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何故Cyber_Fはリアルで運転しないのか

(現状)永遠の無免キッズ


  Cyber_Fという人間は心底機械、特にクルマが好きな人間だ。嘘だと思うならnoteでもTwitterでもYouTubeでもアメブロでも漁ってみるといい。たぶんクルマに微塵も触れてない投稿を探す方が難しい。となれば20代前半の今頃は適当なクルマを買って遊んでいる頃合いだろうし、実際大学に入る頃は免許取ったらバイトして中古車買って通学に使う物だと思ってたし、なんならジムカーナとかやる気だった。
  ところが実際問題この記事は大学に向かう電車の中で書いているし、週末に出かけるようなこともない。家のクルマもあるにはあるが、運転した回数なんて8進数で2桁に届かないくらいであろう。しかしクルマに対する興味が薄れた訳ではない。一応某ウイルスが日本社会に影響を与えるまでは学生フォーミュラをやっていたし、今でも暇さえあればレースゲームをしている。免許を取る前にしていたような妄想だって健在だ。車種はE36の318isだったのが「2代目インサイトもアリだな」なんて言い出し、競技もジムカーナからダートラに変わったが。
  では何故、僕は移動手段に専ら電車を使い、免許更新も経験したのに未だにTwitter峠でいう無免キッズのような生活をしているのか。

現代のクルマはでかすぎる(特定のメーカーではない)


  とは言ったが、正直に言って家のクルマだって一般的に見れば普通か、むしろ小さい部類のクルマだ。それを大型車呼ばわりしたところで車両感覚が欠如していると言われても仕方ないし、実際運転経験が少ない以上その指摘は的を射ていると言わざるを得ない。
  しかしながら問題はこれだけにとどまらず、左側通行の癖に運転席が右側にあるから左に寄せづらいし(だからE36に目をつけたのだ)、あのワイパー/ウィンカーレバーも僕はあまり馴染めそうになく、だったらF1マシンよろしく全部ステアリングホイール上のスイッチにしてほしいのだ。
  尤も、左ハンドル車はそれなりのハンデがあるし、これをすべて満足しようとしたらフォーミュラカーでも乗り回すしかなくなるのは重々承知だからまだ些末な部類と言える。


現代人のレベルが低い


  いや、「だからYAP遺伝子を覚醒させて来るアセンション時代に~」とか宣って怪しい水を売り付けるつもりはないから安心してほしい。それとそういう事を本気でやってる方々には関わらない事をおすすめする。
  前置きが長くなった。そう、はっきり言ってしまえばこの直前の段落までは前置きでここからが本題である。これがYouTuberの配信だとしたらこの段落以前を削除するだけで切り抜き職人の仕事が終わる。
  僕が言うレベルとは、自動車という容易に人間を殺しうる装置に対する危機意識である。別に具体例を挙げたり、或いは運動エネルギーを算出するまでもなく、車に跳ねられ/轢かれた人間が大怪我を負ったりもっと凄惨な結果を招くことは少なくとも現代日本で生活している皆さんならお分かりだと思う。

本当にわかってんのか?

だとしたら、無灯火の自転車で車道を逆走したり、車道にはみ出して歩いたり、横断歩道以外を横断したり、信号が青だからって右折してくる車の有無も確認せず突っ込んでくる輩はどういう了見なのか。ちなみに最後のは路上教習でのトラウマだが、彼らを人間にカウントしなければなるほど命題「人間は皆自動車の危険性を理解している」には反しないが、そうは警察が卸さない。検察も卸さない。裁判所も卸さない。第一、倫理的に問題がある思想だし、道徳に試験があったら即落単、留年確定だ。そこから導かれる事実として先の命題が偽、つまり「一定数の人間は自動車の危険性を理解していない」である。そう、何故かは不明だが、自らの命の危険を評価できない連中がいるのである。自動車が登場したのは約250年前、日本国内でも50年前には普及していた、つまりこの半年間に急に出現した、とかでもないのに。
  はっきり言って、ロクな安全確認もせずに横断歩道を含めた車道上に出るのは自殺行為でだし、もしそれが本望なら駆け込むべきは車道ではなく然るべき支援機関だ。


現在話中のため電話に出ることができません

  以上のようなディフィカルティがあっても"運転"に楽しみを見出だすことができれば場数を踏む気にもなるだろう。となると運転のどこに楽しみを求めるかという問題だが、幸いにして自動車を運転するという行為は僕に楽しみを提供してくれる。じゃなきゃレースゲームなんてやらない。流石に公道でアクセルを床まで踏む真似はしないがハイテックツートンのトヨタ・クラウンに追い立てられない速度域でもクルマとの対話を楽しむことは可能だ。
邪魔が入らなければ。
封鎖されていない公道上でA地点からB地点まで無事故で移動するには他の車のドライバーや、こちらの存在に気付いてすらいない歩行者やらと意思疎通を図る必要がある。それもノンバーバルで。無理だ。いや大多数の人間はできるのかもしれないがことCyber_Fにそれを要求するのは、買い被りというやつだ。そんな状態で信頼を置かれると早晩事故が起こる。
  だいたい、言語を用いたコミュニケーションだって日々齟齬が起きるのにそれに頼らずより伝達効率の悪い手段を使ってエラーが起きないとはいったいどういう理屈なのだろうか。
  思えば、駅のコンコースでさえ自分より遅い速度で、ブラウン運動よりはまだマシというレベルにはてんでバラバラに流れる人混みの乱流を掻き分け、追い越しながら歩いている人間である。あんな1t以上の箱でそれをやれというのは酷じゃないか。


現在地


 以上が"Cyber_Fのクルマ離れ"を助長している要因である。おっと、「いかなる場合も歩行者優先」などという、三丁目の夕日の時代なら兎も角これだけ路上に自動車が溢れている時代にそぐわない、ニュートンの三法則を無視した法令を忘れていた。まあ兎も角、Cyber_Fが実質無免キッズの状況から抜け出すにはもう暫くかかりそうだ。