「他人には心があるのかもしれない」という、哲学者の王様の懐疑
以下の文章は永井均『世界の独在論的存在構造:哲学探究2』のp.175~の議論を読みながら要点を自分なりにまとめた文章です。本書で「東洋の専制君主」と表されている言葉が以下の文章の「哲学者の王様」に対応します。
■他人には心がないのかもしれない
「実は、他人には心がないのかもしれない」
その種の疑いを抱いたこと、あるいは見聞きしたことのある人は多いだろう。私の友だちや先生、家族などが笑ったり泣いたりするとき、楽しさや悲しさを感じているように見える。しかし、実はそれは見