アドベントカレンダー企画2022 開幕宣言

はじめに

 こんにちは!cvpaper.challenge 運営メンバー(HQ)です。2022年も残す所あと1ヶ月となり、アドベントカレンダー(AC2022)の時期がやってまいりました!cvpaper.challengeでは2022の締め括りとして研究メンバーによる毎日投稿を行っていきます。前回[Link]は全ての記事に統一感をもたせ「論文化までのストーリー」ということで、研究成果を世に送り出すまでの過程をドラマティックにまとめつつも、このシナリオは誰にでもできるということについて書き綴ってきました。今回は趣旨を変え、アラカルト的に毎日異なるメンバーに投稿して頂きます。実は2022年の途中でcvpaper.challengeの研究メンバーは100名を超えました。実に多様でありつつも面白いことを考えるメンバー、興味深い取り組みを行っているメンバーがいます。ACの性質上25記事のみしか紹介できないのが大変惜しい(運営メンバー間では4並列で25 [人] x 4 [AC] = 100 [人]に対してAC2022を実施しようという案も出ていました 笑)のですが、逆に言えばそれだけ厳選された記事が揃います。12/2〜12/25までの24日間は、主に研究メンバーに対して2022の活動を紹介して欲しいという企画のみお伝えし、あとは各人の書きたいことを好きなように書いてもらう機会にしました。従って、運営メンバーすら、どのような記事が挙げられるのか楽しみにしております!ぜひ12/2から始まる連日の投稿を我々とともにお楽しみください。

 一方で、せっかく初日は運営メンバーが書いているので2022年にcvpaper.challengeはココが変わった!という要点のみお伝えいたします。

研究編

 まずなんといっても、トップ会議 / ジャーナルに複数の論文が通るようになったことです。CVPR2022(2件)、ECCV2022、AAAI2022、IJCVなど、分野トップの国際会議やジャーナルに論文が掲載できるようになり、少しずつ存在感が出てきたように思います。そればかりか、現在もCVPR2023に5件投稿中、それ以上の数をICCV2023に準備中、複数の論文をトップジャーナルに準備中、など来年も期待できそうな予感です。もちろん「CV分野の今を映し、トレンドを創出する」ための研究コミュニティが大目標であるため、国際会議やジャーナルはそのためのイチ手段と捉えていますが、Top-tierに論文を投稿し続け、厳しい査読を突破することは存在感を示すということは重要と考えております。

サーベイ編

 トップ国際会議網羅的サーベイは研究者としての知的体力を養うトレーニングとして毎年変わらず実施しております。CVPR2022網羅的サーベイ[Link]は6~7月に実施、ECCV2022網羅的サーベイ[Link]は現在実施中であり、年間の論文サマリ数はまもなく1,000本を越えようとしております。年明けからメタサーベイも実施し、研究メンバーは普段から論文を読むことを意識しておりますので、読了数でカウントするとさらに多い見込みです。常に知識を蓄積するのみならず、定例ミーティングにおいて議論を重ねていくことが研究コミュニティを強くしています。

 さて、今年特に変わった点としては書籍出版に多くの研究メンバーが携わったことでしょうか。代表例としてはコンピュータビジョン最前線(共立出版社)[Link1] [Link2] [Link3] [Link4]、Vision Transformer入門(技術評論社)[Link]、詳解3次元点群処理 Pythonによる基礎アルゴリズムの実装(講談社)[Link]が挙げられます。書籍では論文単位のサマリやサーベイ資料とは異なり、技術の体系化や実践できるレベルまで深掘りして、より平易な文章での説明や図解が求められるのでより深く理解することが要求されます。このように、現状各トピックにおいて造詣が深い研究メンバーが複数人在籍していて、実働やアドバイザとして議論に参加しているので、研究テーマや技術自体も叩き上げられている、というわけです。

コラボ企画編

 内部的なコラボは上記研究編やサーベイ編にて記載させて頂きましたが、外部とのコラボも実施しています。

MIRU2023

 まず一番の大型企画がMIRU2023[Link]とのコラボです!具体的にはMIRU若手プログラム委員、チュートリアル委員、MIRU研究メンターシッププログラム委員(旧:PRMU/CVIM研究メンターシッププログラム)のトップやその運営委員の多くがcvpaper.challengeの研究メンバーにより構成されています。若手プログラムやチュートリアルをcvpaper.challengeならではの実行体制にしたり、メンターシッププログラムについては研究メンバーに混ざって研究テーマを進めるなど、既にMIRU2023に向けた準備が進行しております。各運営組織同士の相乗効果も生み出せないか検討中ですので、次回MIRU2023をお楽しみに!数年後のことは分かりませんが「cvpaper.challengeなしではMIRUが成り立たない」という雰囲気にしてしまうことが目標だったりします。 

ResearchPort (RP)

 RPは現在cvpaper.challenge事務局とも言い換えられるくらい、なくてはならない存在になりました。各種運営会議への参加、外部との渉外、内部会議の日程調整、全体ミーティングの企画など、主要な働きを担っています(しかも無償で!)。AC2021にも記事[Link]がありますが、志で以て時間を共有するパートナーになりました。

AI-Scholar

 現在、メディアパートナー[Link]として機能しています。現在までにも網羅的サーベイのインタビュー、主宰へのインタビュー[Link]、YouTubeによるCCCのアナウンス[Link]、など我々の取り組みを外部に広報してくれる重要な役割を担っています。

ファイマテクノロジー

 網羅的サーベイにおいて、英語論文を日本語に翻訳するサービス1paper[Link]を無償提供頂いておりますファイマテクノロジーが挙げられます。現在までに300論文の翻訳、1人あたり3論文のライセンス付与など、多大なるご貢献を頂きました。

※その他、コラボさせて頂いている組織はありますが、権利関係等を鑑みて、公になっているもののみ掲載させて頂きました。

おわりに

 このようにcvpaper.challengeの2022現在地点においては、内的にも外的にも研究コミュニティを強くする仕組みを整備しております。各方面において制度自体に制限がありなかなか上手く行かないことも多いですが、優秀でモチベーティブな研究メンバー同士でアイディアを出し合い工夫しながら汎ゆる障壁も乗り越えてきましたし、それはこれからも変わりません。それはもちろん「CV分野の今を映し、トレンドを創出する」という志のためにあります。

参考資料

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