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【詐欺】OpenSeaに掲載したNFTArtをX(Twitter)経由で高値購入したいと連絡があり、Discordに招待されてガス代としてETHを支払ってしまった話

はじめまして。
サラリーマンをしている傍ら、趣味で絵を描いている者です。
妻から「私の絵に需要があるのでは?」と言われ、NFTArtの存在を教えてもらいました。
OpenSeaでアカウントを開設したのが2023年9月上旬、詐欺に遭ったのは2023年11月28日〜12月1日。
色々とガチガチの初心者です。


はじめに

詐欺に引っかかるのは知識不足の自己責任ですが、だからと言って詐欺をしていい理由にはなりません。
「詐欺師は地獄に堕ちろ」と思う憎しみと「タダでは終わらん」と思う不屈の気持ちを胸に初心者、クリエイターへ向けてこの記事を執筆しています。

とても長いタイトルになってしまいましたが、自分と同じような被害者を生まないよう、検索でヒットしやすいようにしました。
詐欺られている最中、これは本当かな?でも、もしかしたら詐欺かも?と思ってGoogleで検索しても、欲しい情報がなかったためです。

結局、私が支払った仮想通貨(ETH)は合計で1.0ETH(日本円にして約33万円)です。
家族で節約してコツコツ貯めた、なけなしのお金です。

前段に記載した通り、この記事では「NFT初心者」や、「提示金額よりも自分の作品に価値を見出してくれたことを喜ぶクリエイター」へ、同じ詐欺被害に遭わないよう注意喚起するものです。
なので経緯については全て無料で公開します。
やり取りのスクショを抑えているので、それを有料記事とさせていただきます(目指せ200円×1650人)。
詐欺師は地獄に堕ちるべきなので修正なしで公開します。
通報よろしくお願いします。

11/28

悪夢の始まり

9月上旬からOpenSeaでNFTArtを出品し、都度Xでポスト(14作品分)していたものの、当然購入されることはなく、誰からのリアクションもありませんでした。
(Xを運用し始めた頃は「あなたのアカウントを周知するからお金支払って〜」的なDMが届いていましたが、支払っても意味ないらいしので相手していませんでした)

そんな時、10月末にAdam byGMOのクリエイター申請に通ったことで「私の作品は評価されるかも」と浮かれていました。

反応がないOpenSeaに出品しても仕方がないので、これからはAdam byGMOで出品しようと思い、準備を進めて初出品したのが11/28になります。

X(Twitter)でのやり取り

OpenSeaで作品を掲載した時と同様に、Adam byGMOで作品を掲載した旨をポストしました。

すると、初めてのリアクションが。

諸悪の根源
クソ野郎のXアカウント(通報お願いします)

今となってはクソ野郎ですが、リプをもらえた当時は「自分の作品に価値を見出してくれる人が現れた!」と大歓喜して妻に報告しました。

私がクソ野郎を信用してしまった理由は以下の3つです。

1.2017年5月からXを利用している
2.公式マークがついている
3.リポストだけでなく、購入したNFTArtをポストしていた

1.については古くから運用されているアカウントであるため捨てアカウントではないと判断してしまいました。

2.についてはフォロワーを購入できるとはいえ、有事の際にはX社から辿ることができるのではと判断してしまいました。

3.については詐欺アカウントはリポスト(リツイート)ばかりしていると調べていて、購入したNFTArtをポストしていたことから本物の新人発掘コレクターであると判断してしまいました(プロフィールのOpenSeaアカウントと購入NFTArtが一致しないことを後に確認した)。

DMすることになり、「あなたの作品は素晴らしい、全ての作品を5.0ETHで購入したい」と言われました。
1作品あたり0.01ETHで14作品を掲載していましたが、まとめて購入したい、海外はチップ文化があるので、「私の作品は5.0ETHの価値に値する」と判断されたと思いました。
私は趣味の範疇で作品を描き始めたので執着はなく、NFTArtで飯を食おうと思っていなかったし、当時の私は5.0ETHが日本円でいくらなのかも把握していませんでした。
それよりも、「私の作品に価値を見出してくれた」ことの方が嬉しかったのです。
なので私は「5.0ETHで買ってくれるならガス代はかかるけど、1作品だけ5.0ETH−0.14ETHで4.86ETHにして、残りは定価でいいよ」と伝えました。

