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ゴールデンカムイ ☆87

事情があって携帯を新しく契約する事になり、

その時、DMM TVというのが1ヶ月無料で付いてきた。1ヶ月過ぎると550円かかるが、たまたま見たかった『薬屋のひとりごと』『SPY×FAMILY』など見れたので、そのまま継続して視聴を続けている。

なので最新のアニメはだいたい何時でも見放題で楽しめる状況だ(実際は忙しくて時間がないのだが)。

『葬送のフリーレン』『ダンジョン飯』の時期と重なったのもラッキーだったかも知れない。

そんな中で『ゴールデンカムイ』も1期の1話から見直す事が出来るのである。

これは大人気作品で、もちろんアニメが始まる前から原作を読んでいた。日露戦争、北海道の歴史、アイヌ文化が背景としてかなり丁寧に、緻密に描かれており、

そんな中で土方歳三率いる元新選組の一派と、切れ者鶴見中尉の第7師団と、主人公の「不死身の杉元」とアイヌの少女アシㇼパが莫大な黄金の埋蔵金をめぐって三つ巴の攻防を繰り広げる冒険活劇なのだが、

常に死と隣合わせのようなスリリングな展開の中で、杉元とアシㇼパ達はどんな時にも必ず食事を摂っている。時には、敵も味方も一緒になって食事をしている。

腹が減っては戦ができぬ、は『ダンジョン飯』だけではない、むしろこちらの方がよりリアルである。

和人とアイヌの文化交流も、食事が主眼となっており、杉元はアシㇼパによく訊く「ねえ、アシㇼパさん、ヒグマって美味いの?」「エゾジカって美味いの?」その度にアシㇼパは言う「ああ、脳みそに塩を掛けて食うと美味いぞ」

ま、私も動物の脳みそはあまり食べた記憶がないが、アシㇼパさんが言うなら美味いのだろうと思うし、普通なら食べたくもないけど、アシㇼパさんがススメてくれるなら黙って食べるだろうと思うのである。

それほど、日露戦争の英雄、ちょっと頭のイカれた荒くれ者である「不死身の杉元」とアイヌの少女アシㇼパの交流は、微笑ましく、愛おしい。

最初はエゾリスを捕獲して、皮を剥ぎ、包丁でチタタプする事から始まった。

チタタプとは、アイヌ語で「我々が(チ)たくさん叩いた(タタ)もの(プ)」という意味で、肉や魚を小刀で細かく刻んで食べる料理だ。

我々だからアシㇼパと杉元が代わる代わるチタタプする。要するにタルタルステーキ状にするのである。

これを普通は生のまま食べるが、アシㇼパは慣れない杉元に団子にして煮て出してあげる。



この時のチタタプの味は、さぞかし美味かったであろう。ヒンナヒンナ

ヒンナとは、「ありがとう」の意味であり、命の恵に対する感謝であり、日本語の「頂きます」と同じである。

そうして、何回も食事のシーンが出てくるが、この時アイヌであるアシㇼパは、まだ味噌の存在を知らない。味付けは、塩だけのようである。

たまたま味噌を携帯していた杉元だが、それを見たアシㇼパはオソマ(うんこ)だと言ってバカにするのであるが、

話が進むうち、遂にアシㇼパも味噌を食べて(桜鍋)、その美味さに驚嘆するのだ。

これ、ストーリーよりも印象に残っているところだ。

初めて味わう味噌は、どんなにか美味かっただろうか?

ヒンナヒンナ。

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