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2015年、南仏・中伊への旅の記録4

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●ピストイア、フィレンツェ 2015/8/6

泊めて頂いているピストイアから、仕事に行くというせっちゃんに連れられてフィレンツェへ。
仕事の前に町を案内してもらった。

日差しは強く、かなり暑い。それでも町の中は観光客でいっぱいで、歩くのも大変だ。
そんな中、主だった広場や教会、橋をさっと歩く。
途中で両替をしようと、目についた両替所に行ったのだが、まず身分証明書がないと両替できない。せっちゃんの免許証で変えてもらおうとしたのだが、50米ドルで30€だと言われる。少なくても40ユーロにはなるはずなので、驚いてよく聞いたら、手数料が11€だそうだ。なんで両替に手数料がいるのやら。しかもスゴく高い。
両替は諦めて、さらに町を巡り、川の対岸へ。
こちらサイドは観光客も減って、町並みも庶民的になり面白い。

昼は日本人ソムリエのいる店に連れて行ってもらった。鱒とチーズ、それにワイン。グラス売りのワインだけど、ボトルを見せてもらえるし、いろいろ聞けるのがいい。それに1杯5€程度で頼みやすい。
チーズは4種類。全部羊のチーズだとか。ぶどうの皮を外側につけて作られたチーズがあり、ほんのりともろみっぽい香りがして美味しい。

しかも一軒だけあるまともな両替屋を教えてもらった。さっそく行ってみたら、50米ドルで、43€。
その後ジェラードを食べたりコーヒーを飲んだりして、帽子屋で仕事のせっちゃんと別れ、一人でぶらぶら。
しかし暑くて辛いので、教会の礼拝堂で休んだのだが、風が抜けずに暑い。しかたなくぶらぶらしていたら、芝生のある公園を発見。
おばちゃん数人が芝生の上でおしゃべりしていたり、オッちゃん2人が寝転んでビールを飲んでいたり。
それで木陰に寝転んで休憩だ。
吹き抜ける風が熱風から心地よい風に変わっていたのが5時過ぎ。
7時半にせっちゃんと待ち合わせてるので、もう少し町を歩くことにして、露店をひやかしたり、もう一度川の向こうに行ってみたり。

せっちゃんは8時に店を閉めて帰宅。一緒に電車で帰り、夕食だ。昨日は豚の生ハムだったのだが、本日は牛の生ハム。それとサラダ。ワイン。

●ピストイア、フィレンツェ2日目 2015/8/7

午前中は仕事
1時12分発の列車でフィレンチェへ行く。出かけようとしてたらリカルドが昼食に戻ってきて、暑いから、と駅まで車で送ってくれた。
フィレンツェでせっちゃんと待ち合っわせて、店の近くでランチ。お皿にくるみソースのショートパスタとサラダを乗せてもらう。さらにコーヒーとチョコレートタルトを頼んだ。タルトはチョコが美味しいので、なかなかよろしい。

3時から仕事再開のせっちゃんと別れて、デパートで涼む。イタリア製のエスプレッソ器があったので値段を見たら、同じ製品なのにマルセイユの方が少しだけ安い。デパートだと高いのだろうか?
4時からの予約チケットを買ってあったウフィツィ美術館へ向かう。15分前に来るように言われていたので行ったら、予約券の入り口もかなりの列ができている。ならんで5分ほどで入り口に辿り着いたのだが、チケット見せたら、4時からの人はまだだから、もう少し待て、と入れてもらえない。
ようやく中に入り、セキュリティチェックを過ぎて階段をあがると、そこから先はずっと宗教画や彫刻が並んでいる。
回廊には彫刻と肖像画が、回廊の左にある部屋には宗教画が展示されている。結構混んでいる上に団体客が説明を受けていたりして、なかなかスムースには進めない。特にボッティチェッリの展示などはかなり混み合っていた。

一度回廊の最後目で見て、光のいい場所を探して回廊の奥でスケッチ。それから階段を降りて出口に向かう、のだと思っていたら、階下にもまだたくさんの展示があった。
6時半近くなっていて、閉館が近づいているのか、中に入れない部屋がある上に、係員に早く行くように促されたりして、ゆっくり見れない。あまりの数のおおさに、少し飽きてきたのもあり、階下の展示はさっと見るだけになった。が、中には肖像画もあり、宗教画ばかり見ていた目には新鮮に映った。

美術館を出て、裏町を歩く。小さな店が楽しい。教会の前の広場ではストリートミュージシャンがアンプを通して演奏していて、拍手が起こっていた。

7時半にせっちゃんの店に戻り、8時10分の列車でピストイアへ。
夕食はビールと、フラット1階のピザ屋のピザ。ここのピザはトマトソースが甘く、酸味もあって美味しい。粉がベトナムとは違うようで、生地も美味しかった。

●ピストイア3日目 2015/8/8

午前中、少し仕事をする。
11時頃からせっちゃんにピストイアの町を案内して貰った。ピストイアは古い城郭都市で、城郭の中心に広場があり、教会や市役所、観光案内所などがあ集まっている。土曜日なので広場や通路にメルカートという露店が並んでいる。
衣類や靴、野菜、果物の露店を見て、台所用品の店で小さい方から2番めのエスプレッソ器を購入した。

それからチーズ専門店で、人参を混ぜ込んだオレンジ色のブルーチーズと、いちじくの葉でくるんだペコリーノを買い、隣のトラッテリアで、サラミと生ハム、チーズのプレートとワインを頼んでアペリティーボをする。

