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令和4年9月一般質問 水道事業について

 令和4年9月14日に行った一般質問は水道料金値上げと水道事業の今後についてでした。議事録から一部ご紹介します。

・・・・・・・・以下議事録から引用・・・・・・・・
(田村)水道については最後の質問になります。令和2年度末の数字を事前に確認させて頂いておりますので御紹介します。 本市の上下水道の全管路延長が489.3キロです。これに占める法定耐用年数が40年、これを超えた延長の割合が33%であります。それに対して、現状の年間更新実績は、更新延長3キロ、更新率にして0.62%となっています。 今後20年間で更新が必要な管路は、2000年以前に整備された──今から20年後の40年前となると2000年ですから、2000年以前に整備された363.1キロであり、全体の74.2%程度と予測されます。 これらを平均的に更新するには、年に3.71%程度の更新率が必要となります。現在が0.62%。これは、距離にして18.16キロ、すなわち毎年18.16キロメートルほど更新していく必要があるということですが、現状の更新延長が年3キロですから、それだけ更新が遅れている状況であるということです。 これに加えて、先程市長が答弁されました動力費や施設整備費等の諸経費の高騰が追い打ちをかけていきます。 今後、社会情勢が回復する保証もなく、現在の景気が当たり前となることも予測される中で、水道事業に限らず全ての事業において問題を先送りしてその場をしのぐような対応は将来にツケが残ります。我々の子ども達の世代に先送りしたツケを払わせる行為は慎まなければなりません。なぜならば、先送りしたその時代が、今よりも社会的、経済的に困難な時代になっているだろうことが容易に想像できるからであります。 これは、本日の3問目に関係を致しますけれども、2000年に整備された水道管が法定耐用年数を迎える2040年の、今から約20年後の長門市の人口は、社人研の推計によると2万554人、人口ビジョンの将来展望の長門市の人口減少が抑制された場合でも2万4,167人という現実が待っております。 じゃあ、2000年、今から20年前、40年後に2万4,167人の時代に更新をしていなきゃいけない、その耐用年数を迎える今から20年前の2000年の人口4万3,473人です。 こういった状況も、もちろん考えられてはいるでしょうけれども、そういうことを思うと、そのための苦渋の選択も今、やむを得ないという状況だろうと思います。市長にそのような思いがあるかないかはともかくですが、覚悟と責任は必要だと思います。 水道事業経営の収支の悪化が、人口減少と水道設備の老朽化によってもたらされるものであることを考えると、適切な受益者負担のバランスの問題は今回の料金改定のように今後も長期的に継続すると予想されます。 将来の水道事業について、上下水道事業管理者の長である市長はどのようにお考えかお尋ねしてこの質問を終わります。

(市長)まずは、こちらが説明しなきゃいけないことを説明して頂いて、本当ありがとうございます。本当に、水道事業というものは市民生活に必要不可欠なライフラインであり、将来にわたって継続していかなければならない事業であるというふうに、議員が言われたとおりでございます。
 こうした水道事業を安定的、継続的に運営していくためには、運営経費のみならず老朽化した施設や管路の更新費用を賄うための収入の確保が求められますが、人口減少や節水機器の普及を背景とした料金収入の減少により、更新費用を賄うための収入の確保が困難な状況となっていることから、現行の料金収入では健全な事業経営ができないと判断し、今回料金改定を行うこととしたところでございます。
 料金改定を行うに当たりましては、改定額の基礎となる算定期間を今後4年間とし、中期的に事業経営が行われるよう、また現在の使用者に過度な負担とならないよう配慮した上で、10%の増額改定としたところでございます。
 もとより、水道事業は使用されている皆様の御負担により運営が成り立っております。したがいまして、将来にわたり安定した事業運営を果たせるよう、効率的な運営に努めることはもちろんでありますが、使用されている皆様に水道事業の経営状況や、議員御指摘の適正な受益者負担とはいかばかりかを御理解頂くため、引き続き丁寧な情報発信を心がけていきたいというふうに考えております。以上で答弁を終わります。
・・・・・・・・・・以上議事録引用終わり・・・・・・・・・

これから将来に渡って人口減少が加速する自治体のインフラ維持の問題について考えさせられる一般質問でした。これが、前々回のnoteでご紹介した「入学エール金事業」への修正動議に繋がります。

過疎化が進む地方都市のインフラの維持管理の問題に目を向けていきます。

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