『荒地』を愛でる「火の説教」 17

Flushed and decided, he assaults at once;
Exploring hands encounter no defence;

火の説教3:T.S.エリオット「荒地」 (hix05.com)

顔を赤らめ決心して、すぐ襲う
探る手は如何なる防備にも遭遇せず。

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顔を紅潮させ、意を決した男は、即座に襲撃する。
まさぐる両手はいかなる反応も必要としない、

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 この二行は全て性描写である。しかも、強引なものだ。
 時代というのは、ここまで残酷なものなのだと思う。
 今、このような表現は出来ない。し、するべきでない。
 いくら露悪的でも一線を越えているように思う。
 かの有名な『荒地』も時代を越えない。
 ユリシーズだって今、ブルームは、所謂、売春街を歩いている。
 何か、心が苦しい。
 私だって男(性も自認も)だから性的なものは求めるものだが、
 詩(それは美しいもの)は、正常であって欲しい。

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