toiro-midori

思考は息を吹き返す

身体は本能を取り戻す

歯車は回り始める


かみ合う細胞は課されていることを思い出す

生きることに理由はない

生き続けることに意味はない

新緑が芽吹いたという事実が欲しい


植えて、育ち、悠然とそびえ立つ

そこに要るのは生きたいという願望だけ

光を求める

水を求める

地に根を張る

生存本能はある

あとは雨風にさらされてどうなるか


歪な形になるだろう

見向きもされないだろう

望むものは手に入らないだろう

そうして育った私の生は枯れてわずかな土くれになる

それでいいと思えるように


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