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〈物語〉シリーズと青春を歩んだオタクが〈物語〉シリーズの曲を聴いていく 其ノ壱
──僕たちの青春が帰ってくる。
2024年7月6日から、ABEMAにて帰ってきます!僕達の青春、それすなわちアニメ『〈物語〉シリーズ』が!
ちなみに僕達とは2010年前後にオタクをしていた、もしくは現在進行系でオタクしている人を指しているつもりです。 そしてそれは、あながち間違いではないでしょう。それくらい"あの頃"のオタクが避けては通れない作品、それが〈物語〉シリーズです。
西尾維新による独特な文章や奇抜でエキセントリックなキャラクターを、わけが分からなかったり分かったりする演出やモチーフ、めちゃくちゃな密度の台詞やモノローグで、スタイリッシュにアニメーションへと落とし込んだ怪作。そこで繰り広げられる淡々と進行する混沌に、オタク達は皆虜になっていっていきました。
そんな時代の熱を浴びながらすくすくと育った僕は、新作アニメの発表を知った瞬間歓喜の渦に巻き込まれ、その流れのままに流され続け「とりあえず曲聴いていくぜ!!!」となったのでした。
化物語
ひたぎクラブ/staple stable
記念すべき1曲目。ボーカルは戦場ヶ原ひたぎ(斎藤千和)。改めて聴くと懐かしさで泣けてくる、マジで。本編での戦場ヶ原さんはツンツンしてるのに対し、とても澄んでいて爽やかな歌詞とサウンド。それに美しい歌声が相まりとても心地よい。落ちサビの、"もどかしすぎる距離 背伸びしてみた 今日はね これが私の精一杯"がいじらしい!アニメだと実写の街の風景を、ひたすらホッチキスが閉じていき、ラストで巨大な戦場ヶ原さんが現れるというOP映像付きです。初見で大層な衝撃を受けました。
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まよいマイマイ/帰り道
急にOP変わって当時ビビりましたね。ボーカルは八九寺真宵(加藤英美里)。大量の八九寺が登場するカオスな映像。電子音を取り入れたテクノポップ×アニソンみたいな印象の曲。あとPerfumeぽさを感じる。「エレクトロ・ワールド」とかなんか似てません?でもラスサビで転調すると、ちゃんとアニソンだなぁと感じます。ひたすら後ろでピコピコピコピコ鳴っているのが非常に忙しなく、八九寺の騒がしく健やかなロリキャラ感を見事に表してますね。
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するがモンキー/ambivalent world
そういうバンドの曲って感じで良き!ボーカルは神原駿河(沢城みゆき)。まさに青春って感じの曲。あまりにもそういうバンドっぽい。歌詞も曲もポップなガールズバンド過ぎる。あまりに過ぎてそれしか言うことがない。でもでも、パステルカラーのOP映像は印象に残ってます。百合の花の上を走る神原が、最終的に戦場ヶ原さんに真っ二つにされるやつ。
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なでこスネイク/恋愛サーキュレーション
この曲を知らないならオタクを名乗るに値しない。
そんな暴論が過言でないように聞こえてしまう、それほどの名曲。まあ最近はTikTokとかあるし、アニメ知らなくてもこの曲は知ってるパターンもありそう。ボーカルは千石撫子(花澤香菜)。この曲を聴くと、開幕の"せ〜のっ"で瞬時にトランス状態に陥り続く"でもそ〜んなんじゃだ〜め"で理性がトロトロに溶けてしまう。そんな魔性の1曲。途中で入るクラップも心地よいアクセント。甘々Voiceでまくしたてるラップ、良いよね。相対性理論の「13番目の彼女」とかを彷彿させる。まあ「恋愛サーキュレーション」のが先なんだけどね。
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つばさキャット/sugar sweet nightmare
この曲もそういうバンドっぽい。ボーカルは羽川翼(堀江由衣)。「ambivalent world 」はシンプルにガールズポップだけど、こっちはダークでな雰囲気。サビのどうしようもなく切実だけど、どうすることもできない想いを綴る歌詞が切ない。ストリングスが効果的に入ってる。落ちサビ前の間奏とかたまらんですな。シリアスで美しいストリングスからの、激しい感情を露わにさせるようなギター。ラストは転調しつつコーラスで盛り上げて締め。感情が揺すられるとはこのこと。羽川翼の曲としてこの上ない構成だし、単純に楽曲としても見事。最高です。あと羽川さんがおっぱい揉みしばかれてる映像は、田舎の純朴なキッズにとって刺激が強めでした。