話しを進めるとクソ野郎から「過去に10.0ETHの取引で詐欺に遭っているので公式仲介スタッフを雇いたい。あなたはスタッフを雇うことができるか?」と聞かれました。
私が「スタッフの雇い方はわからない」と伝えるとクソ野郎から「スタッフを雇った方が安全だからDiscordに招待する」と言われました。

Discordでのやり取り

Discordでクソ野郎からOpenSeaのチャンネルに招待されます。

招待されたコミュニティ

公式OpenSeaの「Discordで安全を保つために」に記載されていますが、Discordでサポートを受けるためには#supportチャンネルに参加してチケットを発行すると記載があります。
今回、招待されたコミュニティにも#supportチャンネルが存在し、チケットを発行して取引を行っていました。
仲介者として行動することはありませんとも記載がありますが、過去に詐欺があった経緯を踏まえ、サポートしているものと判断し、信用してしまいました。

公式OpenSea「Discordで安全を保つために」より引用

腹立たしくも#supportチャンネルから呼ばれたクソ仲介者がこいつ

クソ仲介者
クソ仲介者の名前に公式の緑チェック、OpenSeaのロゴ
名前のOpenSeaのロゴを触るとCommunity Moderator
色々と肩書き(嘘)がついている様子

公式OpenSeaの「事前に確認をする」に記載されていますが、公式モデレーターには緑のチェックがついているとのこと。
また、同じ名前の公式モデレーターが実在することが確認できたので、本物であると信用してしまいました。

公式OpenSea「事前に確認をする」より引用

取引の開始

まず、NFTArjの取引にあたり、クソ野郎と私の認識に相違がないか確認されます。
クソ仲介者「クソ野郎はだちょのNFTArt14作品を5.0ETHで購入することに相違ないか?」という内容のメッセージ届きます。
ここではお互いに認識に相違がない旨を回答します。

次にクソ仲介者からクソ野郎へ、指定のウォレットアドレスへ5.0ETHを支払うよう指示があり、5.0ETH支払ったスクショが送られてきます。

クソ仲介者が受領した旨を告げると、次に私に0.3ETHのガス代を支払うよう指示があります。

当時、そんな大金をウォレットに入れていなかったので、その旨を伝えると購入するよう伝えられます。
何とかお金を工面して0.3ETH支払うと、手続きを進めるため待つよう指示があります。

しばらくすると、プログラム上で私の作品の真意性?を担保するために0.35ETHを支払うよう指示がありました。
もちろんそんな大金はなく、時間は深夜であったことからすぐに換金することもできませんでした。
その旨を伝えると、0.2ETHでプログラムを動かすと言われます。
この時点で差額の0.15ETHがなくてもプログラムが動くのは何故か?と思い、詐欺を疑いました。

その旨を問い合わせても明確な回答は得られず、0.2ETHだけでいいので支払うよう指示がありますが、日本は深夜だから換金は難しいことを伝え、明日の朝、0.2ETH支払うよう指示がありました。

11/29

Discordでのやり取り

この日はたまたま有給を取得しており、朝起きてから0.2ETHを支払いました。
すると残りの0.15ETHを支払うよう指示がありました。
昨日は0.2ETHの支払いでいいと言っていたと押し問答になります。

そこで詐欺だと思い、私が日本の警察とインターポールに通報する(脅し)と伝えるとチケットチャンネルからキックされました。

既に0.5ETH支払っていることを踏まえ、個人チャットで「これは詐欺ではないか、あなたは偽物ではないか?公式に確認する。偽物の場合、警察に通報する。既に支払った0.5ETHを返金したら通報しない」と言及します。

すると、クソ仲介者から「どうぞ通報してください、こちらは私のOpeSeaを凍結します」と回答がありました。
公式スタッフの可能性があると思っていましたが、強気に凍結されても公式に確認すると伝えます。

正直、この時点で0.5ETHを支払っており、5ETHの支払いのタイミング以外、返ってくる見込みがないことから、後に引けない気持ちになっており、クソ仲介者を本物のスタッフとしなければ後に引けない状況になっていました。

