チェコ好き(和田真里奈)
【日記/19】雪の日の遊び方
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【日記/19】雪の日の遊び方

チェコ好き(和田真里奈)

私は自分が料理の味がさっぱりわからないバカ舌であるといたるところで口にしているが、本当はちょっとだけ「どうせ君らもたいして味なんてわかってないだろうよ正直にいってるだけ私のほうがマシだわ」と思っている。嘘です。私は本当に味がわかりません。

さて、今日の夜は雪が降るらしいので、そんな雪の日にぴったりな、おうちで手軽にできる遊びを紹介しようと思う。予算は1000円くらいだ。人数が増えても変わらない。

日本には、数多くのペットボトル入りのお茶が、スーパーやコンビニなどで売られている。綾鷹、おーいお茶、伊右衛門、濃伊右衛門、おーいお茶濃茶、生茶、おーいお茶夏の冷茶、その他コンビニの自社ブランドのお茶、などなど。それらを、手当たり次第10種類くらい買ってくるのである。水も1本買ってくるといいかもしれない。紙コップも買う。

で、もうだいたいお分かりいただけたかと思うが、紙コップの底にお茶の名前を書いて、そこにペットボトル入りのお茶を注ぐのである。そして、遊びを始める前に1口か2口飲んで、お茶の味を覚える。その後、お茶を入れた紙コップを、どれがどれだかわからないように配置をぐちゃぐちゃにする。お茶の色がヒントになってしまうこともあるので、人数が2人以上いる場合は、片方は目隠しでもして色が見えない状態にするとなお良い。飲む人と、紙コップを手渡す人で、役割を分ける。

頼るのは、自分の味覚だけだ。ペットボトルの外観、お茶の色、そういったものが一切わからない状態で、お茶のメーカーを当てる。お金をかけずにおうちでできる、地味で楽しいゲームである。私は数年前、彼氏とやって2人でわりと盛り上がった。

問題は結果である。私は10種類近くあったペットボトル入りのお茶のうち、メーカーを1つしか当てられなかった。当てたメーカーは、「おーいお茶」である。これは、他のメーカーとは明確に味が異なるため、すぐにわかった。

一方の彼氏は、メーカーを2つ当てた。当てたのが何だったかは忘れてしまったが、「おーいお茶」ではなかった気がする。「おーいお茶の味はすぐにわかるでしょう」と私は豪語してやまなかったが、あまり同意は得られなかったと記憶している。

意外だったのは、「濃」という漢字が入っている味が濃い系のはずのお茶を、2人ともまったくといっていいほど当てられなかったことである。「濃いんだから濃いんでしょ」と思って狙いをつけたお茶が、普通の綾鷹だったりした。

「美味しい」とは、その場所の雰囲気、料理の見栄え、またその他の様々な要素から構成されるものであって、決して味覚だけの問題ではない。私は味覚がわからないという意味で自分はバカ舌だといっているが、自分はバカ舌ではないと思っている人は、いったいペットボトル入りのお茶のメーカーを、いくつ当てられるだろうか。あなただって、実は私と同じバカ舌なのではないか? この雪の日に、自分の舌を試してみてはいかがだろう。バカ舌でないと公言していた私の彼氏は、私より1つ多く当てられただけだった。

なお、同じようなゲームに興じた経験のある方は、ぜひ結果を教えてほしいと思う。私と彼氏、2人してバカ舌のバカだったという可能性も、まだいくばくか残されている。

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チェコ好き(和田真里奈)
旅と文学について書くブロガー・コラムニスト。AM連載:https://am-our.com/author/103/article書籍:『寂しくもないし、孤独でもないけれど、じゃあこの心のモヤモヤは何だと言うのか』