第23話 理想のカタチ
これは僕の料理に関する物語だ。
僕はニューヨークに旅立つ前
ドドンパ食堂で稼いだお金を
全て注ぎ込み閉店感謝祭を
開催する事にした。
お客さんに対する恩返しであり
僕がその時出来る事をを全て
落とし込みたかった。
僕はドドンパ食堂に携わった一年間
色んなパーティーに足を運んだ。
ケータリングでも呼ばれる事も多々あった。
奈良の友人が主催したパーティーは
ドープな事をしているのに
来てるお客さんは皆んな笑顔だった。
大阪の敏腕プロデューサーが
していたパーティーは
自分が気軽に会えない人達をさり気なく
お洒落に出会わせてくれた。
そこに居るお客さん達も皆笑顔だった。
大阪の長居公園であったブロックパーティーは
ヒップホップの大切なものが沢山詰まっていた。
そこにいるお客さんも皆笑っていた。
僕はそこで体感したものを
自分がパーティーするなら
どうするかを考えた。
出演者の選考基準は
自分に影響を与えてくれた人
そしてその人達の魅力をもっと
広めたいと思った人
誰も断らず快諾してくれた。
そして食堂のパーティーなので、
フードにも力を入れようとした。
僕はオーガナイズに回るので
この人の料理を食べたいし、
食べてもらいたいと思う人にお願いした。
一人はお互いに高め合ってきた
Bboyであり料理人のKiyo
彼は当時京都の老舗レストランで働いてきて、
お互い休みの日には家にいって、
一緒に料理作ったり
お互いの夢を語ったり、
一緒にダンスの練習をしていた。
二人目は奈良のおしゃれなお姉さん
satomiさん
彼女は有名なダンサーでありながら、
料理はとても温かい家庭料理をつくる人だった。
最後はtakaumi君
彼はスケーターでイケてる
ダイニング居酒屋に勤めてた。
僕の想いとしては
ダンサーとスケーターを
クロスオーバーしたくて、
彼は呼びたかった。
そしてこの御三方にはフードは全て
投銭のドネーションスタイルで
やって貰う事とした。
DJ
MC
Dance
Grafittie
皆 自分が思うカッコいい人達に
オファーをかけた。
フライヤー(告知チラシ)のデザインは
昔から親交のあるkouさんに依頼した。
表面はkouさんのセンス
裏面はちょっとしたジョークを
挟む事をお願いした。
フライヤーが仕上がった時
めっちゃ嬉しくなった。
自分の理想のパーティーが
カタチになるのは
何とも言えない嬉しさだった。
そして本番まで色んな準備をした。
サラリーマンの経験がここで活かされた。
準備はネガティブに
本番はポジティブに
2017年3月5日
最高のパーティーとなった。
会場のビール樽は無くなり、
向かいの酒屋のビール樽も
全て無くなったみたいだ。
フードのクオリティも最高だった。
各シェフ達がイベントに向けて
真剣に向き合ってくれた事、感動した。
DJ
Dancer
Graffittie
全てがハイクオリティで
それに自分のアイデンティティで
ある料理がミックスされて
僕流のヒップホップを表現出来た。
あの日の
お客さんの笑顔
グッドバイブスは
今もなお、御守りとなっています。
自分が創りたいお店の理想像は
自分の中にあって、
それは思い出となったけど、
具現化できるのは自分しか居ないと思ってる。
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