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趣味と生活と、父の命日

私は1日に10時間までなら絵を描くことができる。この10時間というのは、体力や気力の問題ではなく、私が「正気を保っていられる活動限界」の時間だ。

今日は起床して、病院に行って、細々した生活用品を買って、作り置きのカレーを食べて、そこから出来る限り絵を描いていた。深夜帯には細かい装飾品がどうにも描けなくなっていて、明らかに今日はもう無理なのに自分のキャパシティにすら気付けず、頭をかきむしって何度も描きなおしているうちにとっくに日付が変わっていたのでたまげた。Photoshopで背景を作り始めたのが14時前だったはずなので活動が10時間を超えていた。


10時間描いても私は焦っていた。絵が上手くなるのに時間が足りない。もっとこの絵を良くしたい。ご依頼して下さった方のためにも胸を張って絵を世に出したい。たかが10時間で躓いてる暇なんてあるのか?と思いながら目薬をさして、久しぶりにラインを開いたら、親族のグループラインで父の命日を母と兄が悼んでいた様子があった。履歴は昨日だった。


腱鞘炎がなかなか治らない。毎日絵を描いているせいだ。でも私は渇いて渇いてしょうがない。絵を描いてないと生きている感じがしない。本気で向き合う程穏やかな時間が減って少しずつ何かがすり減っている自覚はある。焦っても意味は無いし階段は一段ずつしか登れない。わかってはいるけど、私は自分への悔しさで泣きたいくらい絵が上手になりたくてたまらない時期の中にいるのでどうしようもない。活動限界を超えて頭がおかしいのにnoteを書いているのも、思うように絵が描けない不甲斐なさで眠れないからだ。


脳のトランス状態を多少クールダウンさせて、シャワーを浴びて、昨日の件の話を眺めて携帯を閉じた。明日になって「もう一年経つんだね、色々とありがとうございます」と当たり障りなく言う私は親不孝な娘なんだろう。


だちこと申します。趣味は絵を描くことです。絵がだいすきです。1月の誕生日の頃から始めたのに絵を描いていなかった頃の自分がもう思い出せません。「産まなきゃよかった」と私に言った母よ、これが私です。親不孝をお許しくださいとは言いません。

父よ、命日を忘れてごめんなさい。私は必死に、幸せに生きています。それでご容赦いただけないでしょうか。私は眠って、明日PCを立ち上げて、お絵描きソフトを開く間に定型文のような哀悼の念をグループラインに書くのでしょう。心から家族を愛せる娘にはなれませんでしたが、音楽に人生をかけたあなたを本当に誇りに思っています。


限界なので変な日記になってしまった。明日はまた絵を描いて、絵を描いて、絵を描く。つもり。



だちこ

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