世にも奇妙な物語
留学初日、スーツケースの盗難に遭いました。絶望です。
この出来事に名前を付けるとしたら、それは「What The Fuck」です。
なんで盗まれたん!?
目を離した隙にとか、置きっぱにしてたらとか、それは当たり前のように自分の不注意だよね、自己責任だよねって、うん、めっちゃわかる。でもこれがまた世にも奇妙なハンマカンマで、
単刀直入に奇々怪々ツッコミどころ満載で情報を整理すると(?)
・盗まれた場所:ホテルの荷物置き場(鍵のかかった部屋)
・盗んだ犯人:知ってる(インスタグラム交換した)
なんてこったハンマカンマ!
いろいろよく分かんないことがよくわからないままたくさん発生しますた
~事件の流れ~
留学先に午前10時頃、到着。留学用の荷物を持ちながらの移動が大変なので、前々から当日宿泊予定の宿に「チェックイン前に荷物を預けることは可能ですか?」と聞いており、「OK」だったので到着次第、宿に向かう。
その道中、宿の前が上り坂で、階段もあって、まあいわゆる絶好の「Can I help you?」スポット。そこに現れたのが想像通り「Can I help you?」マン。いただきました、これぞ海外やんか~とか思いながら、「No worries, thank you!」と言い、その場を後にしようとしたところ、ついてくる。男がついてくる、ついてくる(すげえ親切な人だなぁ)と思いながらも両手でスーツケースを押しながら歩き続けると、おやおや様子がおかしいぞ、男が手を自分のポケットの方にそっと近づけているではありませんか。(で、でた~ww さりげなくスリする奴~www)ってまぁ用心深くスリには気を付けていたので彼の一つひとつの動作に目を配りながら、あえて油断させる作戦を取っていたらまんまと引っかかったやん、ハンマカンマ!(俺の勝ちじゃ)と思いながら、頭の中では(こいつは、ちょっと変わってる男)だと確信に変わっていたので「I'm OK, Thank you so much!」とかそういう大丈夫なんで的な言葉で頑張って振り切ろうとしてもついてくる。本当についてくる。困った困った、でもこんな場合みなさんならどうします?ある意味相手の良心でしかない「Can I help you?」に対して、「いや、大丈夫なんで!!!」みたいな横暴というかそっけない態度取れますか?私はそれができませんでした。普通に、やべえ男を怒らせるほうが怖い、危険だと判断し、出来る限りこっちも良心で応えて、その場を穏便にすませようとしました。結局、それ以上どうすることもできず、ホテルの前の階段では荷物を持ってもらい、助けてくださりました。「Thank you so much!」とお別れの言葉を告げ、ホテルに向かうと、ついてくる。男はついてくるではありませんか。(いやいや、なんで?)ってなりながら、さすがに玄関までで、フロントまではこないだろうと進んでいると、ついてくる。まだ後ろについてくるではありませんか。「hey, Why are you coming with me?」とヘルプマンに聞いてみると「I want help you」と。うん、うん、いや、うん、いやいやいや。ってもう充分。さすがにあきれちゃってもう振り切るのを諦めました。結局一緒にフロントまで行き?(一緒でも連れでもねぇけどな?)「荷物を置きに来たダチドスです。」といい荷物置き場まで行き、無事荷物をホテルに置き、自由に行動できるようになりました。ここでもその男とホテルマンが何か話していたんですけどフランス語だから何しゃべってるか全然分かりません。まあとにかく、鍵のついた荷物置き場だし、他にも何人かすでに荷物が置いてあったので安心して預けました。「I'll go back 15:00 and then check-in.」とホテルマンに告げて外に出ました。ここでも男はまだ一緒。すると男は「遊びに行こうよ」と誘ってきました。(いや、やだよ)普通にこれ以上一緒にいたり、ついて行ったりすると、もっと大変なことが待ち受けてそうなので「Today, I have to do many things, I am busy, sorry」とどうにか不機嫌にしないように最善を尽くしました。すると男は携帯を差し伸べ、今度、会うときのために連絡手段として「インスタやってる?」と、聞いてきました。この時、私はまだWi-fi環境下でしか携帯が使えなかったので相手のインスタIDを打ち込んでもらいその画面をスクショしておきました。(自分の連絡先は教えないようにしなきゃと思ったので)「I'm happy to meet you」(和訳:頼むどっか行ってくれ)と言い、ようやくここで、別れることができました。なんだったんだろ、あの人って思いながら町へ繰り出しました。
