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アイドル ㉒

私の自己紹介文によると、映画の記事も書くとあるが未だに1つもあげられずに今日に至っている。(少しだけチャップリンの事に触れてはいるが)

昨年の邦画映画ランキングをみてみると当然のようにアニメが上位を占めていて、『スラムダンク』も『名探偵コナン』も知ってはいるが、今さらそれについて私が云うことは何もないような気もする。

映画を語るならば、それよりも今名画座で上映される鈴木清順の『陽炎座』、『ツィゴイネルワイゼン』とか『タクシードライバー』、『イージー★ライダー』の方に、どうしても食指が動いてしまう。映画の事はも少し体制を整えて、また日を改めて書くことにする。


『推しの子』(原作 赤坂アカ×作画 横槍メンゴ)を読んでみた。
アイドルの世界は完全に門外漢な私だが、社会現象ともなった人気マンガを外から眺めた感想など記しておこう。

日本に於いてはアイドル文化が爛熟している、アイドルは「最高の嘘つき」であり、ファンはその奴隷である事を恥とせず、むしろ肯定して楽しんでいる。

そのように高らかに宣言している作品を受け入れて楽しんでいる文化は爛熟以外の何ものでもない。某国営放送の『あまちゃん』が2013年の作品で、あの世界から10年進むとこうなるのね。

私の前の職場に、某アイドルグループにハマっている50代の男がいた。彼の情熱も凄まじく、収入のほとんどをその推しに使っているようだった。同じCDを何枚も購入して、職場の人にただで配っていた。

何の為に??彼もバカではないから推しの彼女をどうにか出来るなどとは考えてはいないようだった。正に奴隷であることを自覚して、全てをあきらめて尽くしているように見えた。

しかし『推しの子』では更に熱狂的なファンが、裏返って「推し」を圧迫し、追い詰めていく。

昔の熱狂的なファンにも「美空ひばり塩酸事件」のように大きなトラブルになる事はあったが、今はSNSで攻撃するのも簡単な時代になってしまった。

『推しの子』が受けたのは、芸能界の今を的確に捉えていてリアルだからだろう、芸能界の今の仕組みがどうなっているのかが見えるような気になる。アイドルのリアルな生活レベル、実際の収入がどの程度なのか読者は知ることが出来る。

ちよっと可愛いだけ、歌や踊りがうまいだけでは進めない壁がある。そこにとどまるには自分の立ち位置を自覚する分析力と、それに対応できる高いコミュニケーション能力が必須である。

そになに過酷な世界でも、アイドルスターを目指して芸能界入りする若者は後を絶たない。そうとうタフなメンタルだと感心してしまう。

ん~~、こんなものかな。






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