伝えるスキル
前回まではスキルをつけるためのスキルやマインドセットについてお話しさせていただきましたが、今回からは具体的なスキルについて解説していきたいと思います。
『伝えるスキル』『ブランディングスキル』『倫理思考スキル』『企画設計スキル』について順次お話しさせていただこうと思っています。
これらはビジネスのベースとなるとても重要なスキルであり、この4つのセッションのゴールは事業計画書・提案書を書けるようになることなので頑張りましょう!
そして今回は、『伝えるスキル』について話していこうと思います。
結論: サービスを磨くより言葉を磨け。
例えば、料理人の方はメニュー開発、美容師の方のはカットの練習だったりに多くの時間を費やしています。つまりこれは、サービスを磨いていることになります。一方、イタリアの高級料理店をみてみると、料理を置くときにどのようにメニューの説明をするかだったり、優秀な美容師の場合はお客さんとの接客時にどのように会話をするかなど言葉を磨くことに重点を置いています。これが実際の売上だったりに繋がってきます。
= 言葉を磨くことによって、サービスと価値が上がっていくのです。
そして、伝えるスキルというのは、『営業』『プレゼン』『日常生活』全てに関わってきます。
日常生活において
例)旦那さんが奥さんに単に「小遣いあげてくれ!」と言うより、「同僚達が昇給していく理由を調べたら上司との飲み会が多いみたいなんだよね。だから自分もその為に小遣いを上げて欲しい。」と伝えることができたらどうでしょうか。きっと後者の方が通りやすいと思います。
営業において
① 事前調査はお辞儀の挨拶より重要
② とにかく話すな、愛想笑いして徹底的にヒアリング
これが営業においてのゴールデン比率です。(ヒアリング45%:事前調査45%: 提案10%)
① 営業において一番重要なことは、事前調査です。
なぜなら、どんなに良いプレゼンや素晴らしい資料を持っていったとしても、相手に聞く気がなかったらそれは全く無意味になってしまいます。相手に聞く耳を持たせるためにこの事前調査というのはとても重要です。
② とにかくヒアリング
重要なのは話すより聞くことです。これは営業において多くの人が誤解しがちなことです。そしてヒアリングにも順序があります。
ヒアリングの順序 [SPINの法則]
※SPINの法則というのは、重要なことを順序立てて頭文字をとったものです。
Situation(状況質問) 〈顧客の現状を理解させる〉
・御社の広告費は年間いくらですか?
・結構集客はホットペッパーに偏っているイメージですか?
・広告で最も重視している方法って何ですか?
Problem(問題質問) 〈顧客のニーズを明確にし、気付かせる〉
・集客で現在の課題とかって何だと考えますか?(把握していない人がほとんど)
- 例えば他のサロンさんではHPBだとクーポン目当てばかりでリピートしないとか
- なかなか自社で時間がないので新規のお客様に認知が広げられないとか
Implication(誇示質問) 〈問題の重要性を認識させる〉
・例えば吉祥寺のサロンさんとかだと大手サロンが同じエリアに出店してHPBの掲載費が月に10万円も上がったとかで赤字になったとか言っていたんですが、そういうHPBに頼らない対策ってなにかしていますか?
・実際にホットペッパーからの集客がゼロになったら赤字になりますか?
Need payoff(買わせる質問) 〈理想の状態をイメージさせる〉
・もしビラ配りに莫大な工数をかけないでも、そしてHPBの掲載費に数百万かけないでも、工数ゼロで新規のお客様に認知を与えられる媒体があったら欲しいですか?
・じゃあお客様がリピートできるようなシステムもあるんですが興味があったら説明しますがいかがですか?
営業というのは、プレゼンをして自分の商品を買わせることではなく、相手に自分の商品を買う必要があるという認識をさせることです。
このSPINの法則に沿って質問していくと、その状況を作り出すことができます。
そのような状況を作り出すことができれば、あとはゴールデンタイムです。つまり、プレゼンの時間を得ることができたということです。
次に重要なのが、プレゼンの仕方です。そしてプレゼンにも順序があります。(BFABの法則)
プレゼンの順序 [BFABの法則]
Benefit(メリット)
弊社のサービス導入で○億円の経費削減と年間○億円の売り上げ向上,合計○億円のメリットを提供できると予測しております。さらに、新規獲得に加えリピート獲得も可能です。
Feature(将来)
なぜなら、この人工知能がターゲットを自動分析することが特徴なのです。それと同時にSNSではお客様とコミュニケーションが取れるためリピート率が上がります。
Advantage(利点)
そのため現在のチラシ広告で無差別ターゲティングをしているよりも、HPBに数千万円かけてリピートしないクーポン目当て層を獲得するよりも、SNS上で興味を持ってくれる層にのみターゲティングをすることができるので、新規顧客獲得とリピート率上昇の両方を実現することができます。
Benefit(メリット)
よって、○億円の経費削減、そして新規層のターゲティングで○億円の売り上げ向上を弊社は提供することができます。
この法則に当てはめて、言いたいことをまとめて営業を行えば成約率はグッと上がります。
以上です。今回は、営業で欠かせない【伝えるスキル】についてお話しさせていただきました。次回は、【ブランディングスキル】についてです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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