ここからの流れを簡単にまとめると
午前11時~ 大問題「家探し」ドタキャン祭
午後13時 まさかの家決まる(圧倒的安堵)
午後14時 First friend と出会う(前回の記事)
午後15時 チェックイン
15時になり、宿に戻り、チェックインを無事済ませ、「荷物預けていたので、取ってもいいですか?」と聞き、荷物置き場に行くと、あら不思議。
スーツケースが一つしかありません。おごったおごった、たまげながらフロントに戻り、「My suitcase is gone, why???」「Where is my suitcase?」と伝えるとそりゃあホテルマン(朝預けたときに対応してもらった人とは違うスタッフ)も、その場に居合わせた宿泊客もびっくり。「What?」と言われるも、俺も「What!?」だし、みんな「What?」だし、、「What」でしかないでしょ。
というわけで、「スーツケース盗難」事件が発覚。
完全にこれ状態
ホテルマンに状況説明をして、防犯カメラのチェックと警察を呼んでもらいました。偶然居合わせた留学生の人に助けてもらいながら(日本人の友達いるから呼ぶね!ととにかくフォローアップしてくれた、本当にありがとう!)、警察を待ちました。
犯行の手口としては、私の友人だと主張し荷物をあたかも自分のものだとホテルマンに伝え、数十分後にホテルに私の荷物を取りに来ていたそうです。ホテルマンも普通におかしいと思う、そいつホテルに泊まってないやん、名簿に名前すらないやん、どうなってんだよ、って怒りというか呆れしかないけど、そういう流れだったそうです。おっかな。
留学初日にて人生初の警察の取り調べを受けている途中、蜂に刺されました。泣きっ面に蜂や、すげえ、ってこんな顔しながら英語で作文しました
んでまたおもろいのが、警察に「犯人の特徴とか、顔覚えてる?」ってきかれて、んあ!インスタ交換したやんけ!ってインスタで写真探したらあったあった、いや、自撮りやないかい!危機管理能力低ッ!って思いながら写真を警察に見せるとですね、まさかの「あ~~~ね、こいつね、(笑)」みたいな、いや、有名人なんか~い!警察三人、顔見合って「たぶんすぐみつかるから安心して」と言われ、束の間の「ホッ」が出ました。防犯カメラにも証拠あるし、犯人の顔も分かるし、警察も知ってるしと思い、時間の問題だななんて思ってたら、
月日は流れ・・・
捜索打ち切りの連絡がきました。完全に藤原竜也。
と”う”し”て”な”ん”だよ”お”お”お”お”お”お”お”
今もなお、彼のインスタグラムは更新され、自撮りを挙げ、位置情報も掲載し、罪の意識もクソもないものをみせられてます。イライラしますが、警察は動いてくれません。怒りのメール問い合わせも意味なし。藤原竜也(n回目)
仮に、誰が盗んだかもわからず、手掛かりがひとつもない状態なら捜索打ち切りも受け入れられるけども、防犯カメラの映像と顔写真もあって、警察もそいつのこと知ってて、インスタも持ってて、現状も知れる手掛かりがあって、逆にそれら以外に何を揃えれば動いてくれるん?はにゃ?
きっと、それ以外に大変なお仕事がたくさんあるんだろうなぁって思うようにしてます。義務感とか誠意とか当たり前を自分の育ってきた環境の尺度で比較するのもよくないと強く認識させられた一件でした。
このことをベルギーの友達に伝えると、みーんな口をそろえて「WTF!?」犯人も警察も含めて、「WTF」だってさ!最悪!最悪!ハンマカンマ!
以上、異常、世にも奇妙な物語でした。
念には念を、何かを取り戻すことは難しいことを痛感させられました。何もできない、なすすべがない虚無とぶつけようのない怒りを知りました。
正直、盗まれたものに”よかった”ものなんて一つもないから本当に悲しい。盗んだやつには分かりっこない自分にとって大事なもの、宝物で思い出の詰まったものばかりでした。そんな大切なもの留学先に持っていくなよとか思う人いるかもしれんけど、だからこそ持っていくに決まってる。思い出の詰まったもので、さらに素敵な留学先での思い出をあふれんばかりに詰め込みたかった。たくさん元気に楽しめるように用意してくれた家族、気持ちのこもったプレゼントをくれた友達、素敵なものを買わせていただいた古着屋さん、本当にごめんなさい。
心配とご迷惑をかけたのにもかかわらず、サポートしてくれたみなさんありがとうございました。新しい宝物をたくさん作って、恩返ししたいです。
人に優しく、気を引き締めて、日々を楽しんでいきたいです。
見つかるといいなぁ。
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