戦力分野では実は途上国並み!? 自衛隊"最新兵器"の真の実力を問う!――急速に進化する無人機の今【2】
無人攻撃機その他の最新兵器やシステムを、我が自衛隊はあまりうまく使いこなせていないってホント? ここでは、少々辛口な視点から、自衛隊の最新兵器事情にツッコミを入れます!
フランス陸軍の歩兵情報共有システム「FELIN」の小銃とヘルメット。UAEのアブダビで開催されたIDEX2015にて。(写真/竹内氏提供)
無人機は、確かに近年もっとも注目されている軍事技術だ。しかし自衛隊は現時点ではこうした無人機をほとんど保有しておらず、実用性も極めて乏しいのである。
例えば陸上自衛隊は「FFOS」とその改良型の「FFRS」と呼ばれるヘリコプター型の無人機を運用しているが、これらはなぜか、2011年3月の東北大震災後に起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故のような無人機の活躍が最も求められる局面でも使用されることはなかった。
これについて防衛省幹部は、「両機とも放射線量計を装備しておらず、放射線の影響により故障して二次災害が起こる可能性などを考慮して使用を見合わせた」などと答弁している。
「この答弁はもっともらしく聞こえます。しかし、同じ福島第一原発の上空を、やはり線量計を搭載していない民間企業のフジ・インバックが開発した無人機が飛行し、撮影に成功している。要は、自衛隊保有の両機は信頼性が低く、使いたくても使えなかったのではないかということなのです」(軍事ジャーナリスト・清谷信一氏)
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