見出し画像

前に進め

自分の気持ちを言葉にすることってほんとに苦手。でもこんな素敵な企画があるのだから自分っぽく、泥苦い過去を振り返りながら書いていこうと思います。
(この為にめっちゃ時間かけてメモ使って書いたので見て欲しい!!!笑)

クリープハイプとの出会い。出会いという明確なものはないが、気づいたらクリープハイプの曲を聴いていて、日常の中に溶け込んでいて、私が生きるために欠かせないものとなっていた。
少し自分の過去を振り返る。
私は小学校1年生の時から陸上競技をしていて、中学、高校も陸上部に所属した。中学では鬼のように怖い先生の元で教わりたくて、父とアパートを借りて(越境的な?)3年間過ごした。怖いってわかって行く私はドMなのだろうか。
高校も強豪校に行き、部長も務めた。私の生活はいつも「陸上」が中心に回っていた。
でも陸上が楽しくてやっていたのは小学校の時だけだろう。中学の時は、全く結果も出ず、その焦りから部活後毎日自主練習をした。顧問の先生からはいい意味で「お前は変態だ」なんて言われたこともあったけど、怒られるのがほぼ毎日。走るのが嫌になって怖くなった。でも親に恩返しがしたい、アパート代とかお金がかかっていることは分かっていたので、結果出ずして終われないと思って、努力しまくった。でも結果はなに一つでなかった。むしろ貧血、過食、最後には怪我をして不完全燃焼すぎる終わり方で中学の3年間が終わった。

高校は運悪く同級生の部員ほとんどが県のトップレベルの子ばかりで私の出る幕はなかった。私は真面目すぎたので、顧問からは良いように使われてばかりで、怒られ役、草むしり、グラウンドの整備、いわゆる雑用がほとんどだった。私は清掃員か!ってツッコミを入れたいくらい。あと、女子特有の人間関係もかなりだるかったなぁ。毎日毎日しんどいくて、はやく辞めたい、死ね死ねってずっと思っていた。でも弱いから言葉に出すことなんてとてもじゃないけど無理だ。心の中でずっと愚痴っていた。
辛かった。なぜ自分だけこんな思いをしないといけないのだろう、神様なんていないと思っていた。(それは今も思ってる。こんな私は捻くれているだろうか。)
親にも沢山怒られてきた。前はあーだったのに、こうだったのに、とか言って親は過去を振り返りたがる。私はそれが大っ嫌いだった。
毎日が憂鬱だった。まだ20年も生きていない自分が人生を語るのは烏滸がましいが、私の人生富士山レベルの山しかないなって思っていた。それくらい報われることがなかった。

クリープハイプというバンドはなんとなく知っていた。確か高校入学する前くらいかなぁ〜。YouTubeを見ていた時にたまたまおすすめに「栞」のmvが流れて、凄く声が、独特だなぁって率直に思った。あまり覚えてはいないが、、
でも、聴いた時、凄く耳の心地が良かったというか、中毒性があった。尾崎さんのハイトーンボイス。今まで聞いたことのない声、歌詞に釘付けになってしまった。まるで私の心の中の愚痴を歌詞にしたようにも聞こえた。気づいたらずっとリピートしてて。そっから少しずつクリープハイプの音楽を聴くようになった。最初は栞とイトを聴いていた。歌詞の意味とかなにも考えずただ、耳心地が良いという理由から。特にイトのイントロはめちゃめちゃ好き。トゥルルッ、トゥルルッ、トゥルルッテテーのとこ!今も好きだ。クリープハイプをもっと知りたくなって、サブスクにある曲をランダムで聴いていた。
ある時、尾崎さんがあたり好んでなさそうなTikTokの動画のコメント欄に「二十九、三十」めっちゃいいっていうコメントがあった。私は早速聴いてみた。初めて聴いた時のこと、すごくよく覚えている。イントロから涙が止まらなかった。初めて聴いた曲なのに。なんだろう、凄く惨い気持ちが蘇ってくるのに、それと同時に優しさに包まれたような感じがした。

いつかはきっと報われる
いつでもないいつかを待った

歌詞を聞いた時、まるで私を代弁してくれたかのように聴こえてきた。「いつかはきっと報われる」何度言われてきたことか。どうせお世辞だってわかっていた。結局待ち続けたけど報われることはなかったしね。努力しても何もかも報われなかった。親にも申し訳ない。悔しい。ただひたすらに悔しかったし周りが羨ましくて嫉妬してた日々。
歌詞を聴いて涙が止まらなかった。今までずっと自分の心の中だけで思っていた気持ちや他人への愚痴をこの曲が共感してくれて、私を救ってくれた。
クリープハイプに出会う前は、なんとかしてポジティブ思考にしようといかにも前向きな曲を聴いて、前向きになれる本を読んで自分の型に無理やりはめ込もうとしていた。それが辛かったし自分に合わないことは分かっていた。幼いながらに、自分の気持ちををどこかで共感してもらおうと必死だった。そして救ってほしかった。でもむしろ苦しくなった。前向きになれない自分に、できない自分が嫌いになって。悔しくなって。消えたくなる。
でもクリープハイプと出会ってから、「二十九、三十」を聴いてから、全てが壊された。それと同時に楽になった。なんでだろう、言葉一言一言が重くて考えるだけで苦しいのに。
でも私にはとても共感ができて、嬉しかった。

