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2022年9月締め請求書のお手紙

私たちデザインモリコネクションは、陶磁器デザイナー・森正洋さんのデザインした製品の卸売を主な活動としていて、毎月、お取り扱いいただくショップのみなさまへ請求書をお送りしています。

ふと思い立って、2021年9月分から、請求書を発送する際、お手紙を同封するようにしました。その時々に思ったことなどを書いています。イラストレーターのデータに直接書いているので、何を書いたか分かりやすく保管しておく意味もあり、noteに置いておきます。

請求書をデジタル化した方がいいんだろうけど、その場合、こういうお手紙をどういう形でつけたら良いのか、悩ましいところ。


いつもありがとうございます。
デザインモリコネクション小田寛一郎です。

2022年9月末締め分の請求書をお送りいたします。
ご確認のほどお願いいたします。

最近、お隣(20mほどの距離)に住むおばちゃんの買い物を頼まれたり、郵便局(家から1kmほど)やコンビニ(最寄りのファミマまで家から1kmほど)まで車で一緒に行ったりしています。というのも、元々おばちゃんは自分で車を運転し、愛犬と買い物などに行っていましたが、だんだん運転に不安が生まれて、免許を返納したからです。加えて、膝の具合など体調も良くない。同居の家族もいるにはいますが、生活サイクルが違ったり、実の子にはかえって頼み事しにくかったりで、ちょっとした用事(簡単な買い物・送迎・区費の代理集金)を、私が頼まれています。コンビニに行く時には、弁当や甘い物を買ってくれて、ありがたくいただきます。

頼まれて、それに応えられるのは、とても良いことだと思うのですが、頼まれ事を重ねるうちに「自分の都合も守りながら頼まれる」ことの大事さを感じるようになりました。たとえば、平日の日中に電話があり「郵便局に行く用事ある?」と聞かれると、郵便局に行く用事がなくともつい「じゃあ今から行くから家で待ってて」と答えてしまうのですが、これはあまり良くない頼まれ方なのかなと思います。自分の都合も大事にしていないと、なんとなく「便利に使われている」ような気持ちになってきてしまうのですね。おばちゃんはそんなつもりはないのに、こちらがそう感じてしまうと「助け合う関係性」が「面倒くさい関係性」になってしまいます。今度からは、緊急の用事でなければ、今すぐ動くのではなく、私の都合に合わせたタイミングを提案してみようと思います。

先日、ハイディ・グラント「人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学」という本を見つけて、ちょっと気になっています。頼む技術も大事ですが、頼まれる技術というものもありそうです。

あとは、私がおばちゃんを手助けする、というような、一対一の顔見知り同士の助け合いもありながら、それと平行して、チームやグループで手助けの必要な誰かを助ける、という形も必要なのかなと、いつも妻と話します。対価を得ながらなんでもお手伝いするサービスという形でもいいですし、コンビニやスーパーのサービスとしてあったりしてもいいですよね。

いま手の空いている人と、手助けの必要な人、手助けの内容、この3つをマッチングするサービスがあったらいいのかな、など、おばちゃんの手助けをしながら、考え事をしています。

2022.9.30
デザインモリコネクション有限会社
小田寛一郎

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