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デジタルの日スペシャル:人にやさしいデジタルサービス、おすすめはこれ!

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子ども連れ外出時のトータルサポート

赤ちゃんや小さな子どもを連れての外出は、体力も気力も使うもの。それが公共交通機関を使っての移動となればなおさらだ。大人だけで身軽に出かけるのとは違って荷物も多く重くなるし、移動時の安全にも気を使うだろう。そんなときに役立つのがナビタイムジャパンの「NAVITIME for Baby」だ。

ナビタイムジャパンと言えば、ナビゲーションサービス「トータルナビ」がおなじみだ。乗り換えルート検索などではスマホ用アプリ「NAVITIME」を活用している人も多いのではないだろうか。NAVITIME for Babyは、そのナビタイムジャパンが子育て世代の移動に特化してトータルナビを再構築し、移動中だけでなく移動前後もサポートするサービスとして2021年3月に提供を開始したものだ。アプリではなくスマホ用のWebサービスとなる。利用にはNAVITIMEへの会員登録(無料)が必要となり、ログインすることで機能が使える*。

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“子どもと一緒”を想定した3つのルート検索

NAVITIME for Babyを使ったルート検索では、子ども連れを想定した「ベビーカー」「抱っこひも」「一緒に歩く」と、3つの移動手段から選べるようになっている。ユニークなのは、3つの移動手段のどれかを選ぶと、それに合った検索方法、徒歩速度、徒歩区間のおすすめ条件が自動で設定される「簡単設定」の機能だ。

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例えば、ベビーカーを移動手段として選択した場合は「乗換少ないルート」「とてもゆっくり」「ベビーカー優先」がおすすめ条件となって設定される。あれこれ何度もタップをしなくてよいのは便利だ。もちろん、手動での設定も可能である。

また、ルート検索の結果画面では、乗車中の各駅の降車ドアが左右のどちらなのかが参照できるため、安全を考えて開閉の少ない場所に位置取りする際の参考になるだろう。

授乳室検索サービス「ママパパマップ」や旅行ポータルサイトとの連携

「事前に授乳室がある場所を確認しておきたい」「外出途中でおむつ替えが必要になった」といったニーズに対応するのが、外出先の周辺の授乳室やおむつ替えができる場所を検索できる機能だ。

授乳室やおむつ替えができる場所の位置情報を知りたいときには、ワンクリックすればマップ上に哺乳瓶のアイコンが表示される。この哺乳瓶アイコンをクリックすると、おむつ台の数や、お湯や電子レンジの有無などの詳細情報を確認することができる。授乳室やおむつ替えができる場所の検索は、コドモトが運営する授乳室検索サービス「ママパパマップ」との連携により提供されている。

駅周辺のドラッグストアが表示されるのも特徴の一つだ。ベビー用品がそろうドラッグストアがあれば、外出前にバタバタしたことで「あ、あれを忘れてしまった!」などというときに役立ちそうだ。

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また、NAVITIME for Babyには、ナビタイムジャパンが提供する旅行ポータルサイト「NAVITIME Travel」の中から、家族向けや子連れ向けスポットの紹介記事や、忘れ物防止用のチェックリストも提供されている。

デジタルの日に寄せて

ナビタイムジャパンは、独自開発の経路探索エンジン技術を軸に携帯電話やスマホ向けにドア・ツー・ドアのトータルナビゲーション市場を開拓し、デジタル業界に貢献してきた老舗企業だ。その歴史は、2000年代のフィーチャーフォン時代にさかのぼる。

今回、NAVITIME for Babyを、既存の技術や既に普及しているサービスのインフラをそのまま活用することで「デジタルで社会課題を解決する」「デジタルで生活をよりよくする」を担った事例になるのではないかと取り上げた。

多くのデジタル製品やアプリ、ツールが普段の生活に浸透している。さまざまな社会問題の解決にデジタルを活用しようとするときに、新しいものを大きな予算や工数をかけてイチから開発するという発想だけでなく、既に便利に活用しているアプリやツールが別の場所で役立つことも多いのではないかと考える──。デジタルの日は、ぜひそんな視点からも身近なデジタルを振り返ってみていただきたい。

文:遠竹智寿子
フリーランスライター/インプレス・サステナブルラボ 研究員

*月額330円のプレミアム機能もあり

編集:タテグミ
トップ画像:iStock.com/monkeybusinessimages

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