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日本の原発最終処分場建設の現状

これまで世界の原発最終処分場について見てきましたが、今回は「日本の原発最終処分場がどのような状況にあるのか」を考えていきます。

今回見ていくのは北海道・寿都町。ここでは原発最終処分場の建設に対する住民の意見が分かれています。寿都町の議会だよりから読み取れる、最終処分場を建設するプロセスの中にある様々な課題を話し合いました。

まず、コロナ禍によって住民や町長の間での意見交換の場が少なくなる中、十分な意思疎通がさらに難しくなっています。ホームページを介してしか閲覧することができない意見交換の場に自主的に向かうということがハードルを作り出しているのかもしれません。

そもそも、最終処分場の建設を市区町村単位で考えることが適切ではなく、国全体さらには世界を巻き込んだ議論が必要という意見もありました。原発の解決が長期的目標であること、原発最終処分場の立地や技術の問題を考える必要があることからも、このような意見は当然出てきます。一方で、対話の場に完全な透明性を求めることが、様々な解釈をもたらし混乱を生むという意見もありました。

最終処分場建設の資金源についても疑問が浮かび上がりました。方針として原発保有の電力会社が中心に建設費用を捻出するようです。しかし、原子力発電を減らし、火力発電を減らす潮流下で果たして資金的余裕があるのでしょうか。

様々な問題に直面する原発最終処分場の建設決定。フィンランドで建設に至った過程と日本の現状を照らし合わせて考えることが、これからの原発問題解決につながる一歩となるかもしれません。

寿都町の議会だよりのリンクはこちらになります。http://www.town.suttu.lg.jp/common/img/content/cassette_6_pdf02_20211104_084655.pdf


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