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"ジェンダー平等"で見るスエーデンのサスペンス・ドラマ(2)~家庭とキャリアの両立は難しいのか

ジェンダーにこだわって見るスエーデンのテレビ・ドラマ「RIG45]の第2回

嵐の中、海上石油掘削基地「RIG45]の鉄塔にへばりついてメンテナンス作業をしていた女性作業員リトヴァが墜落死する。この事故を受けて本社では調査のため調査員をRIG45に派遣することにする。その調査員がこのドラマ
「シーズン1」のヒロイン、アンドレア。(ただし、美人調査員が行って難題を解決、と予定調和因にはならない)彼女は自宅で夫、子供2人と休暇を楽しんでいる。そこへケイタイがなる。夫「出るな」。しかしアンドレアが出ると、これこれの事故が起きた、RIG45へ調査に行ってほしい、
「君しかいない」。初めは渋るアンドレアだが結局承知してしまう。怒る夫。

アンドレア「今度の仕事が終われば出張のない部署につけてくれるって」
夫「前にもそう言っていた」2人言い争いに。アンドレア「最悪…」と嘆く。
結局、彼女は夫と分かり合えぬまま子供たちに別れを告げ、RIG45へ行くためのヘリコプターに乗り込む。RIGメンバーは7人.うち女性は2人。男女2人を除いて、いずれもアンドレアには非協力的。誰もが何かを隠している様子。失望することの多い日々。夜自室で今後の方針について本社とインターネットで連絡をとる。ある書類のスキャン送付を依頼すると、本社の上司「明日送るよ、今日はクリスマスだから帰る」。アンドレアはそこで初めてクリスマスを思い出し家族にスカイプで連絡。

夫「おそかったな」
アンドレア「ごめんなさい。本当にごめんなさい。仕事でバタバタして」
一番下の女の子「ママー」
アンドレア「元気にしてた?メリークリスマス」
女の子(人形をみせて)「これもらったの」
アンドレア「きれいね、ママが帰ったらお人形の洋服買いましょうね」
(女の子の後ろにいる男の子に話しかける)
アンドレア「メリークリスマス」
(しかし男児はふてくされてカメラに近づかない――やがて)
男児「クリスマスには帰るっていってたのに」
アンドレア「ごめんなさい。この嵐が収まったらすぐ帰るから」
男児「あ、そう」(といって他へいってしまう。夫が画面にでる)
夫「帰ったら話し合おう」(かたい表情)
アンドレア「そうするわ。約束する」
夫「もう疲れたよ」
アンドレア「本当にごめんなさい」
(スカイプ切れる)

夫とのやりとり、そしてクリスマスに帰れなかったため家族に謝りつづけるアンドレア。夫と妻、共働きが当たり前のスエーデンでも女性にとり、キャリアと家庭の両立は簡単ではないということが垣間みられる場面だ。

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