チーズはペコリーノで蜂蜜をかけて食べる。ワインは最初は白の発泡酒、メニューに載っていたのはないそうで、店の人に選んでもらったけれど、少し甘目で美味しい。2杯めは赤にしてみた。こちらは渋みが酸味よりちょっと強くて好みの味。

家に戻って昼寝をし、5時ごろからスーパーに買い出しに行く。いろいろな野菜や食品が並んでいて楽しい。

7時頃、車で1時間位のプルネッタというとろにあるリカルドのお父さんの家へ夕食にご招待されて出かける。
どんどん山道をあがっていくと窓から入ってくる風が涼しくなっていく。
やがて小さな村の家に着いた。お父さんのマリオさんが大きな牛肉のかたまりを焼き始める。厚さが3cm以上ないと、トスカーナスタイルとは言わないそうだ。
こんな大きなステーキは生まれて初めてで、とても完食できないと思ったけど、ポテトやパンは食べずにひたすら肉を食べたら、完食。柔らかくて美味しいステーキだった。
付け合せのズッキーニやナス、トマトの料理も美味しくて、せっちゃんにレシピを教えてもらう。

食後はさらに奥のピテーリオという村へ、リカルドたちの友人を尋ねた。
夏は村に、冬は町に住んでいるという、建築家とお医者さんのカップルで、庭の大きなテーブルの周りには7人の人が座っている。そこに混ぜてもらって、せっちゃん手製の抹茶とブルーベリーのケーキも加え、ケーキをごちそうになる。
発泡ワインやグラッパを呑み、みんなの分からないイタリア語会話を聞いている。
庭の向こうには村が見えて、そちらからは音楽フェスティバルのライブ演奏が聞こえてくる
ライブが続いていたので、まだ早い時間かと思っていたら、12時過ぎ。ライブはまだまだ続いているけど、我々はそろそろ帰宅だ。

山を降りて家に着いたら1時過ぎだった。

●ピストイア-シエナ-サンガルガノ 2015/8/9

10時過ぎにリカルドの運転で出かける。
まずはAntinoriというワイナリーを目指した。ネット情報では毎日見学可だったのだが、行ってみたら8月は日曜日は休み、とのことでワイナリーは断念。

続いてローマ帝国時代からの道でシエナへ(R2)。
シエナの城郭内に入る門がすごい。そこから大聖堂まで上り下りの道が続く。
大きな広場に出た。広場自体が傾斜していて、貝の形になっていろそうだ。
周りの建物がぐるりと広場を囲んでいる。毎年競馬があるそうで、今はその準備のために観客席が用意されて。た。

途中の店で、カラフェの赤ワインとパスタ。パスタはpiciという卵を入れない手打ち麺を選んだ。とても美味しい。ワインは酸味がある軽い味だと思っていたら、時間がたつに連れて渋みが出てきた。

大聖堂が一番高いところにあるらしく、最後はかなり急な石畳の道を登る。中には入らずに、門まで戻る。途中で稲光が見えて、ポッと雨が。しかしそれ以上は降られずに車に戻れた。

途中、高速で大雨。それからトスカーナの典型的な風景の中をドライブ。牧草を刈り取られた丘が連なり、ところどころに石造りの農家が点在する。糸杉が並び、道が丘をうねるように伸びている。
景色はやがてオリーブの畑に変わり、それから森のなかのカーブの多い道になる。その辺りはイノシシが多くでるらしい。

突然、村になったと思ったら、その先に、打ち捨てられた教会が現れた。1786年に鐘つき堂に雷が落ちて崩壊し、それが屋根にあたって、屋根が抜けたのだそう。今は市で保護をして観光客に開放している。
5時過ぎに中に入る。5時半からは結婚式で貸し切りとなるそうで、ぎりぎり間に合った感じだ。

外のバーで休憩する。MorettiのChinottoというビールがあったので試してみた。リカルドはそれはビールじゃない、というのだが、しっかりビールと書いてあるし。ただしアルコール分は2%と弱い。キノットというオレンジ系の柑橘類で味が付いているので、ビールというより甘くないジュースといったシロモノだ。

●ピストイア-ピサ 2015/8/10

ゆっくり起きて、午前中は仕事。外は雨が降っていて、涼しい。
12時過ぎに出かけた。13時12分発のフィレンツェ行きに乗ってピサに行くまで、ピストイアの町をぶらぶら。最後は駅と反対方向に行ってしまって、慌てて駅に向かった。
ところが列車は20分遅れだ。フィレンツェでの乗り換えを心配したが、なんとか予定の列車に乗れて、ピサへ。
列車の外は大雨だったが、ピサに着いたら上がっていた。

雨上がりの町は肌寒いくらいで、散歩には最適だ。
ピサは斜塔以外にも面白い町並みでいっぱいだ。特に川沿いの建物はボロさ加減がちょうどよくて、色もとりどりで、いい。
かと思えば、モダンな建物や温泉後の遺跡などもある。なぜか路上にいきなり有料体重計があったり、花が飾られたテラスがあったり。
あちこちに古い教会の尖塔が見えたりもする。

路地探索に疲れて、小さな広場横の店でビールを2杯。200mlの小さなグラス1杯の生が2.5€だった。

帰りはフィレンツエ経由で。9時前に戻ったら、リカルドの息子が来ていて、4人で食事となる。スイーツではなくて食事用の桃のパイとラタトゥイユ、さらにメロンと生ハム、ワイン。

続く
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