『荒地』を愛でる「火の説教」 14
He, the young man carbuncular, arrives,
A small house-agent's clerk, with one bold stare,
One of the low on whom assurance sits
As a silk hat on a Bradford millionaire.
あのニキビのある赤ら顔の青年の彼氏がやって来るのだ。
彼は家屋周旋屋の勤人、小柄な奴で無作法に人を見つめる癖がある
ブラッドフォドの戦争成金が被る
シルクハットのように図々しく見える
その男、例の青年面疔が、到着する、
小さな不動産屋の事務員、厚かましい視線で見つめる、
ブラッドフォードの百万長者がかぶったシルクハットのように
うぬぼれをかぶった卑しい連中の一人。
西脇訳は、もはや、彼の詩になっていないだろうか?
原文と滝沢訳のように直訳を照らしてやっと分かる。
面疔は、たぶん、差別用語だと思う。
だから、ニキビの赤ら顔の方が、いいだろう。
下に対する差別と上に対する憎しみを感じさせる文章だと思う。
エリオットもまた露悪的なことをするのではないか?
たぶん、関係代名詞の取り扱いで西脇訳と滝沢訳が変わってくるのだろう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?