38歳で看護師になって周囲の人の信頼を得るまでに苦労した事*

子育てをしながら看護学校に通い、38歳で晴れて看護師になりましたが、そんなに甘い世界ではありませんでした。

看護師に一生懸命なったのに、病棟にスタッフの風当たりは強いものでした。

今とそんなにスタンス変わらず仕事をしていたと思いますが「新人」というだけで、何をやってもできないと決めつけられ、社会人から看護師になったという背景を変に噂されたり、鼻につくと思われたり。

確かに、異物に思われても仕方ない経歴だったかなあ?と思ったりもしますけど、もともと働いていた職場は職場でしたが、同じ病院内でも、以前はリハビリ科にいたし、パートで外来の物理療法をやっている助手でしたから、病棟に上がった事も数えるほどで、そんな人間が、突然看護師の免許取って、看護部長さんとなんだか知り合い風で、新卒が毎年来るような病院でもないのに、38歳で新卒で入ってきたんだから、構えても仕方ないのかなと今では思います。

すごい異物感がすごかったです。看護師さんはもちろんのこと、介護士さん達にも、結構陰口叩かれたし、怖い事言われたし、今ではすっかり皆仲良くて、お互いが信頼できる存在になって、病棟のために協力していけるようになりましたが、1年目の時のことを振り返ると、なんであんなにイジメられたんだろうって思うほど、イジメられてました。

信頼関係ってすぐには築けるものではありませんし、ましてや、相手から、異物に思われている、偏見の目を持っている人達の心の扉を開けるというのは相当の努力が要ります。

別に開けようとも思ってなかったですが、1年目、2年目、そうだなあ、3年目くらいは、とにかく風当りは強くて、それでも私はめげずに、コツコツ自分がその時出来ることを、とにかく丁寧にやっていました。

今でも心がけている事があるのですが、自分の仕事をミスなく行う事はもちろんなんですが、必ずそのとき一緒に働いている人の状況を見ます。ナースはもちろんケアさんも。人が足りていなかったりしないかな、困っていないかなって、もちろん自分がとても忙しくて多重課題を抱えている時は無理なこともありますが、気に掛ける事できますし、声もかけられます。
「人、足りてないよね、ごめんね、行きたいとは思っているんだけど、私も今手一杯で!でもいけたら行くから!」と声をかけるだけでも、掛けられた方は救われると思うのです。

また、何か相談されたことは、前向きに、一緒に考えます。これは特にケアさんとのこの5年間に多かったのですが、ケアさんに寄り添う看護師を私の中では目指してきたつもりで、ケアさんが不都合に思っている事、困っている事があれば、解決してスムーズに協力できるように、看護師に話をおろしたり、決め事をしたり。看護師が勝手にケアさんの仕事のことを決める事がないように、相談やヒアリングは心がけたり。

そんなことを自然に毎日積み重ねているうちに、1年目からしばらくの間風当りがとても強かったですが、今ではなんでも腹を割って話せるくらいの信頼関係を築く事が出来たと思います。

信頼関係を築くというのはとても難しい事で、自分は1年目の時と、それほど中身も考え方も変わっていないのですが、立場、仕事ぶり、1年目という肩書等が邪魔して、うまく信頼関係が築けなかったなと、今振り返ると思います。

看護師、看護学生サポートのために使わせていただきます!