【疾患解説】上腕二頭筋炎#92
おはようございます
接骨院や治療院に来院される
患者さんに多く見られる
疾患の解説を行っていくシリーズ
今日は上腕二頭筋炎
の病態や概要について話していきます
それでは本日もよろしくお願いします!
そもそも上腕二頭筋炎とは
上腕二頭筋炎はその名の通り
肩から肘にかけて走行している
上腕二頭筋に炎症が起こる疾患です
上腕二頭筋は二頭という名前の通り
長頭と短頭の2つに筋肉が分かれています
上腕二頭筋の基本情報
1筋肉がどの骨からどの骨にに付着するのか
2筋肉を動かす神経
3働くことで関節をどう動かすのか
上腕二頭筋長頭
1肩甲骨外側(関節上結節)~橈骨粗面
2筋皮神経
3肩関節の屈曲 肘関節の屈曲 腕の回外
上腕二頭筋短頭
1肩甲骨(烏口突起)~橈骨粗面
2筋皮神経
3肘関節の屈曲 腕の回外
上腕二頭筋炎は長頭かつ
肩の付着部に近い方に起こるケースがほとんどです
その理由ですが
上記画像の青で示されているのが
上腕二頭筋の長頭なんですが
腕から肩に移行する部分で
90°近くぐいっと曲がっているの
が分かると思います
さらに上腕骨に沿って走行しているので
摩擦によるストレスを受けやすくなります
この無理な走行と摩擦によるストレスが
上腕二頭筋の長頭付近で
炎症を起こしやすい要因です
ちなみに短頭は画像のように
付着部の烏口突起から真っ直ぐ伸びているので
長頭のようなストレスは発生しにくいです
好発年齢は二頭筋の滑走が悪くなり
筋肉が弱化してくる40~60代の方です
そのため五十肩と間違われる事が多く
資料や文献によっては
五十肩の中に上腕二頭筋炎を
含んでいるものも多々ありますが
同じ肩の痛みにはなりますが
痛みが出ている部位が異なるため
五十肩と上腕二頭筋炎は別物と考えます
また上腕二頭筋炎は
重いものを持つ仕事の方
肩周り 腕周りのトレーニングをよくする方
オーバーヘットスポーツをされる方
に起こりやすく
そこに40~60という年齢の要因が
重なることでより発生のリスクが高まるため
上記条件の方は要注意です
またひどいケースだと
上腕二頭筋断裂といって
腱が切れてしてしまうこともあります
断裂してしまうと
いわゆる力こぶがいつもの位置より
下に下がるのですぐ分かると思いますが
生活に支障をきたすことが少ないので
気づかずに放置してしまう方もいらっしゃいますが
違和感を感じた場合は
迷わず整形外科を受診してください
次回症状や対処法について
書いていきますのでよろしくお願いします
本日もありがとうございました!
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前田 悠介
治療院
出張専門治療 悠~はるか~ 岐阜院
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