SixTONESとANN(主にジェシーさんについて)の話


先日初めてSixTONESのライブにコンサート応募した。普通に落ちた。
仕事的にどうやっても動けない曜日があり、選り好みした結果なので仕方ない。いつか運と都合がうまいこと重なればいいなと思う。

いままで申し込みボタンを押すだけの事がなかなかできなかったのに、急に思い立った理由は2つある。

一つ目は、有名なアイドルグループが解散するというニュースを見て 何事に対しても悠長に構えすぎてはいけないな と思ったからで、
二つ目は、最近「とりあえず何でもやってみる」ということにハマっているからだ。

僕がそんな朝ドラヒロインのように前向きな心境になったのは、それこそSixTONESのラジオが関係している。



2020年の冬頃、面倒事が立て続けに起こってまともに眠れなくなったため、ラジオを流しっぱなしにしていた時期があった。コロナ禍でリモート中心の生活だったので、文字通り四六時中聴いていたと思う。
その時たまたま流れていた放送で、初めてSixTONESのANNを聴いた。

ジェシーさんがゲストの回で、内容はあまり記憶にない。
ただ、田中さんの発言にジェシーさんが体感3分くらい笑い続ける場面があった事だけ覚えている。

その笑い声があまりに明るくてデカかったので、聴いているうちに釣られて笑ってしまった。
なんだか全てがどうでもよくなるような 妙に力のある笑い声で、
まぁ、何があってもどうせなんとかなるだろうな。と気が軽くなった。


それ以降 SixTONESのANNを聴き始めたのだが、
自分が今まで聞いた事のあるアイドルのラジオと大分違っていたので、長い間好きなものばかり見聞きする生活を送っていた自分の視野の狭さについて考え直すきっかけになった。

なんとなくテレビをつけてみる事も話題のドラマを観る事もこうやって独り言をネットに上げてみる事も、僕にとっては全部「とりあえず何でもやってみる 」の延長線上にあったことだ。
理由をつけて色んな事をしなくなっていたので、やっと元通りになれたような感覚になっている。




最初に聴いた追突事故みたいなラジオを抜きにしても、ジェシーさんのキャラクターは特に衝撃的だった。
頭の回転が速くて驚くくらい引き出しが多いのに、ものすごく人間っぽい。
日本語が苦手だったり、相槌が明後日の方向を向いていることがあったり、明らかに不調そうな時があったり、広がらなさそうなボケを挟んだり、
話が上手くなればなるほど削ぎ落とされていくであろう隙の部分がたくさん残っている。
芸人や文化人の『上手な話し』にはない予測不能な楽しさとお手本のようなお笑いが両立しているのでびっくりする。

色んな世代の人の話を聴く機会があるため、ラジオを好きな人には古典的な言葉遊びやおふざけが好きな人も多いと思うのだが、
そういうお約束の笑いと 類を見ない新しい表現がごちゃ混ぜになったような話し方をする人なので、とにかく守備範囲が広い。

狙って出来ない感覚的な表現も多く、赤い国旗を見て辛いと言ったり、いきなり過去の話をしたりするので、別次元から来た人物のように思える時がある。
頭に3マンキー浮かんだ、という発言が忘れられない。頭に猿が浮かんだとして、何匹居たかまで描写する人を他に見たことがないし。
一番記憶に残っている表現は、ラジオではないもののYouTubeのドライブ企画で道中に言っていた「笑えば笑うほど緑が見えてくる」。
(忘れられないわりに一生使う機会がないであろう表現ばかりである)


取り留めもないため省略するが、歌声も好きだ。アイドルの輝きに特化した歌を聴くとダメージを受けるタイプの人種(アンデッドにエリクサーをかけると即死するのと同じ原理)でも、とても聴きやすい。
不思議な話だが、塊のようなグループなので一人気になってしまえば全員好きになる。



