天下の文化服装学院を出たところでデザイナーには絶対なれない!? 服飾オシャレ学生のトホホな末路

――数々の有名デザイナーを輩出した"トップ・オブ・オシャレ"文化服装学院から、存在がイマイチ「?」な東京モード学園まで、朝から晩までひたすら課題に明け暮れる学生生活を送るという、有名ファッション系スクールの悲しき実態に迫る!

入学志望者向けの学校案内でさえも、いちいちオシャレなのです。

アパレル・ファッション業界に人材を供給する教育機関としてまず思い浮かぶ存在といえば、いわゆる服飾系専門学校だろう。しかし、そこにどんな学生が通い、どんなことを学び、そして卒業後にはどんな進路が待っているのかといった内部事情は、一般にはほとんど知られていないのではないか。そこで本稿では、代表的な服飾系専門学校および服飾系大学の卒業生の証言をもとに、その実像に迫りたい。

現在、東京都内だけでも60校以上の服飾系スクールが存在するといわれるが、有名どころとしては、文化学園(文化服装学院、文化学園大学・短大・大学院など)、杉野学園(ドレスメーカー学院、杉野服飾大学・短大・大学院)、バンタンデザイン研究所、東京モード学園、エスモード ジャポンなどが挙げられる。

なかでも知名度と実績で群を抜いているのが、文化服装学院だ。同校は90年以上にわたって日本のファッション教育の中心を担い、コシノヒロコや高田賢三(ケンゾー)、山本耀司(ヨウジヤマモト)、津森千里(ツモリチサト)、高橋盾(アンダーカバー)など、輩出した有名デザイナーの数でも他を圧倒している。

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