚らしさ、古めかしさ。所謂「否定的な」特徴も鮮やかに描かれている作品は、ただただ美しいだけのものよりも、ずっと心を惹きつける力を持っているように感じます。その意味で、可愛いキャラが不細工になるシーンなんかがあったりすると、好感を持ってしまいます。性格悪いですね、はい。

『ダンジョン飯』には、多種多様な種族が登場します。トールマン、ドワーフ、エルフ、ハーフフットなどなど。それぞれ異なる種族の身体的特徴の描き分けは見事で、さらに読み進めると、それらの寿命や歴史、分布域まで言及され、作者の脳内にいかに広大な作品の世界が作り上げられているのかと、興奮しっぱなしです。

このマンガを読んでいると、「脚が太い」とか「目が細い」とかも、単一化した「美」の価値観から抜け出した視点で捉えられそうだなと思います。そのこと自体に「良い」も「悪い」もなく、その種族の一特徴として、「そういうものだから、そうなっている」のだと。

もちろん、『ダンジョン飯』との名の通り、ダンジョンに生息するモンスターもたくさん登場します。そしてモンスター達にもそれぞれ緻密な設定があり、料理はそれに沿った調理法になっていて、読んでいて楽しいことこの上ないです。ほんとに。

以上、おすすめマンガその1でした。



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