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若草日記 5/22 晴れ

令和 6 / 5 / 22 (水曜)
天気 晴れ  気温 8 ~ 24 ℃

 今朝もリアルな夢を見た。
最近、頻繁にリアルな夢を見る。
 これはもしかして、夢の中で小説を書いているのだろうか?

 今朝の夢は、ある立派な小説家の方が、隣りに住んでいる設定だった。
 私と主人は、健康で明るい雰囲気でした。

 話しは、その小説家の人が亡くなって、小説家の家政婦さんとの会話の場面から始まるのでした。
 私は、彼女とお茶を飲みながら、今後の事を尋ねていたのです。

「残った家は、貴方の物になるのでしょう?」と、私が聞くと、

「そうなのだけど、今住んでいる家があるから…。」
 少し困り顔だった。

 ようするに、彼女は賃貸の家に住んでいて、小説家の家に通っているのだった。
 小説家は、天涯孤独で、彼女に財産の一切を残したのだった。
 だが、彼女にしてみれば、こんな田舎の家で老後を送るのは不本意なのだった。
 立派な家を持てば、それだけ税金がかかるのだ。彼女は、他の仕事もしているようで、ささやかではあるが、それなりに一人の生活に満足していたのでした。
 何より自動車を運転出来るので、好きな時に好きな場所に行ける自由で気儘な生活が彼女を支えていたのです。 勿論、自動車税も払えているのだった。

 この先、働けなくなるのは目に見えています。いつまで生きるか判らない状態で、僅かな年金だけで税金を払い続けていけるのだろうか?
 不安で溜め息をつくのだった。
 田舎のこの家での暮しに楽しみを見つけられないそうだ。
 そうであるなら、今の賃貸のアパートで過ごし、近くの繁華街に出て、ショッピングをしたり、気儘に飲みにも行ける友達もいる生活の方が、ずっと魅力的なのだと言った。

 だけど、長年世話になった故人からの気持ちをどうしたものか悩んでいるのだった。
 彼女の気品のある女らしい横顔が曇っている。
 主人とも顔見知りで、私は何故か主人が彼女に気があるのでは?と、思っていた。
 私は、やましい嫉妬心とは少し違う哀しみのような感情に目を伏せているのだった。

 妙にリアル過ぎる夢なのだ。私は、夢に納得しながら自分のこれからを考えていた。

 私の将来の願いは、この六畳一間の夫とのつましい暮しを守る事だと改めて思っていた。
 夫婦善哉めおとぜんざいのように、泣き笑いの人生を送る事。

 端から見れば、奴隷のように見えているかも知れないが、私は私の意思で働いているのだった。

 私は、人に頼るのが嫌なのだ。
それは、私が人生で学んだ哲学なのだから。

 子供の頃は、母が全てだった。母を頼っていたのです。
 結婚して、夫が全てだった。だけども夫の船では沈んでしまう。
 母に助けを求めても、母はもう老いていて力が無かった。

 追い詰められた私は、死のうと思った事もありました。子供も居たのに愚かな母親でした。

 切羽詰まった状態が、私の中にある不屈の精神を目覚めさせたのでした。  夫が駄目なら自分で船を漕ぐしかない。
 いや~、びっくりですよ。自分にこんな闘志があるなんて。
 婦人バトミントンで、スマッシュをバンバン撃ちまくりでした。
 こっ、怖いよ~。

 それから何十年もこの体と頭で全うに生きて来たのです。
 悪魔に囁かれても、信じる道を進みました。悪魔=楽をする事=安易な考えです。

 と、言う訳で信じられるのは自分しかいないのです。乗り越えた分、自信も持てるようになりました。
 謙虚に強かに、しなやかに、生きています。でも、足の裏が痛い。これが現実。

 今は、目標に向かって私なりに頑張っています。何より自分に納得しているので、被害妄想はありません。

 この先、いかに知恵を絞り生きてゆくのかワクワクするのです。
 亡くなった母も、

「お主なかなかやるの~!」
 
 と、誉めて感心している声が聞こえて来ます。

 人生という荒海を漕いで漕いで漕ぎまくるぜ~!
 ロックンロール、アハハン~。
 魂に火をつけろ~❗

 ─やる気満々の婆ちゃんに明日はあるのでしょうか?
 些か心配ではありますが、応援します。
 社長、梅こぶ茶よ、がんばれ~❗
      
  花埜より 
   ↑
(この人は、ただの高見の見物人です。)


─ 🍀 ─


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