前に進め

ストレートな言葉すぎる。でももの凄く刺さった。今まで読んできた本の言葉のどれよりも背中を押してくれた。雑用ばかり、怒られてばかりの自分に一緒になって頑張っていこうと寄り添ってくれている気がした。
そこから毎日「二十九、三十」を聴くようになった。その度に共感して、救われて、頑張ろうと思うことができた。そして現在に至るまで、前に進むことができている。
高校最後の大会も怪我をして出ることすらもできなかった。それもそれで私らしいが。笑
引退まで雑用の日々が続いたが、クリープハイプの曲が毎日励ましてくれて、救ってくれた。真っ黒なところから少しだけ白を足してくれたように。

初めてのライブは2023年3月12日の幕張メッセでのアリーナツアーだった。やっとの思いでいけたライブ。部活中心だった私にとってはクリープハイプのライブに行けることが無縁すぎた。でも引退したし!意を決して、1人で参戦。不安な事も多かった。整理券がなくてグッズは買えなくて、情報力不足だなとつくづく感じた。ライブまではホール内のファミレス?みたいなところでラーメンと唐揚げを食べた。美味しかった。ちなみに私は塩ラーメンが好きだ。(甘いものも大好きです!)クリープハイプの皆さんは何味が好きですか?
会場に入る。開演に近づくに連れオーケストラの音楽の音量が大きくなって緊張が高まってきた。大きな拍手の中、クリープハイプが出てきた。うわ、本物だ。最初に思った事だ。
身も蓋もない水槽から始まった。
なんかもう凄かった。圧倒されすぎて正直あまり覚えていない。
尾崎さんの野次が会場中に広がる。体全身でクリープハイプの奏でる音を聴くことができた。ずっと鳥肌が止まらなかった。同時に自然と涙も出てきた。やっぱり、イヤホンで聴くのとは比べ物にならない。
尾崎さんは話も面白い。mcも凄く楽しかった。
お客さんを煽ったり、褒めたり、励ましてくれた。その話の中で尾崎さんが、「このバンドは探って、探っている人にしか見つからないバンドだと思ってる」興奮しすぎて正確には覚えてないが、これを聞いた時、自分の過去が蘇ってきてまた涙が溢れた。本当にそうだ。探っても探っても幸せがなかった私にクリープハイプが共感してくれた。
そして言葉として伝えてくれた。
それだけで私は幸せになることができた。
世の中の正解を常に探している。でも私の正解は世の中とは違っていて、常に壁に当たる。誰にも共感されない、うまくいかない、どんどん腑に落ちてしまう。尾崎さんが何気なくmcで言った言葉かもしれない。でも私は凄く凄く救われる。自分の思う道を進んでいいのかなって思うことができた。
時間はどんどんすぎていく。興奮がおさまらない私は夢中で楽しんでいた。尾崎さんが後悔が残らないようって言ってたから少し恥ずかしかったけど焦らし焦らしの中のSEXしよう!は大声で叫んだ。ふぅ〜気持ちいい!最高。笑
そんなこんなでいよいよ最後の曲になった。

最後の曲は「二十九、三十」だった。

素直に嬉しかった。生で聴けるなんて。それだけで十分幸せ。
大画面の映像にはコロナ禍での渋谷のスクランブル交差点、難波の戎橋、新宿駅などが映る。普通であれば、多くの人が訪れる場所だ。でもその映像の中では人はいない。ガラッとした風景。まるでまだ世に公開されてない新発売日商品のようだった。私たちの日常が失われて、壊されていく。尾崎さんの言葉と共に蘇っていった。同時に私は、現役時代の泥臭い過去も蘇ってきた。染みる。染み渡る。体全体で声を浴びた。思いを重ねながら。
前に進め、前に進め、
突然音が消えた。
ギター、ベース、ドラムの音も聞こえない。そして尾崎さんの声がホール中に響いた。

前に進め。

ライブが終わった。私の初めてのライブ。なんだろう、あぁ終わってしまったという劣等感となんか清々しい気持ち。余韻という言葉だけじゃ片付けられないようなそんな感覚。
人混みの中、家に帰る。クリープハイプの音を聞きながら。そして明日も同じ日常が始まる。
明日も明後日も明明後日も、私は普通の人とは違う道で生きていくのだろう。明るいところにはいけないかもしれない。でもいい。
クリープハイプがいればそれで私は十分だ。十分すぎる。これ以上幸せなことはないだろう。

いかにも 普通の 普通ってなんだろうな

普段抱えている世の中の常識への不満、人間関係、普通ってなに?多様性を求める社会?は?なんなんだよ、と腹を立てる。毎日毎日イライラする。
でもクリープハイプが日常で感じてる違和感、不満を言葉にしてくれて、音を奏でてくれて、曲にしてくれる。そして前に進ませてくれる。
クリープハイプには感謝してもしきれない。
私にはライブに行き、CDを買い、グッズを買い、曲を聴くことくらいしか恩返しができないかもしれない。でもクリープハイプにいつか恩返しができるように前に進んでいきたい。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、こんなにまとまりのない文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも死ぬまで一生クリープハイプを愛し続けます。なので一緒に生きてください!!!

この企画を通じて、クリープハイプへの感謝の意が少しでも伝わればなと思います。この企画を運営してくださった方々、本当にありがとうございます。



#だからそれはクリープハイプ
#クリープハイプ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?