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『ダブドリ Vol.8』インタビュー04 町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)

2020年2月15日刊行(現在も発売中)の『ダブドリ Vol.8』(ダブドリ:旧旺史社)より、町田瑠唯選手のインタビューの冒頭部分を無料公開いたします。インタビュアーは道産子・宮本將廣。なお、所属・肩書等は刊行当時のものです。

チームの中で年上の選手になってきたので、なおさらチームをまとめなきゃいけない、しっかりしなきゃいけないって思う。

宮本 実は僕が観戦した中で、一番感動した試合が2015-16シーズンのファイナル第4戦なんです。指導者をやってたんですけど、教え子が町田選手の大ファンで、陣取らせてもらって。僕、シャッター押す係だけさせられて、当時の写真がこれです。
町田 えー。わ、懐かしい。若い。
大柴 えー。ほんとだ。
宮本 僕、札幌山の手高校(北海道)時代にさかのぼると、緑が丘中学校時代から見させてもらってるんです。
町田 あ、ほんとですか。えー。すごい。
宮本 今回は、町田選手が富士通レッドウェーブの中でも上のほうの年齢になってきた中で、キャリアにおける成長の過程を順番に聞いていきたいと思うんです。僕の記憶だと、以前テレビ番組で自分が言わなきゃいけない場面で、山本千夏選手とかが代わりに言ってくれたり、当時はまだ三谷藍選手(元富士通)とかもいて、なかなか自分で引っ張っていけない、というのが放映されていました。
町田 その頃は私よりも年上の選手が多かったっていうのもあり、キャプテンとして、ちょっと言いにくかった部分もありました。
宮本 当時、おいくつだったんですか。
町田 23、24歳くらいかな。
宮本 確か5、6年目ぐらいでしたね。
町田 そうですね。
宮本 あれから何年か経って、昨シーズンは高田汐織選手とのダブルキャプテン、今シーズンは単独でキャプテンですけど、何か自分の中でも変わってきたなとか、意識している部分はありますか。
町田 キャプテンというのもそうなんですが、チームの中で年上の選手になってきたので、なおさらチームをまとめなきゃいけないと思うし、しっかりしなきゃいけないなって。それを若かった時より、とても強く思うようにはなりました。
宮本 Wリーグの今シーズンが10月から開幕し、BTテーブスさんが指揮官をやられてる中で、結構求められていることがあると思うんです。ヘッドコーチからすごく自分に求められてる、あるいは言われてることってどんなことですか。
町田 BTがヘッドコーチの時、私はずっとキャプテンに選ばれてるんです。去年も今年もそうなんですが、BTからは「僕が3年前にいた時にキャプテンをやっていた瑠唯よりも、すごく成長してるみたいだな」「自分なりのキャプテン像がちゃんと作れてきているから、このまましっかり瑠唯らしくチームを引っ張ってほしい」という様なことを言われました。チームを引っ張っていると思ってもらえているなら、それをしっかり継続してやっていけたらいいかな、と思っています。
宮本 富士通だと、セットアップの松本愛美選手や谷口二千華選手とか、若手が増えてきた中で、同じポジションでプレータイムを分け合ったりとか、ライバル関係とかすごくあると思うんですけど、声をかけ合ったり、アドバイスすることもあるんですか。
町田 そうですね。松本もまだ経験が少ないのもあり、練習ではできるけど試合ではうまくいかないことが何度かあって。そういう時に、声をかけたりしてるんですけど、多分、私みたいなプレーやゲームメイクをしようとして、本人らしさが見られないので。
宮本 あー、同じつなぎをこうしていこうというか。
町田 はい。でも全く違うタイプ。私はゲームコントロールして前へ前へとパスを出すタイプですが、あの子は点を取るのがメインなので。出るガードによってバスケットが変わるっていうのは、相手によってはすごく嫌だと思うので。
宮本 そうですね。
町田 それは、お互い武器になるのかなと思うので、「ナル(松本選手のコートネーム)らしくやったほうがいいんじゃない?」ってよく言ってますね。
宮本 武器が変わるって部分で僕が感じてるのは、富士通はスリーポイント試投数が、かなり代表と似たような感じで増えてきてて。10月26日のシャンソン化粧品 シャンソンVマジック戦ですかね。2ポイントと3ポイントが同じ37本ずつって試合もあったんですけど。
町田 はい。
宮本 その辺はやっぱり、町田選手が調子いい選手に散らしてくっていう雰囲気を感じるんですけど。その辺は意識されて構築されてるんですか。
町田 そうですね。(富士通には)大きい選手が多くないので、3ポイントが武器になってくると思っています。全員が本当に3ポイントを打つチームだし、そういうオフェンスの作りなので、どれだけうまく3ポイントを作り出せるかというのは私のゲームコントロール次第かなと思うので。絶対(点が)欲しい時は2ポイントなんですけど、流れがいい時や、調子のいい選手がいたら、なるべく3ポイントを打たせるように意識してます。
宮本 なるほど。町田選手って、緑が丘中や札幌山の手高校(北海道)、富士通と、ずっとスモールプレイヤーなわけじゃないですか。その中で、いつ頃からゲームメイクを意識し始めたんですか。
大柴 中学では点取り屋だったんですか。
町田 いや、そうではないです。
大柴 コントロールタイプだった。
町田 高校の時も「点取りに行け」とはよく言われていて。
宮本 上島正光コーチから?
町田 はい! 多分パスができることは認められてたので、「シュート打ってこい」「点を取ってこい」ということを、すごくしつこく言われてました。

