なんだっていいよ

「お葬式で語られる人生なんて自分のことなのに他人事のように聞こえるんだろうな。綺麗に私のこと語るでしょ、tpoにふさわしく語るでしょ、ダメだよ、酷いよ、しおらしいね。
私がこんなことを考えるのは愛を知らないから?」

君の詩を読む、君の死を呼ぶ。
いかないでって口にしてたけど、死んでって願ってたのかもね。
もう限界ってことが多い世界で喚き散らしていた私はどこですか?
語れば語るほど詭弁。
もういいよ、と私は言うけど泣き声に掻き消されてしまう、ああああ、やめて。
死にたいって、葬式に来ないでって言わないで。

私は、死んだら星に成るの。
成れるものだけが成り、成りたいものに成れるよ、なんたってそれは生きてきた特権だから。
死んだらお別れなんて寂しいから星になってあなたを見守りたい。
でもその星からあなたは見えるのかな。
こっちから星が見えても、あっちから私は見えないでしょ。
遠いだけなのにまるでマジックミラーみたい。
酩酊感、焦燥感、それと少しの吐き気。

人をよくお花に喩えるけれど、私はそう思えない。
歳を重ねればそう思えるのかな?、
長く生きている人が美しくない花のようで嫌になってしまう、
私達はどこまでも人で、
むしろあっちにいってから花やら星やら川やら海になる。
生命に成る。それか終わる。選べるんだよ。
成れるんだよ。
私はそう思うし信じたいよ、ほら、今もこの地球でどんどん命が生まれて、あちらでもどんどん命が生まれている。
枯れるじゃなく、生まれるための死だよ。
私達はまた生きるために死ぬんだよ。
ねえ、そうだと言って って私はまた亡くなった方に思いを馳せる。


ああ、、、、あああああ


そっか、生まれ変わるなんて事実に気付いたら人は狂ってしまうんだ。
もう生きる意味などないと思うんだ。
お土産話するために生きようとか、きっとあの人に会えるとか、あの人がみていない世界を少しでも目に焼き付けようとかそういうこと全部思えなくなるんだ。
真っ暗だ。
生きてるのに。
そんなの、死ぬより怖いな。
なあ、そうでしょ?
だからみんな気付かないふりをしているんだ。とかやっと気付いたの、わたし。


「愛してる」がI love youに聞こえないあの子のこと。
死んだってなんだって僕は真っ直ぐ見つめてるから、安心して死んでいいよ。
あなたのこと僕が知る以上には綺麗に語らないから、思い出も感情も思いも何もかもここにあるから、強く手を握ってるよ。

「お葬式で語られる人生なんて自分のことなのに他人事のように聞こえるんだろうな。
でもそれでいいよ、
あなたからみた私はあなただけのものだって思っていいってことでしょ?
わかんないけどさ、それって愛みたいだね」

そうだよ、愛だよ

君と一緒にいられるならもうなんだっていいよ
愛伝えるためならなんでもするよ

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