大学の再開

部屋暑すぎだろ!
なんでこんなベット一つ入ったら可動域が半分ほど奪われるようなちっさい部屋なのに、クーラーが効かないんだよ!
ちっさい部屋は、広い部屋よりもクラーが低い温度で涼しくなるのが良さだろ!去年はそれでいけてたじゃん!
今年のクーラーはちょっと休憩しすぎだよ?十分風出したら二十分休むんだから。それじゃあ全国目指せないよ?
もう良い、コンビニ行って飯買ってくるから。それまでに冷やしとけよ!
ドア「バタン」
スタスタスタスタ
「ふー、にしても外も暑いなー…ん?


涼しい!


気づいたら秋だ。



秋が来た!ということで必然的に大学も始まるわけです。


ただ、まだ追いつけてないんですね。
大学が始まるという事実に。
本当は分かっているんですよ。自分で時間割決めて授業の登録してるんだから。
逆にこの事実を知らなかったらどれだけ良かっただろうか。
11月くらいにゼミから「あのー授業始まってるよ」って電話がきて、「えっ、マジすか?ヤベっ」ってなれば後一ヶ月は休めたわけですからね。

とにかく時間は全ての人に平等に流れているわけで、大学の授業日初日は絶対にやってくる。

ただ初日は捨てました。
捨て日です。
一限から授業を入れていて起きたのが12時でしたから、もう無理なわけです。
午後からの授業もありましたが、自分の堕落さがショックすぎて映画を観て精神を回復することに使ってしまいました。
ちなみに観た作品は「なま夏」というストーカー映画。キモい叔父さん観て「これよりはマシだな!…マシだよな?」と不安になりながら就寝。

2日目も勿論寝坊。
完全に昼夜逆転した体を元に戻すのはホントに大変だから、寝坊はもうしゃあない。
2日くらい捨てだ。捨て、捨て。
この2日は精神を大学再開に適応させるための2日間にしよう。
家でゆっくりと大学に行く自分をイメージする。
これが大切なんですよ。これをせずに初日に大学に行ってたら大変なことになってましたよ。
きっと途中で泣いちゃってたでしょうね。

3日目でようやく午後から登校。
大学に行くと、吐きそうなほどの学生達がいる。
人。人。人。

頭がクラクラする。

夏休みにサークルで大学に来ることが何度か会ったが、その時とは大学の顔がもう変わっている。
大学本来のポテンシャルを出したこの神々しく瑞々しい力。
影のものとして生きている僕には息苦しい。

大学はもうあの頃の輝きを取り戻し、ブイブイ言わせているのに、僕はその波にいまだに乗れずに浅瀬でチャプチャプ遊びたい気分のまま。
おまけに、身体は騒がしくはしゃいでいる大学に滞在しているが、精神は暗ーい自分の部屋で閉じこもったままで誰にも話かけられたくないという始末。
この大学用に装備されきっていない精神が、身体の方にも侵食しているのだろう。
僕の格好は寝癖とほぼ寝巻だ。

もう誰に会いたくない。

そういった時、僕はいつも変人のふりをする。
僕は一人でいる時とても変な奴なんですよ〜というアピールをすることで、知り合いが僕のことを見ても「あっ、一人だとヤバい奴なんだ。話しかけんとこ」と遠ざかっていくのだ。
明らかに寝癖をつけていようが、ベットからそのまま寝巻きで来てしまっていようが、「僕は何も気になりません」というキャラを一つ乗っけて、本当の自分を隠し込む。
キャラ芸人が自分にキャラを一つ乗せることで、滑ったとしても自分自身は傷つく事がないという現象と全く同じものだ。

奇人、ワイ。
キラキラした大学など気にしないのです。
と言った具合。


生きるのって辛いな。

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