『逃げ恥』『恋ダンス』成功は必然的に作られた! 芸能界の新金脈・星野源は誰が潰す!?
――ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で一気にブレイクした俳優・星野源。いや、そもそも彼は高い音楽性を買われていた“アーティスト”星野源。あるいは、その類い稀な文才で小説家すらうならせる“文筆家”星野源でもある。二足のわらじを履くどころか、二兎を追う者は三兎も得てしまった、現・芸能界のエンターテイナーは、果たしてこのままスター街道を驀進できるのか!?
(絵/ICHIRAKU STUDIO)
1981年、埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家――。老若男女問わず、今や日本中で誰もが知る存在となった彼のプロフィールの冒頭には、生まれ年と出身地に加えて、必ずこの“3つの肩書”が記されている。ほかにもラジオ・パーソナリティやアニメの声優、映像制作など、さまざまな分野でも活躍しているが、“音楽家・俳優・文筆家”という3つの分野にてセールス数や視聴率、数々の受賞歴という面でも確固たる業績を残したことで、 星野源はトップクラスのマルチ・エンターテイナーとしての地位を確立したといえる。
もちろん、これまでにもマルチに活躍し、成功を収めたタレントは存在する。現在、星野源が籍を置く芸能事務所アミューズ所属の福山雅治を筆頭に、及川光博、ピエール瀧、さらに以前は星野源と〈SAKEROCK〉というバンドを組んでいた盟友、浜野謙太などが挙げられる。しかし、ミュージシャンと俳優など、それぞれの職業を並行して精力的に活動を続け、さらにエッセイストとして複数のベストセラーを生み出しているとなると、昨今の芸能界では稀有な存在だろう。
また、これらの成功は一朝一夕で成し得たものではないことは、彼自身の著書や数々のインタビューからも明らかだ。しかし、この成功によって、元来彼が持つポテンシャルが失われ始めているのではないか……? と危惧する声も聞こえる。本稿では、現在の芸能界における“絶対的金脈・星野源”の3つの肩書を分析しながら彼の今後を占ってみたい。
完璧主義者の星野源と音楽知識不足のアミューズ
まず、最初に“音楽家”としての星野源だが、ここ最近の彼の実績を見るだけでも、彼の活躍ぶりがよくわかる。15年末にリリースされた4枚目となるアルバム『YELLOW DANCER』はオリコンチャートで初の首位に輝き、現在までに約33万枚のセールスを記録。さらに昨年秋にリリースされたシングル「恋」は、自身も出演したテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系/通称「逃げ恥」)の主題歌にも採用され、ドラマ出演者が踊る「恋ダンス」の一大ムーブメントも後押しする結果となり、セールスは今や30万枚に届く勢いだ。CD不況といわれる昨今、レコード会社にとっても救世主となっているわけだが、星野源が所属するレコード会社ビクターエンタテインメント傘下レーベル〈スピードスターレコーズ〉の内情に詳しい音楽業界関係者は、彼の評判を次のように語る。
「星野さんは現時点のビクターの音楽事業を支える筆頭格です。同社はサザンの活動休止やSMAPの解散など、ドル箱となる所属アーティストたちの暗いニュースが続きましたが、星野さんのブレイクを機に『彼は会社再生のあげちん』と言われているようです」
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