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走れメロス。ちからのかぎり。

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2024年5月の記事一覧

長距離ランナーの孤独~孫基禎とは何か

併合時代だからこそ、彼は走ることを覚え、その才能を開花させた。そして併合時代だからこそ彼は走ることを辞めた。 孫基禎伝説とは   孫基禎(そん・きてい/ソン・ギジョン)を語ろうとするとき、さまざまな枕詞が浮かんでくる。「悲劇のランナー」「祖国喪失の象徴」「走る独立運動家」……。いずれにしても日本人の自虐心を大いに刺激してくれるフレーズばかりだ。むろん、筆者もその日本人のひとりなのである。  孫基禎、日韓併合から2年目の1912年(明治45年)、中朝国境の鴨緑江のほとりに、