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失点を減らす生き方 #8

得点は要らない。失点をしないことが肝要である。

社会人駆け出し

大学の入学試験にすらろくに行けなかった僕は、当然社会人としての勉強もしておらず名刺の渡し方とか渡す順番とか上座がどうとか全く知らないクソガキだった。敬語すらも微妙だ。

クライアントさんのミーティングに参加させてもらったことがあった。営業ではなくエンジニアみたいな立場で同席していたのだが、ドラマや映画で見るようなTHE会議室で、横長のドーナツ型のデスクに20名ほどが席についていた。営業部の先輩Aと同僚の彼Bとクソガキ3名でその席についた。

肘掛けが立派な椅子だった。同僚の彼が軽快にトークを始める。
僕はその肘掛けに肘をついてマフィアのボスのようなやたら偉そうな体勢で議論や説明を聴いていた。クソガキには偉そうにしてる自覚はない。

会議中、デスク下の足を思いっきりBに蹴られた。小さな声で「姿勢」と一言。

そこではっとした。言われなければ気づけないクソガキは、その後姿勢を正して厳かにそのミーティングを終えた。

僕自身、営業さんがどういう人達と仕事をしてどういう話をしてるのかとか全くわからなかったから勉強させてほしくて何か役に立ちたくて同行させてもらったはずなのに、席で偉そうにして、ただ失礼だけを働いた。

帰り道、Bから「ついてきて喋らないとか何もしないのはいいよ。たださ、迷惑はかけるなよ」と僕が叱られた。言葉がなかった。そのとおりだと思った。先輩Aさんには今でもそのことを思い出すし罪悪感がある。

得点しなくてもいいけど失点するなよ

この経験があって、僕にとっての座右の銘のとなった。

結婚の挨拶

妻の親御さんにご挨拶に行った時、玄関から上がる時に靴を揃えた。何か意識してたわけではなく当たり前のように行ってた。

あとから聞いたが義母さんから「ちゃんと靴揃えてたでしょう。ちゃんとしてる人なのねと思ったわ」と褒めてもらえた。

靴を揃えたところで別に得点があるわけではない。が、揃えないで部屋へ上がっていたら、ぽーんと散らばっていたら、きっと大きな失点になりえたかもしれない。結婚が許されなかったかもしれない。

靴を揃えても得点にはならない。失点しないこと。

もちろんそんな程度を失点とするような人は器が小さいとか文句をつけようと思ったら色々な意見がいえるが、不必要な失点は避けるべきである。

お土産

小田原に行った。小田原といえば東京から行けば箱根への通過点。堅城小田原で有名なあの小田原だ。お土産にカマボコを推してる小田原だ。

多分日本人でカマボコが嫌いという人はいないと思う。アレルギー等で食べられないはあっても好き嫌いがでるような食べ物ではない。つまりオールマイティであるということだ。
また言い方は良くないがめちゃくちゃ嬉しいものでもない。あってもなくてもよいような位置づけだと思う。

実は「あってもいいけどなくてもいい物」というのは、プレゼントには最適である。こういう物は自分では買わない人が多い。故に誰かからもらえると損は無く、得しかないのだ。

そもそもお土産を買っていかないのは失点の可能性がある。故にお土産は買うのだが、カマボコという物は得点にはならない。が、もらっても迷惑ではない。そしてリーズナブルである。

得点は要らない。お土産を忘れるような失点はしないこと。

得点にはならないが失点をしないお土産で、カマボコ以上の物を僕は知らない。

面談の対応

以前も書いたが採用面接を立場上やっている。面接時に採用と全く関係なくその人の人生相談にのったりすることがある。

またその人の人生にとって本当に弊社でいいのかという事を気にする。来るなら「こんなはずじゃなかった」とか「この人嘘ばっかりじゃん」みたいな裏切りや後悔をお互いしたくないということを伝える。

期待値のズレをできるだけ無くすようにしている。会社や事業や僕に対して強烈な負の感情を持たれないようにしてる。

この悪い印象というのは、未来の負債になると思っている。
この面談した人が成長し、僕の会社が倒産して僕が採用される側になる未来だってあるわけで、その時に「ああ、こいつ糞っすよ」と言われてしまったら打つ手がない。
取引相手に彼がいたらきっと商談にならないだろう。

気に入られる必要はない。が、わざと悪人になることもない

信用や評判というのは積み重ねても長い時間がかかるが、減る時は一瞬だ。


失点をしないとは

相手によって何の言動、何の行為が失点になるかはわからない。常識が人によって異なるから。

自分がされて嫌なことはしない。
そして、相手の立場になった時にされたら嫌なことをしないこと。

これで大半の失点は防げる。

自分がされて嫌なこと。冷静になれれば、これは理解できると思う。そして気をつけることができる。

相手の立場にたつことが出来ない人がいる。冷静になれる時間があってもできない人がいる。想像がつかないのだ。
色々な物語(漫画、アニメ、映画、ドラマ、小説、落語、漫談、講談などのコンテンツ)にふれて、自分だったらと投影し、感想や共感を誰かに発すると良いと思う。自分の言霊で血肉になる。
そうすれば、営業の先輩A、同僚B、義父、義母、面接相手といった色々な人達の立場を理解することができると思う。

どこかで成功を掴むためには得点をする必要はある。
が、失点する人、失点してきた人はその成功を掴むためのチャンスがもらえないし、チャンスを手放しているように思う。

得点は要らない。失点をしないことが肝要である。

おつした。

元々SEOの人でしたがウェブ関係ならなんでもござれの悪食です。言語、CMS(modxなど)、自転車、サッカー、オウガバトル、WCCF、ミニ四駆、TVゲーム全般、麻雀、武器・銃火器、未来・未知な物に反応します。