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偽物語
かれんビー/二言目
まさかの戦場ヶ原さん(斎藤千和)の2曲目。何故火憐ちゃんを差し置き先に戦場ヶ原さんだったのだろう? 「staple stable」と比べると都会っぽいというか、機械的に感じる。オルゴールを巻いてるようなSEが入ってるんだけれど、それをカッターの刃を出し入れする時の音だと解釈してる人を見て、なるほどな!と思った僕はアホかもしれない。それくらい気付け。
歌詞は相変わらずいじらしい少女みたい、というか2曲目でいじらしさがかなり増してる気がする。歌詞がひたすら恋する女の子って感じ。でも化物語を見た後だと、戦場ヶ原さんってこういう側面あるよなぁと自然に受け止められます。
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かれんビー/marshmallow justice
アニソンのお手本みたいな曲。ボーカルは阿良々木月火(井口裕香)だぜ〜。ブラスの音が陽気で熱いね!
聴いてて気分良くなっちゃう!曲名はマシュマロだけど、個人的にそんなに甘くはない気がします。サビの"手を繋ぎ〜"と"君となら〜"がなんか好き。OP映像の火のエフェクトがビビットでかっけーです。
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つきひフェニックス/白金ディスコ
これも有名だよね、ニコ動でめちゃ聴いた記憶ある。ボーカルは阿良々木月火(井口裕香)だよ〜。曲調はめちゃくちゃ和風。ディスコミュージック×和風ってことなのだろうか?ディスコミュージックと聞くと、4つ打ちで踊れる曲みたいな漠然としたイメージがあるけど、実際はどんなものか分かんないなぁ。ところどころで入る月火ちゃんの合いの手が癖になる。
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猫物語(黒)
つばさファミリー/perfect slumbers
ボーカルは羽川翼(堀江由衣)。羽川さんの2曲目ですね。アニソンにあまり似つかわしくない、ミドルテンポかつバラードの曲。それに分かりやすく派手な盛り上がりも無い。全体的に羽川さんの曲らしい暗い雰囲気で、哀愁を纏う夜を感じます。歌い出しが"黒い闇の中"だしね。この曲もストリングスが入ってる。というかストリングスを際立たせるように、それ以外を控えめにしてるようにすら感じますね。
ラスサビ前の間奏、オルガンも入ってますね。闇の中から救いを求めるような、そんな敬虔な祈りを捧げているように聞こえてしまう。
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今回のオチ
まあオチなんてものは用意してないのですが、"今回のオチ"ってフレーズを使いたかっただけです……
其ノ壱では俗に言う「ファーストシーズン」の曲を聴いていきました。ちなみに今回だけで9曲になります。ヒロインごとにOP変えるって誰が言い出したんだろう?そしてそれを実現しちゃうのやばい。曲や映像作るのだってタダじゃないのに、本当にすごい話ですよ。
それぞれのヒロインが癖のある、奇抜なキャラクターなので、それに合わせて自然と楽曲もバラエティ豊かになって聴いていて楽しかったですね。
それともうひとつ、〈物語〉シリーズの曲は否応なく僕に"あの頃"の感覚を思い出させる。2010年代のマインドが蘇る、なんというか"研ぎ澄まされる"ようにすら感じる。それは多分、僕が"あの頃"に囚われているからなんだろう。〈物語〉シリーズではなくたとえば、「けいおん!」や「中二病でも恋がしたい!」の曲でも同じ現象が起きるのだろう。誰だって本能には抗えない。このまま何もかも投げ捨てて、君とアニソン巡礼の旅に出たい。
この熱が冷めなければ、其ノ弐も書くことになるでしょう。その時はまた読んでくださると幸いです!
最後まで読んでくださり、有難うございました。
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