  • 田中樹さん

いい意味で自信に溢れていて他人に操縦されないので、慌てる人や空回ってる人を見ると苦しくなってくるタイプの人間(リスナー)だとしても安心して話を聴いていられる人だと思う。
松村さんと一緒の時はオタクっぽい部分がでたり、その時一緒にいるメンバーによって使うワードや話し方が変わるのも面白い。

田中さんの話で一番覚えているのが パンツの中に毛虫が入り込んでしまった、という幼少期の話で、毛虫が「添い寝していた」という表現が印象的だった(松村さんが「アベック」といってたのも併せて覚えている)
プレバトの俳句コーナーにでてくる可愛い表現みたいだなとおもった


  • 松村北斗さん

もしSixTONESのラジオを人に勧める機会があるなら絶対この人の週を勧めると思う。
ライブツアー中のフワフワしたラジオに「インセプションラジオ」なんて名前がつけられているが、それ以外にもたまに、この人たちは人間が働いていい範疇を超えて労働しているのではないか?と思うくらい疲労困憊・摩訶不思議の状態の時がある。
その中でも松村さんは体力が安定しているし、メンバーの中で一番 話す事が好きであり、得意であろう人だ。
表現が豊かで、落語じみた話し方の時もあれば、4代目バチェラー•黄皓 や ちいかわ などネットで見慣れた単語もたまに出てくるので、色んな世代の人が楽しめるラジオだと思う。

松村さんの使う例えの表現を知らなかった田中さんに対して「学がないな」と言っていたのがシビアで面白かった。


  • 髙地優吾さん

何を言われても響かない・効かない部分があって、田中さんとはまた別のタイプの強靭な人だと思う。ボコボコにされてもダメージ0のスライムみたいな…
松村さんと同じく深夜ラジオのリスナーで斜に構えている所があるのに、憧れの番組が『ヒルナンデス』という到底信じられない事もいう 上は洪水下は大火事お風呂のナゾナゾのような人

ワンピースのロビンの事を「裏切る奴」と表現していたのがかなり印象に残っている(ワンピースを1話から見た上で出てくる感想がソレなのがめちゃくちゃ面白いから。)


  • 森本慎太郎さん

この人のように、他人に合わせた相手優先の相槌を打つ人の中で、
空気が凍ってもお構いなしに変なことを言い続けるタイプを他に知らないので、未だにどういう人なのかわからない(相反するタイプだと思うので

とにかく正直そうな人で、近況トークでプライベートの話をする時に言い淀んでると勝手にハラハラする時がある(アイドルのラジオを聴き慣れていないせいかもしれない)
いつも元気が良いという、人間に一番必要であろう才能がある。

森本さんのラジオはテンポが良く、近況トピックスもバイキングのようで楽しいのに、ラジオが終わった瞬間 たった今聞いた全てを丸ごと忘れるというウソのような現象が起きる。2本のネギの事しか思い出せない


  • 京本大我さん

『ワインを揺らしながら話を聞いてる洋館の主(ガウン着用)』みたいな独特な空気感がある。すこし前ANN0で叶姉妹のラジオを聞いた時にファビュラスという感覚を初めて味わったのだがそれに近いかもしれない
ツッコミは一番正統派で上手だと思う。京本大我のオールナイトニッポンのコーナーはライトな「ポケひみ」っぽい

親父さんのダブルピースというあだ名がついたリスナーに対して「両津勘吉みたいだね」的なことを言っていたのが記憶に残っている。纏っている余裕に反して、逸話や思考回路がコロコロコミックみたいだと思う時がある




好きなラジオパーソナリティーの話を書いていたら SixTONESの部分が妙に長くなったので切り離してみたものの、なんだか不気味な文章になってしまった。作文は一番苦手でずっと避けていた分野だが、どうやら悪化しているようだし定期的にチャレンジして自戒するのも必要だなと思った。


今聴いている番組の中で一番ステッカーが当たる気しない。
シガボチャレンジ毎週やってくれないかな。