公式スタッフであることの証拠を依頼すると、以下の証明書が送られてきます。

偽資格証明書

「クソ仲介者はOpenSeaの開発者で、一切の権限を委任されている」という旨が記載されています。
Googleの画像検索で類似画像がヒットしなかったことで、クソ仲介者が本物の公式スタッフであると信じざるを得なくなってしまいました。
また、詐欺師であれば、たかだか0.15ETH程度を請求しないのではないか、また0.15ETHが最後の支払いと言われます。
そして上記画像を踏まえ、私は再度お金を工面し、0.15ETHを支払ってしまいます。

すると、最初のチケットチャンネルに再招待されます。
そして、クソ野郎と私宛に取引を成立させるにあたり、デポジットとして1人あたり0.25ETH、計0.5ETHの支払いが必要である旨、連絡がありました。
クソ野郎は少しの時間を置いて0.25ETHを支払います。
私は仮想通貨の調達に時間がかかること、これ以上の支払いは難しいことを伝え、これで支払いは終わりであるか確認をします。
クソ仲介者の回答は0.25ETH以上の支払いはなく、この0.25ETHはガス代として取引成立後に返金されるとのことでした。

正直、これ以上支払いたくありませんでしたが、これで支払いが終了、なおかつ取引が成立するならと思い、これ以上の支払いは不可である旨を改めて伝え、何とか資金を工面して0.25ETHを支払いました。

すると、出力不足のため、双方で合計0.55ETHの支払いをするよう指示があります。
これに対して、クソ野郎は0.3ETH支払うと言い、私には残りの0.25ETHを支払いを指示されます。
私は支払済み0.25ETH以上の支払いは発生しないと聞いていると伝え、これ以上の支払いは難しい旨を伝えます。

クソ仲介者から「すべてのETHをロック、保持する」と伝えられ、再度チケットチャンネルからキックされました。
0.25ETHを支払ったら再び招待するとのこと。

再度0.25ETHの支払いは難しい旨を伝えると、0.1ETHだけでも支払うよう指示があります。
この減額についてまた押し問答になります。
0.1ETHの支払いでいい理由は許容される最低限の金額と伝えられます。

最後の支払いと心に決め、何度も「0.1ETHを支払えばNFTArt代の5.0ETHと今までに支払ったガス代1.0ETHが返金される」という認識で間違いないかを確認し、認識に相違ない旨、回答がありました。
残りの0.15ETHはクソ野郎が支払うとのこと。
これ以上の支払いを請求した場合は詐欺と見なすと伝え、0.1ETHを支払います。

早く6.0ETHを支払うよう急かすと、少し時間をおいてからクソ野郎は0.3ETHから追加で0.1ETHしか支払えないため、残りの0.05ETHは私が支払うよう指示があります。

この時点で全てを悟りました。
追加で請求しないことを約束したこと、0.05ETHは払えないこと、クソ野郎が支払うか、クソ仲介者が支払うよう伝えます。
クソ仲介者からはクソ野郎が0.4ETH以上購入できないことを理解できないのか?と言われたので、私と先に支払額について調整しておいて、1.0.ETH以上購入できないことを理解できないのか?と言い合いになります。

法律事務所に相談

この時点で自力での1.0ETHの返金は難しいと思いました。
喜んでいたのも束の間、駆け出しのクリエイターとしてカモにされたこと、そして家族のお金を使ってしまったことに大ショックを受けてしまいました。
ただ、人を騙したお金でのうのうと生きている詐欺師が許せない。
全額回収できなくても一矢報いることができるのではないか、と思い「仮想通貨に関する詐欺に強い」ことを謳う法律事務所数社にヒアリングしてみました。
いずれもLINEで無料相談を受け付けていました。

※時系列が前後しており、法律事務所から回答があったのはクソ仲介者と決別してからの話しになります

A社
着手金20万円、成功報酬回収額の3%
100%回収できるとは言い切れない
調査委託先はマークルサイエンス社
調査期間1〜2ヶ月
口座凍結、返金命令可能

B社
着手金22万円、成功報酬あり
100%回収できるとは言い切れない
調査会社非公表
1次調査無料
調査期間不明
口座凍結、場合によっては返金命令可能

C社
着手金無料、成功報酬回収額の33%
連絡待ち

支払先のアドレスからETHを転送している可能性があるので、早めの契約を勧められます。
12/2に回答のあったB社の1次調査で既にETHが他のウォレットに転送されていることがわかりました。

