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ライブ・イン・ウィーン

2020年1月。

ウィーン楽友協会のムジークフェラインで、
歴史的な演奏会が開催された。

ジョン・ウィリアムズが作曲した、
映画音楽の名曲の数々を、
自ら指揮してウィーン・フィルが演奏したのだ。

それが夏、ブルーレイ含め、
名門ドイツ・グラモフォンから発売された。

当初プログラムになかった「帝国のマーチ」は、
リハーサル時に楽団員が直訴して実現したとか。

これはウィーン・フィルも変わったなと思った。

聴いてみると、音は変わらない。
映画音楽に向いているとはお世辞にも言えない。

でも、ジョン・ウィリアムズの指揮で、
演奏できる歓びが、音から伝わってくるのだ。

当然、ブルーレイではその歓びを、
全身で奏でているのを、目にすることができる。

これがもう観たことのない、
ウィーン・フィルだった。

音だけだとどうしても、
ボストン交響楽団のような、
キレや勢いを期待してしまう。

マーチもウィーン・フィルだと、
どこか優雅になるから面白い。

作曲者が指揮する贅沢。
その意味の重さも、増していくことだろう。

そして観客のスタンディング・オベーション。
しばらくはもう観れない光景だ。

そんな、いろんな意味で楽しめる作品。
自分への50歳のプレゼントのひとつだった。

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