toiro-aka

もう全て過ぎたこと

こと切れた血濡れの亡骸

もう全て取り戻せないと

青ざめた途端生きてる実感

ざわつく後頭部 少しの寒気

あとは悪寒 それと喪失感

走馬灯がめぐる だいたい自分のせい

惨めな自分がいとおしい


夕景にカラスが羽ばたく

叫び声が聞こえる

自分のものだと気づくのに少し時間がかかった

この場所ではこの声は誰にも届かない

それだけは確かで


鳴りやまない轟音は私を胎児のように包んだ

もう動かないそれを大事に抱える

ぬくもりが逃げぬよう


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