クソ仲介者へ33万円の支払いに加え、着手金約20万円、全額回収できればプラスですが、100%回収できる見込みがないことから、法律事務所と契約するのは見送りました。

11/30

Discordでのやり取り

私は「クソ仲介者が残りの0.05ETHを支払うか、クソ野郎に「私に0.1ETH支払うようにと伝えてしまったので、残りの0.05ETHを支払うよう依頼すべき」。ガス代は返金されるはずだから何も問題ないはず。6.0ETHの振込が終わったら連絡しろ」と伝えますが、私から0.05ETHの支払いを待つとだけ回答がありました。

A社から「もしかしたら支払ったETHが転送されていない可能性があるので、なるべく泳がせた方がいい」と言われていたので、いつまで待てるかを確認しました。

12/1(決別)

Discordでのやり取り

クソ仲介者から今日までに支払ってほしいと回答がありました。
私は「一昨日支払えなかった金額を今日支払うことがらできると思うか?」と聞き、最後にクソ仲介者の良心に賭けて「詐欺紛いのせいで生活がままならない。1.0ETHあれば3ヶ月は生活できる。自殺して妻から保険金で0.05ETH支払ってもらおうか?」の言います。

クソ仲介者からの回答は0.05ETHを支払えば今までに支払ったETHを全額返金すると回答がありました。
クソ仲介者に良心はありませんでした。
加えて、支払わないことがわかった、良い1日を。とのこと。

私は「良い1日なわけあるか!1.0ETHの返金がなければ地獄で会おう」と伝え、決別することになりました。

さいごに

ここまで時系列を整理して書き進めてきましたが、客観的に見るといくらでも詐欺であることに気付く機会があったかと思います。
ですが、Discordの仕様は公式OpenSeaに記載されていることが網羅されていました。
招待されたDiscordが公式OpenSeaであると言われたら信じてしまうかと思います。

公式OpenSea「事前に確認する」より引用

上記4点は当てはまらないし、詐欺の種類も多様化していると思います。

今回の高額な勉強代を支払って学んだことは以下の4点です。

1.浮かれている時は注意する
2.SNSの種類に関わらずDMは相手にしない
3.英語でやり取りをしない
4.法律事務所と契約すると返金の可能性がある
5.OpenSeaは使わない

1.については、良いことがあって浮かれている時こそ注意が必要だと思いました。
私のように無名のクリエイターは少しでも良いことがあると浮かれがちになると思いますが、浮かれている時こと気をつけて、普段やらないことは落ち着くまで控えた方がいいと思いました。

2.については、NFTArtの売買にあたり、DMはする必要がありません。
公式OpenSea、OpenSea Supportに問い合わせて回答いただきましたが、いかなる理由があっても公式が仲介することはありません。
相手にせずにブロック&通報した方がいいと思いました。

3.については、今回の件だけでなく常々思っています英語で話しかけられて英語で回答するのは翻訳するのに莫大な手間と時間がかかり、疲弊してしまいます。
私は最終的な日本語で回答していましたが、相手が勝手に翻訳して日本語でやり取りをしていました。
「用があるなら日本語を勉強してから出直してこい」くらいの気持ちでいた方がいいと思いました。

4.については、法律事務所と契約すれば返金、口座凍結など詐欺師に一矢報いることができる可能性があります。
私が契約しなかった理由は今回の詐欺総額が33万円程度であり、一部回収できたとしてもマイナスになる可能性があるためです。
詐欺総額が高額な場合、プラスになる可能性があるので諦めずに相談してみてください。

5.については、個人的な戒めなので、推奨するわけではないですが、私は絵で飯を食おうと思っていないので、日本人向けで安全なAdam byGMOで活動しようと思いました。
ご縁がありましたら是非、よろしくお願いします。

ここまで記載して気持ち的にもやっと決別できたと感じています。

末筆ですが、私を最後に初心者、クリエイターのみなさんが気持ち的にも財布的にもツラい想いをしませんように。

以下、やり取りのスクショになります。
有料ですが、興味のある方はご覧ください。

乱文失礼しました。ありがとうございました。

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