これは森喜朗元首相とJSC河野一郎の大罪である!? 混乱極める新国立競技場問題の責任と利権――新国立問題で浮上した東京五輪の闇【2】

――今、国内でもっとも関心を集めているニュースのひとつに、新国立競技場の問題がある。その動きを受けて、本誌で大々的に建築の特集を組むことになり、これからさまざまな角度から建築をめぐるタブーをあぶり出していきたいと思うが、本稿では改めてこの問題に向き合いたい。

 そもそも、新国立競技場は「今世紀最大の国家プロジェクト」のひとつとされ、日本が世界に誇るべき、最先端技術を駆使した8万人規模の大建築、となる予定だった。2012年のデザインコンクールでは、「1300億円程度」が公募の条件だった総工費。その後、イラク生まれ・イギリス在住の女性建築家ザハ・ハディドの案が選ばれ、14年5月に発表された基本設計段階では1625億円と微増したが、6月の正式発表ではどういうわけか895億円も膨れ上がって2520億円となり、世間から批判が噴出。7月、安倍晋三首相は、「皆さんに祝福される大会でなければならない」とし、「白紙に戻し、ゼロベースで計画を見直す」と発言した。

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