ルーズボールやリバウンド、ディフェンスの強いチームが勝つってすごく言われてたので、今もすごく意識してやってます。

宮本 町田選手が山の手高校で培ったもの、上島コーチから言われたエピソードを教えてください。
町田 そうですね。上島さんって数字でどうこうっていうよりも、数字に残らないところで頑張る選手が好きっていうか。泥臭くやるところは、山の手ですごく言われてたので大事にしてきました。ルーズボールやリバウンド、ディフェンスの強いチームが勝つということをすごく言われていたので、個人としてもすごく意識して今もやっています。あとはバスケットを楽しむことをよく言われましたね。
宮本 あー、うんうん。
町田 やっぱり自分たちが楽しまないと周りも楽しくない。見ている人も楽しくないので、まず自分たちが楽しいバスケットをしなさい、とすごく言われて。
大柴 外から見ていて、そう見える時はありますね。楽しめっていうのは、いい指導な気がしますね。
宮本 高校3年の時(2010年)は三冠されたわけじゃないですか。優勝っていうのはインターハイ、国体(国民体育大会)、ウインターカップと初めての経験で、新千歳空港もなかなかの大フィーバーだったんですけど。
町田 そうですね。素直にうれしかったですし、安心したというか。
宮本 安心した?
町田 そう。上島さんからは「全国優勝するのが当たり前」ということを言われていたので。しなきゃいけないっていうプレッシャーじゃないですけど、私の中では負けられないというところもあったので、優勝して安心したというのもありました。上島さんに最後、ほめられたことが一番うれしかったです。
大柴 どんなことをほめられたんですか。
町田 ほめられたというか、上島さんにとって優勝はもう当たり前のことなので、その上島さんの求めているバスケットに私たちは追いつこうと思ってやっていたんです。それで優勝した後の報告会で上島さんが「自分の求めてるバスケットに選手たちが追いついてくれた、同じレベルまで来てくれた」と言ってくれた時に「あぁ目標達成したんだな」って思いました。
宮本 へー。なるほど。今年は三冠のメンバーだった本川紗奈生選手(シャンソン化粧品)、長岡萌映子選手(トヨタ自動車 アンテロープス)と日本代表として「FIBA女子アジアカップ2019」に出て優勝して。高田汐織選手(昨季終了後に引退)は小学校からずっと一緒で、最後、富士通で一緒にやってましたけど、まだ交流あるんですか。そのメンバーの中で。
町田 ありますね。同期ですし。高田、本川とは頻繁に連絡も取りますし、高田とは近々、ご飯にも行きます。近くに住んでるというのもあるんですけどね。
宮本 そうですよね。
町田 本川とも昨日、今日でLINEしていましたし。結構、みんな仲がいいと思います。

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