見出し画像

She is Legend Zepp Tour 2024"We are 春眠旅団" Zepp Nagoya公演 感想

She is Legend、2nd live tour "We are 春眠旅団"。 前回の"Extreme Flag"ツアーのファイナルから、わずか4ヶ月後に開幕。しかもアルバム"春眠旅団"を引っ提げ、会場も大きくスケールアップしたZeppツアー。怒涛の勢いで進むシーレジェの姿を、瞳の奥に録画するべくZepp名古屋へ馳せ参じた。

ライブ当日、ゲリラ豪雨に襲われ身体を震わせながら会場へ入る。前回のツアーも名古屋は雨だったなぁとかぼんやり考えていたが、そんな腑抜けた思考は吹き飛ぶほど会場の熱気は凄まじかった。

ヘブバンユーザーにはお馴染みのBGM「勝利の雄叫び」とともに2人が登場、会場のボルテージが上がる。

そして大方の予想通り、ツアータイトルでもある「春眠旅団」から旅が始まる。作曲した麻枝自身が"化け物みたい"と評する曲も華麗に歌いこなし、ここまでの旅路で磨かれたスキルを感じた。曲後半に来る"教えて"のロングトーン、そこからのラスサビが美しい。2曲目に「ありふれたBattle Song 〜いつも戦闘は面倒だ〜」という激しいサウンドの曲を置く名采配が光る。サビで叫べると否応に昂っちゃう。

次に繰り出されたのが、現状での最新曲「闇夜のKomachi Vampire」。曲名だけでイロモノ感がビシビシ伝わってくる。後のMCにて笑わずにタイトルコールするのが大半だと明かしていた。実際曲名に負けないくらい尖っていて、ひりつくサウンドや捲し立てるラップに、レーザーの演出が相まりめちゃかっこよかった。

そして「Heartbreak Syndrome」「Thank you for Playing ~あなたに出会えてよかった~」と続く。
クラップや"ラララ"の合唱、更にユニークな振り付けもありの"楽しい"ライブの時間。個人的にはアウトロ後の、オルゴールパートが無かったのが残念ではある。

ここで「White Spell」のシーレジェ版「白の呪文」。これをネタバレ無しでくらえたのはデカい。曲後半は、けっこう雰囲気変わってた気がする。そして麻枝リフレインを聞き逃さなかったぞ、僕は。あとサビが4つ打ちだった気もするけど、原曲は違うから勘違いかもしれない。とにかく速く音源で聴きたいです。

余韻に浸る会場は「How'severything」で再び盛り上がる。鈴木さんによる"ちびっこ一行だぜ"のロングトーンが最高でした。

楽しげな雰囲気とほのかに漂う切なさを、扇情的に描く「さよならの速度」がここで差し込まれる。旅の終わりを別れを想起させる楽曲が、このタイミングで来るのは驚いた。XAIさんのハミングや4つ打ちが気持ちいい序盤から、徐々にテンポが速くなり高揚感あるサビにたどり着くのが最高。

鈴木さんが舞台袖に捌ける。敬虔なレジェンダーなら次の曲を察したはず。唯一のバラードでソロ曲「陽のさす向こうへ」は圧巻だった。個人的に前回のツアーで聴いた「贅沢な感情」より、格段にエモーショナルな歌唱で、完全にZeppという広い会場を飲み込んでいた。

ここからはひたすらアッパーな曲で殴られる。バンドメンバー紹介のセッションから「Dance! Dance! Dance!」はこのライブの個人的ハイライトだ。やっぱりライブ映えが素晴らしい、めちゃくちゃ踊った。"Dance! Dance!"の掛け合いにテンション上がっちゃう。

「War Alive 〜時にはやぶれかぶれに〜」「World We Changed」そして原点の曲、「Burn My Soul」と大盤振る舞いだ。

終盤は「放課後のメロディ」「死にゆく季節で僕は」「Goodbye Innocence」と、疾走感や美しさにノスタルジックまでもを内包する、ユーザー人気の高い楽曲で畳み掛ける。「Goodbye Innocence」のイントロで、光る棒を青に変えるレジェンダーの瞬発力は、目を見張るものがあると思う。サビで2音ずつ歌い分けるのはいつ聴いても凄まじい。この2音ずつの歌い分けは、決してノリやすいものではないと思う。それでもこの曲が本編トリに置かれるのは、ヘブバンというコンテンツの色が出てるなと感じた。相変わらず2サビ終わり、鈴木さんによるのロングトーンが最高。聴いていて気持ち良すぎる。

アンコール1発目はまさかの「Arch of Light」で驚いた。アルバム"春眠旅団"収録曲を差し置き、オルタナアレンジで披露するあたり、シーレジェの2人がかなり入れ込んでるのが伺える。

その後MCにて惜しくも不発に終わった、御当地コーレスについて触れていて面白かった。そんなゆるゆるムードのMCから、一気に会場を盛り上げたのは「起死廻生」。起爆剤的な役割をしっかり果たしていた。それが魂の仕組みなんだな。

最後は「Long Long Spell」で大団円。いつまで続くんだ?の気持ちと、いつまでも続いてほしいの気持ちが混ざり合う"LaLaLa…"の合唱に、会場は多幸感で包まれ旅の幕は閉じられた。

シーレジェのライブを観るのは2度目だったが、前回と違うのは2人の頼もしさだったと思う。ヘブバンリリースとともにシーレジェという概念が誕生し、前回のツアーで肉体を手に入れた。そして今回の春眠旅団ツアーで、その肉体は更に大きく成長したように思える。会場のスケールアップはもちろんだが、アルバム"春眠旅団"を中心に、初期のキラーチューンや新曲を織り交ぜるセトリを歌いこなされると、否応なしに頼もしくなったと感じてしまう。

この夏シーレジェは、初の海外公演『BilibiliWorld 2024』や『アニメロサマーライブ2024』など、ヘブバンの枠を越えてのライブを控えている。春眠旅団ツアーを経たシーレジェが、そこでどんな存在感を放ちどれくらい爪痕を残せるのか、期待せずにはいられなくなるライブだった。

#ヘブバン #シーレジェ #春眠旅団 #ライブ #音楽









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?